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株式会社リンガーハット

8200東証プライム小売業

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事業内容

株式会社リンガーハットは、「長崎ちゃんぽんリンガーハット」と「とんかつ濵かつ」を主力2業態として国内外でチェーン展開する外食企業。2026年2月期末時点で国内635店舗・海外11店舗の計646店舗(うちFC156店舗)を運営する。

長崎ちゃんぽん事業が売上高の約83%を占める主力セグメントであり、とんかつ事業・設備メンテナンス事業が補完する3セグメント構成。全野菜国産化(2009年実施)を差別化軸に、幅広い年齢層を主要顧客とする。

連結子会社8社を含むグループ9社体制で、関東・関西・九州の3工場による自社製造直売モデルを採用している。

ビジネスモデル

ちゃんぽん麺・皿うどん用フライ麺・ぎょうざ等を自社3工場(関東・関西・九州)で内製し、店舗へ供給する「製造直売業」志向が収益の根幹。直営店舗の売上高に加え、フランチャイズ店舗からのロイヤルティ収入も得る。

グループ内設備メンテナンス事業が店舗運営コストを内部化し、外販事業(リンガーフーズ)がブランド商品の小売販売で収益を補完する。売上高FLコスト比率60%以下・売上高経常利益率10%以上を経営目標指標として掲げている。

企業の強み

2009年に全店舗で使用する全野菜の国産化を業界に先駆けて実施。主要野菜キャベツはJGAP認証取得を推進し、仕入れキャベツの約50%がJGAP認証品となった。「GAP JAPANアワード2024」を受賞するなど、食の安全・安心・健康への取り組みが外部からも評価されている。

関東(富士小山)・関西(京都)・九州(佐賀)の3工場体制でちゃんぽん麺・ぎょうざ等を内製し、2026年2月期の長崎ちゃんぽん事業生産実績は製造原価ベースで8,330,627千円(前期比117.4%)。自社開発の画像処理検査装置を工場に導入し、品質管理とコスト低減を両立している。

売上高は2022期32,868百万円から2026期44,265百万円へ4期連続増収を達成。営業利益は2022期・2023期の赤字から2024期1,005百万円で黒字転換し、2025期1,694百万円まで拡大。

2026期末の自己資本比率は46.7%(前期比+1.9ポイント)に改善し財務基盤も強化されている。

エンヴァリスの着眼点

2027年2月期第1四半期の営業利益は599百万円(前年同期比51.0%増)と大幅改善した一方、経常利益は527百万円(同14.9%増)にとどまった。為替差損36百万円(前年同期はゼロ)や受取補償金の消滅(前年同期65百万円)が営業外収支を悪化させており、営業利益の改善幅が経常利益に素直に反映されない構造に注意が必要。

当第1四半期の特別損失は60百万円(前年同期28百万円)に拡大。減損損失50百万円(長崎ちゃんぽん41百万円、とんかつ9百万円)と店舗閉鎖損失引当金3百万円が計上されており、不採算店舗の整理が続いている。

減損損失の継続計上は固定資産の収益性に課題が残ることを示唆しており、通期の純利益予想1,200百万円(前期比30.5%減)の達成には特別損失の抑制が鍵となる。

当第1四半期末に設備投資資金として長期借入金2,200百万円を調達した結果、有利子負債(短期・長期合計)は前期末比で増加し、支払利息も前年同期比35百万円(同22.7%増)に拡大。外部要因として市場金利の上昇局面が続く中、借入コストの増加が今後の経常利益を圧迫するリスクがある。

自己資本比率は46.9%と前期末(48.9%)から低下しており、財務レバレッジの動向を注視する必要がある。

成長戦略

中期経営計画(2026~2028年度)のもと既存店強化・FC拡大・海外展開を推進

2026年度よりスタートした中期経営計画のもと、全社員一丸での企業価値向上施策を展開。2027年2月期第1四半期の営業利益51.0%増は計画初年度の滑り出しとして一定の成果を示している。

冷やしちゃんぽん・麻辣湯ちゃんぽん・牛肉ちゃんぽん青唐スープ等の季節・エリア限定商品を定期投入し、客単価向上と集客力強化を図る。既存店売上高前年比104.3%(長崎ちゃんぽん)・102.3%(とんかつ)と効果が数値に表れている。

FC店舗152店舗(全体の約23.7%)を擁し、ロイヤリティー収入・材料売上を積み上げる資産軽量型モデルへの移行を推進。FC比率の向上により投資負担を抑制しながら店舗網を維持・拡大する方針。

海外13店舗(長崎ちゃんぽん10店舗・とんかつ3店舗)を展開。カンボジア・ベトナムの2店舗で海外初の食育活動を実施し、ブランド認知拡大を図る。現状は規模・収益への貢献は限定的だが、東南アジアでの基盤構築を継続。

当第1四半期に設備投資資金として長期借入金2,200百万円を調達。店舗設備の更新・新規出店(当第1四半期:国内2店舗出店)を通じた競争力維持を図る。有利子負債増加を伴うため財務規律との両立が課題。

最終更新: 2026年7月17日