事業内容
株式会社千趣会は1953年創業、「ベルメゾン」ブランドのEC・カタログ通信販売を主力事業とし、法人向けソリューション(物流代行・株主優待受託等)、保険仲介、子育て支援(保育・学童施設運営)を展開する複合サービス企業。提出会社と子会社7社で構成され、主要顧客は子育て世代・シニア層を中心とした個人消費者のほか、物流・ギフト関連の法人顧客。
東京証券取引所スタンダード市場上場。2025年2月に再生計画(2025年〜2027年)を発表し、カタログ主体からECを主戦場とした事業体質への転換を推進中。
ビジネスモデル
通信販売事業(売上高35,989百万円)が収益の中核を担い、EC・カタログを通じて商品を販売する。蓄積した物流・コールセンターインフラを法人向けに開放する法人事業(売上高4,007百万円、営業利益253百万円)が安定収益源として機能。
ベルメゾン会員基盤を活用した保険仲介(営業利益率36.4%)と保育施設運営も収益に貢献する。
企業の強み
1953年創業以来70年超にわたり培ったベルメゾンブランドと顧客基盤を保有。子育て世代・シニア層を中心とした会員顧客との長期的関係が、保険事業・子育て支援事業へのクロスセルを可能にしており、グループ全体の収益多様化を支えている。
千趣会ロジスティクスサービス(旧ベルメゾンロジスコ)・千趣会コールセンターを活用した物流代行・株主優待受託が堅調に推移。2025期の法人事業売上高は4,007百万円(前期比2.4%増)、営業利益は253百万円(前期比56.9%増)と収益性が大幅改善した。
2025年7月に大阪本社(土地・建物)を売却し、固定資産売却益7,054百万円を計上。有利子負債残高は306百万円まで圧縮され、現金及び現金同等物は6,937百万円に増加。自己資本比率65.2%と財務基盤が大幅に改善した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期73,149百万円から2025期42,071百万円まで5期連続で減少。2026年12月期第1四半期も9,166百万円と前年同期比7.1%減で減収基調が継続している。
一方、営業損失は2022期△8,139百万円をピークに縮小が続き、2025期△2,588百万円、2026年12月期第1四半期は△988百万円(前年同期△1,158百万円)と改善が加速。販管費削減(前年同期比706百万円減)が主因。
外部環境として物価高による実質賃金の伸び悩みや地政学的リスクが個人消費の下押し圧力となっており、通信販売市場の需要回復を制約している。2025期の当期純利益黒字転換(3,940百万円)は資産売却益等の一時的要因によるもの。
成長戦略
再生計画(2025〜2027年)に基づきECシフトと多角化で2026年12月期営業黒字化を目指す
ターゲットを明確化した「世代別」事業ドメインへの再編を基盤に、EC主戦場のビジネスモデルを本格稼働。季節・トレンドに合わせた機動的商品投入を開始し、収益性向上に注力。
2026年1Q通信販売事業売上高は7,688百万円(前年同期比8.4%減)と減収継続も、営業損失は1,078百万円(前年同期1,352百万円)と縮小。
ECモール・リアル店舗展開による販売ポテンシャルの最大化と、物流代行・保険・法人受託等BtoB事業の強化により収益基盤を多角化。法人事業は物流代行受託が堅調で2026年1Q売上高863百万円・営業利益24百万円を確保。ECモール自社店舗・リアル店舗での販売は伸長中。
人気コンテンツを活用したオリジナル商品開発や催事とECを連動させた多角的展開により新規顧客層を開拓。前期に成果を確認した重点領域として強化中。有力IPとの協業拡大により早期の事業拡大と収益貢献を図る。
2026年3月30日公表の固定資産譲渡(物件引渡日:2026年4月17日)により特別利益を計上し、財務健全性を維持。通期業績予想の当期純利益1,350百万円の主要な裏付けとなっている。手元流動性の確保と借入金返済余力の維持が継続企業リスクの緩和に寄与。
最終更新: 2026年7月17日

