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日本瓦斯株式会社

8174東証プライム小売業

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日本瓦斯株式会社8174

事業内容

日本瓦斯株式会社は1955年創業、東京証券取引所プライム市場上場の総合エネルギー企業。LPガス事業(顧客数105万1千件、関東圏最大手)を主軸に、電気小売(40万4千件)・都市ガス(60万9千件)の3事業を展開する。

主要顧客は家庭用・業務用需要家で、関東圏を中心に供給網を構築。子会社13社・関連会社1社で構成され、ガス・電気の販売に加え、機器販売・工事・プラットフォーム提供・輸送まで垂直統合型のバリューチェーンを有する。

2021年には世界最大規模のLPガスハブ充填基地「夢の絆・川崎」を完成させ、インフラ基盤を強化している。

ビジネスモデル

LPガス・都市ガス・電気の複数エネルギーをセット販売することで顧客あたり収益を最大化する。電気セット率は26年3月期末24.3%に上昇。

機器・工事・プラットフォーム事業も付加収益源として機能し、26年3月期の機器・工事・プラットフォーム売上総利益は4,769百万円(前期比14.0%増)。M&Aによる業界集約で顧客基盤を拡大しつつ、保安受託・住宅関連サービス等で解約抑制と収益深耕を図る。

企業の強み

26年3月期末のLPガス顧客数は105万1千件(前期末比2万1千件増)で毎月純増を継続。営業圏シェア16%を有し、戸建・ファミリー向け集合住宅への注力で長期契約顧客を積み上げている。この顧客基盤が電気・都市ガスのクロスセルや機器販売の起点となり、複合的な収益拡大を支えている。

2021年完成の「夢の絆・川崎」を中心に、関東圏に複数のデポステーションを展開する独自の物流・充填インフラを構築。自動検針システムや配送最適化等のICT基盤と組み合わせ、業界平均を上回るオペレーション効率を実現。このインフラは競合他社が短期間で模倣困難な参入障壁として機能している。

26年3月期は集計開始以来最多の企業からLPガス顧客を譲り受け、東京エナジーアライアンス等の新規連結も実現。長期にわたる関係構築を背景に、撤退事業者からの顧客譲り受けを継続的に取り込む仕組みを確立。ROE22%・ROIC13%の高い資本効率を武器に、業界再編を主導できる財務基盤を有する。

エンヴァリスの着眼点

26年3月期の親会社株主帰属当期純利益は14,815百万円(前期比28.3%増)と過去最高益を更新。ROEは22.0%(前期16.5%)と中期経営計画目標を達成し、ROICも13.0%(前期11.3%)に改善した。

自己株式取得8,202百万円・配当10,762百万円の合計18,964百万円の株主還元を実施しつつ、自己資本比率を41%(前期43%)へ圧縮する資本最適化も進捗。ただし27/3期は中東情勢に伴う原料価格高騰影響(約20億円)を織り込み営業利益予想20,000百万円(前期比6.0%減)と減益見通しであり、外部環境リスクの顕在化が評価の焦点となる。

26年3月期の電気事業売上総利益は6,613百万円(前期比26.5%増)、都市ガス事業は19,966百万円(前期比1.9%増)と成長が続く一方、LPガス事業の売上総利益は45,398百万円(前期比0.3%減)と業務用の原料価格変動による利幅縮小が影響した。電気セット率は24.3%(前期末23.5%)と上昇余地が大きく、クロスセル深化による収益多様化の進捗は引き続き注目点。

外部要因として燃料価格の動向が電気・都市ガス事業の利幅に直接影響するため、原料価格の動向監視が不可欠。

27年3月期の連結業績予想は営業利益20,000百万円(前期比6.0%減)、純利益14,000百万円(前期比5.5%減)と減益見通し。会社側は中東情勢に伴う原料価格高騰影響を約20億円と試算しており、この影響がなければ営業利益220億円・純利益154億円の見込みと説明している。

LPガス事業はデリバティブ活用等で調達コスト安定化を図る方針だが、地政学リスクの長期化・拡大が収益に与える影響の規模と期間が不透明であり、27/3期第2四半期(累計)の営業利益予想3,400百万円(前年同期比32.0%減)という大幅な落ち込みも含め、業績の下振れリスクを慎重に評価する必要がある。

成長戦略

総合エネルギー事業への進化・業界集約・資本最適化でROE高水準維持を目指す

戸建・ファミリー向け集合住宅への注力で毎月純増を継続し、26/3期末に105万1千件を達成。集計開始以来最多のM&A件数を記録し、東京エナジーアライアンス等を新規連結。27/3期以降も撤退事業者からの顧客譲り受けを含む業界集約を推進する方針。

電気セット率を26/3期末24.3%(前期末23.5%)に引き上げ、電気顧客数は404千件(前期末比+24千件)に拡大。電力卸市場非連動の料金設計と安定電源確保を背景に、撤退事業者からの顧客譲り受けを含む積極的な事業規模拡大を継続する。

ハイブリッド給湯器の販売台数を前期比36%増加させ、機器・工事・プラットフォーム事業の売上総利益は4,769百万円(前期比14.0%増)に拡大。27/3期以降は排水管高圧洗浄・エアコンクリーニング・ハウスクリーニング等の住宅関連サービスを拡充し、契約長期化と顧客あたり収益向上を目指す。

24/3期~26/3期中期経営計画で自己資本比率を48%(23/3期)から41%(26/3期末)へ圧縮し、目標ROE22.0%を達成。26/3期は自己株式取得8,202百万円・配当10,762百万円の合計18,964百万円を株主還元。

27/3期の年間配当予想は110円(前期103円)と増配方針を維持。後発事象として4,875,400株(発行済株式総数の4.3%)の自己株式消却を2026年5月14日に予定。

電気とガスを組み合わせたハイブリッド給湯器・蓄電池・太陽光パネル等をAI/IoTで制御し、電力需要のピーク軽減と電力系統安定化への貢献を目指す。エネルギー最適利用提案という付加価値を実現することで、地域社会のエネルギー需給不安定化に対応するインフラ事業者としての地位を確立する。

最終更新: 2026年7月19日