事業内容
ゼット株式会社は1920年創業のスポーツ用品専門企業で、当社及び連結子会社6社で構成される。卸売部門(主力)では全国スポーツ用品小売店・量販店向けに野球・サッカー・テニス・バドミントン・卓球・ランニング等の幅広いカテゴリーを取り扱う。
製造部門(ゼットクリエイト)では野球バット・グラブ等を自社工場で製造し、コンバースブランドのスポーツウェアも手掛ける。小売部門(ロッジ)では直営店舗を運営し、物流部門(ザイロ・ジャスプロ)ではグループ内外の物流業務を担う。
東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
売上高の約97%を卸売部門が占め(2026期:57,106百万円)、国内外ブランドの商品を仕入れ全国の小売店・量販店へ販売する卸売機能が収益の根幹。製造部門では自社ブランド「ゼットベースボール」の高付加価値商品を製造し、コンバースブランドのライセンス生産も行う。
物流子会社がグループ物流を内製化することでコスト効率を高め、直営小売で消費者接点も確保する垂直統合型モデルを採用している。
企業の強み
製造部門のゼットクリエイトが手掛ける「ゼットベースボール」は、高校野球新基準対応硬式金属製バット・ホワイトスパイク・オーダーグラブ等が高評価を獲得。プロスタッフの活躍もあり需要が継続し、2026期の製造部門生産高は1,021百万円(前期比12.0%増)を達成した。
野球・サッカー・テニス・バドミントン・卓球・ランニング・アウトドア等の多様なカテゴリーを取り扱い、全国スポーツ用品小売店・量販店に販売する広域卸売網を保有。2018年・2021年のM&Aによる事業譲受でカテゴリーと取引先基盤を拡充してきた実績を持つ。
ザイロ・ジャスプロの物流子会社2社がグループ卸売・製造部門の物流を内製化し、省人化を目的とした設備投資(2026期:物流部門設備投資4百万円、前期比468%増)を推進。関西物流センターの八尾市移転(2023年)等、継続的な物流インフラ整備を実施している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期44,762百万円から2026年3月期58,655百万円へ5期連続増収(年平均成長率約7%)。ただし増収率は2023年3月期11.4%→2024年3月期4.1%→2025年3月期6.5%→2026年3月期6.1%と鈍化傾向。
営業利益は2024年3月期876百万円を底に回復し、2026年3月期1,251百万円(前期比16.7%増)と改善基調。外部要因として健康志向の高まり・インバウンド需要・スポーツブランドの日常使い需要拡大が追い風となっている一方、原材料高・円安・物流コスト上昇が利益率の上昇を抑制。
2027年3月期は売上高59,500百万円(+1.4%)・営業利益980百万円(▲21.7%)と増収減益を予想しており、コスト環境の悪化が本格的に業績を圧迫する局面に入る可能性がある。
成長戦略
スポーツ総合商社としての提案型営業強化・物流DX・ライフスタイル市場拡大の三本柱
取引先との関係強化と主力ブランドの取扱い拡大を継続推進。野球・サッカー・テニス・バドミントン等の競技用品に加え、ランニング・アウトドア・高機能シューズ等ライフスタイル市場への展開を強化。2026年3月期の卸売部門売上高は前期比6.3%増の57,106百万円と成果が表れている。
省人化を目的とした設備投資を推進し、物流コスト上昇への対応と生産性向上を図る。2026年3月期の投資活動CFにおける有形・無形固定資産取得支出は合計103百万円。中期経営計画の基本方針「経営基盤(人材・物流・DX)の強化」に位置づけられており、継続的な取り組みが進行中。
適正な在庫流動管理の徹底により、棚卸資産の効率的な運用と売上機会の最大化を両立。2026年3月期の棚卸資産増加は97百万円に抑制しつつ売上高を3,346百万円拡大しており、在庫効率の改善が進んでいる。2027年3月期も引き続き在庫管理の徹底を継続する方針。
中期経営計画の基本方針の一つとしてESG経営の推進を掲げ、長期的な企業価値向上を目指す。自己資本比率は2026年3月期45.5%(前期比1.1ポイント増)と改善傾向にあるが、目標水準50%には未達。配当は普通配当18円00銭を維持し、配当性向は36.1%(前期11.8%)に上昇。
最終更新: 2026年7月19日

