事業内容
加賀電子は1968年創業の独立系エレクトロニクス総合商社。連結子会社68社・持分法適用関連会社3社を擁し、電子部品事業(半導体・一般電子部品の販売およびEMS)を中核に、情報機器事業(パソコン・PC周辺機器等の完成品販売)、ソフトウェア事業(CG映像制作・アミューズメント関連商品の企画開発)、その他事業(エレクトロニクス機器修理・アミューズメント機器・スポーツ用品)の4セグメントで構成される。
国内外の製造業・量販店・教育機関・米国アミューズメント市場など幅広い顧客層を持ち、マレーシア・トルコ・メキシコ・中国・タイ等に海外製造拠点を展開する。2026年3月期の売上高は658,941百万円と過去最高を更新した。
ビジネスモデル
主収益源は電子部品・半導体の仕入販売(売上高の約86%を占める電子部品事業)と、多品種・小ロット生産を得意とするEMSビジネスの二本柱。独立系商社として特定メーカーに縛られない調達力を活かし、需給逼迫時のスポット販売でも機動的に収益を獲得する。
情報機器事業では教育機関・量販店向けパソコン販売を展開し、その他事業ではリサイクル・リユースや米国向けアミューズメント機器販売で多角的に収益を補完する構造を持つ。
企業の強み
特定メーカーに縛られない独立系商社の立場を活かし、2026年3月期にはAIサーバー向けメモリ需給逼迫局面で汎用メモリを中心としたスポット販売(約41,100百万円規模)を積極展開。売上高20.3%増の658,941百万円達成に大きく貢献した。
この調達力は長年の仕入先との代理店・特約店契約網(帝国通信工業・三菱電機・キオクシア等多数)に裏打ちされた自社固有の競争優位である。
マレーシア・トルコ・メキシコ・中国・タイ・ベトナム等に海外製造拠点を展開し、2026年3月期は設備投資3,789百万円(有形固定資産取得価額ベース)の大半を海外製造拠点の設備増強に充当。空調機器・医療機器向けEMSが好調に推移し、電子部品事業の売上高568,834百万円・セグメント利益19,304百万円の達成に寄与した。
2019年の富士通エレクトロニクス(現加賀FEI)子会社化、2020年の旭東電気子会社化に続き、2025年7月に協栄産業株式会社をTOBにより連結子会社化。協栄産業の第2四半期以降の連結寄与が2026年3月期の増収に直接貢献した。
また同年8月には主力取引銀行4行保有の自社株式約492万株(発行済株式総数の9.4%)を総額144億円で取得・消却する過去最大規模の資本政策も実行した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期495,827百万円→2023年3月期608,064百万円でピークを付けた後、2024年3月期542,697百万円・2025年3月期547,779百万円と低迷が続いたが、2026年3月期は658,941百万円(前期比20.3%増)と過去最高を更新した。主因は協栄産業の連結化(第2四半期以降)とAIサーバー向けメモリ需給逼迫を背景としたスポット販売の積極展開(外部要因として需給逼迫が追い風)。
営業利益は27,824百万円(前期比17.9%増)、当期純利益は31,099百万円(同82.0%増)と大幅改善。ただし当期純利益には負ののれん発生益等の一時的特殊要因が含まれる。
2027年3月期は売上高645,000百万円(2.1%減)・純利益20,000百万円(35.7%減)と特殊要因剥落による反動減を見込む。
成長戦略
中期経営計画2027でM&A・EMS拡張・資本効率向上を三位一体で推進し企業価値を高める
2025年7月にTOBにより協栄産業株式会社を連結子会社化(新規連結8社)。電子部品事業の売上規模を大幅に拡大し、中計初年度から具体的な成果を上げた。今後も独立系商社としての機動的なM&A実行を継続する方針。
2025年8月に主力取引銀行4行保有の自社株式約492万株(発行済株式総数の9.4%)を総額14,400百万円で取得・消却(当社初の消却)。特別配当も実施し、DOE4.0%・連結配当性向30〜40%の新方針のもと積極的な株主還元を推進。
マレーシア・トルコ・メキシコ等の海外製造拠点への継続的な設備投資により、空調機器・医療機器向けEMS受注を拡大。車載向け需要減速の影響を他分野で補完し、2026年3月期も増収増益を達成した。
2029年3月期に売上高1兆円を目指す中期経営計画2027の最終目標。2026年3月期に658,941百万円を達成し過去最高を更新したが、2027年3月期はスポット販売剥落により645,000百万円と減収予想。目標達成には追加M&AやEMS拡大が不可欠。
最終更新: 2026年7月19日

