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ゼット株式会社

8135東証スタンダード卸売業

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ゼット株式会社8135

事業内容

ゼット株式会社は1920年創業のスポーツ用品専門企業で、当社及び連結子会社6社で構成される。卸売部門(主力)では全国スポーツ用品小売店・量販店向けに野球・サッカー・テニス・バドミントン・卓球・ランニング等の幅広いカテゴリーを取り扱う。

製造部門(ゼットクリエイト)では野球バット・グラブ等を自社工場で製造し、コンバースブランドのスポーツウェアも手掛ける。小売部門(ロッジ)では直営店舗を運営し、物流部門(ザイロ・ジャスプロ)ではグループ内外の物流業務を担う。

東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

売上高の約97%を卸売部門が占め(2026期:57,106百万円)、国内外ブランドの商品を仕入れ全国の小売店・量販店へ販売する卸売機能が収益の根幹。製造部門では自社ブランド「ゼットベースボール」の高付加価値商品を製造し、コンバースブランドのライセンス生産も行う。

物流子会社がグループ物流を内製化することでコスト効率を高め、直営小売で消費者接点も確保する垂直統合型モデルを採用している。

企業の強み

製造部門のゼットクリエイトが手掛ける「ゼットベースボール」は、高校野球新基準対応硬式金属製バット・ホワイトスパイク・オーダーグラブ等が高評価を獲得。プロスタッフの活躍もあり需要が継続し、2026期の製造部門生産高は1,021百万円(前期比12.0%増)を達成した。

野球・サッカー・テニス・バドミントン・卓球・ランニング・アウトドア等の多様なカテゴリーを取り扱い、全国スポーツ用品小売店・量販店に販売する広域卸売網を保有。2018年・2021年のM&Aによる事業譲受でカテゴリーと取引先基盤を拡充してきた実績を持つ。

ザイロ・ジャスプロの物流子会社2社がグループ卸売・製造部門の物流を内製化し、省人化を目的とした設備投資(2026期:物流部門設備投資4百万円、前期比468%増)を推進。関西物流センターの八尾市移転(2023年)等、継続的な物流インフラ整備を実施している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の売上高58,655百万円・経常利益1,461百万円は過去最高を更新した一方、親会社株主に帰属する当期純利益は975百万円(前期比67.4%減)と大幅に落ち込んだ。前期(2025年3月期)に計上した投資有価証券売却益2,952百万円の剥落が主因であり、経常利益ベースでは14.8%増と本業は着実に改善している。

投資家は純利益の表面的な減少と本業利益の改善を峻別して評価する必要がある。

営業利益率は2025年3月期1.9%から2026年3月期2.1%へ改善したものの、中期目標水準(2.5%)には未達。外部要因として原材料価格の高騰・対米ドル円安継続による製造原価高止まり、物流コスト・人件費の上昇が販管費を押し上げており(販管費合計8,938百万円、前期比5.0%増)、構造的な収益性改善には時間を要する見通し。

2027年3月期予想では営業利益980百万円(前期比21.7%減)と一段の悪化を見込んでいる点も懸念材料。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは285百万円と前期の2,047百万円から大幅に縮小。主因は法人税等の支払額が274百万円から1,332百万円へ急増したこと(前期の投資有価証券売却益に係る税金の後払い)と売上債権増加662百万円。

キャッシュ・フロー対有利子負債比率は0.6年から5.1年へ急悪化しており、インタレスト・カバレッジ・レシオも618.4倍から43.2倍へ低下。一時的要因とはいえ、CF創出力の低下は注視が必要。

成長戦略

スポーツ総合商社としての提案型営業強化・物流DX・ライフスタイル市場拡大の三本柱

取引先との関係強化と主力ブランドの取扱い拡大を継続推進。野球・サッカー・テニス・バドミントン等の競技用品に加え、ランニング・アウトドア・高機能シューズ等ライフスタイル市場への展開を強化。2026年3月期の卸売部門売上高は前期比6.3%増の57,106百万円と成果が表れている。

省人化を目的とした設備投資を推進し、物流コスト上昇への対応と生産性向上を図る。2026年3月期の投資活動CFにおける有形・無形固定資産取得支出は合計103百万円。中期経営計画の基本方針「経営基盤(人材・物流・DX)の強化」に位置づけられており、継続的な取り組みが進行中。

適正な在庫流動管理の徹底により、棚卸資産の効率的な運用と売上機会の最大化を両立。2026年3月期の棚卸資産増加は97百万円に抑制しつつ売上高を3,346百万円拡大しており、在庫効率の改善が進んでいる。2027年3月期も引き続き在庫管理の徹底を継続する方針。

中期経営計画の基本方針の一つとしてESG経営の推進を掲げ、長期的な企業価値向上を目指す。自己資本比率は2026年3月期45.5%(前期比1.1ポイント増)と改善傾向にあるが、目標水準50%には未達。配当は普通配当18円00銭を維持し、配当性向は36.1%(前期11.8%)に上昇。

最終更新: 2026年7月19日