事業内容
上新電機株式会社(2026年4月に株式会社Joshinへ商号変更)は、1948年創業の家電専門量販店チェーンである。関西・東海・関東・北信越エリアを主軸に217店舗(2026年3月期末)を展開し、家電・情報通信機器・エンタテインメント商品・住宅設備機器を取り扱う。
リアル店舗とインターネット販売(Joshin web)の二チャネルに加え、配送・設置・修理を担うサービスインフラ事業が三位一体で事業を支える。ジョーシンサービス株式会社など複数の連結子会社が配送・保険・リフォーム等の付帯業務を担い、グループ全体で顧客の生活インフラを支援する体制を構築している。
ビジネスモデル
売上高の約81.4%を店頭販売(354,911百万円)、約18.1%をインターネット販売(79,004百万円)が占める。商品販売に加え、修理・工事収入(20,515百万円)や長期修理保証制度、損害保険代理業務等の付帯サービスが収益を補完する。
新規出店に依存せず既存店のスクラップアンドビルドと既存商圏の深耕(ドミナント戦略)により、設備投資・運営コストを抑制しながら収益力を維持する構造をとる。
企業の強み
大阪府185,630百万円・兵庫県58,921百万円と関西2府県だけで売上高の56%超を占める。新規出店偏重を回避し、既存店のスクラップアンドビルドと商圏内シェア深耕を基本とするドミナント戦略により、物流・サービスインフラを含めた経営資源を集中投下し競合との差別化を図っている。
インターネット販売は2026年3月期に79,004百万円(前期比114.2%)と売上高構成比18.1%に達し、リアル店舗との相互補完関係を構築している。1974年に通信販売を開始した先行者優位を活かし、商品アイテム数の充実と商品部との連携強化による丁寧な店舗作りを継続している。
修理・工事収入は2026年3月期に20,515百万円(前期比107.3%)と安定成長を続ける。ジョーシンサービス株式会社による配送・設置・修理、ジョーシンテック株式会社による長期修理保証・保険代理業務が商品販売に付随する継続的収益源を形成し、景気変動の影響を受けにくい収益基盤を補完している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期409,508百万円をピークに漸減が続いたが、2026年3月期は436,650百万円(前期比+8.3%)と過去5期で最高水準に回復した。外部要因として、猛暑によるエアコン需要(46,523百万円、+10.9%)、携帯電話の買い替えサイクル(55,904百万円、+13.8%)、テレビゲーム新商品発売(69,066百万円、+22.5%)が追い風となった。
営業利益は5,422百万円(前期比+47.0%)と回復したが、2022年3月期の8,884百万円には依然届かない。親会社株主に帰属する当期純利益は3,280百万円(前期比△3.7%)と、投資有価証券売却益の縮小(前期3,007百万円→当期1,629百万円)が響いた。
2027年3月期は売上高438,000百万円、営業利益6,000百万円を予想し、緩やかな改善継続を見込む。
成長戦略
新中期計画『JT-2028経営計画』でPB参入・マーケティング再構築・店舗収益力強化を推進
スクラップアンドビルド方針のもと投資効率の高い出店を継続。2026年3月期は4店舗出店・2店舗撤収で217店舗体制。新中期計画『JT-2028経営計画』の重点戦略として位置づけ、店舗当たり収益性の向上を目指す。
新中期経営計画において新たに掲げた重点戦略。自社ブランド商品の開発・販売により粗利率の改善と競合との差別化を図る。現状は計画策定段階であり、具体的な商品展開は今後の開示を待つ必要がある。
顧客生涯価値の創出を目的に、デジタルマーケティングや顧客データ活用を強化する方針。インターネット販売の構成比は2026年3月期に18.1%(79,004百万円)まで拡大しており、EC基盤を活用した顧客接点の高度化を推進する。
EC売上は2024年3月期64,618百万円から2026年3月期79,004百万円へ拡大し、構成比は16.0%から18.1%へ上昇。店頭販売との相乗効果を高めながら、オムニチャネル戦略を深化させる。
最終更新: 2026年7月19日

