事業内容
サンゲツは1849年創業の歴史を持ち、壁装材・床材・ファブリック(カーテン・椅子生地)等のインテリア商材の企画・販売を中核事業とする。住宅から非住宅(オフィス・ホテル・医療福祉施設等)まで幅広い顧客層に対応し、商品提供にとどまらず設計・デザインから施工まで空間づくり全体に携わる「トータルインテリア」を提供する。
国内インテリア・国内エクステリア・海外の3セグメントで構成され、子会社30社・関連会社1社を含むグループで北米・東南アジア・中国香港にも事業展開する。2026年3月期の連結売上高は206,441百万円と過去最高を更新した。
ビジネスモデル
年間約30冊の主要見本帳(約12,000点の商品を収録し年間約3分の1を更新)を戦略的マーケティングツールとして活用し、建設業者・設計事務所・ハウスメーカー等への卸売販売を主軸とする。グループ内に壁紙製造(クレアネイト)・物流(SDS・クロス企画)・施工(フェアトーン)機能を垂直統合し、商品企画から納品・施工まで一貫したソリューション提案で付加価値を創出する。
価格改定の浸透と商品ポートフォリオ最適化により収益性を維持・向上させる構造を持つ。
企業の強み
壁紙「ELEMENTUM™」がiFデザインアワード2026を受賞し3年連続・計5回目の受賞を達成。年間約30冊の主要見本帳で約12,000点の商品を展開し、年間約3分の1を更新する継続的な商品開発力を持つ。
グループ会社クレアネイトは国内壁紙製造最大手であり、2025年10月に広島新工場を稼働させ東日本2拠点・西日本1拠点の生産体制を確立した。
製造(クレアネイト)・物流(SDS・クロス企画)・施工(フェアトーン)をグループ内に保有し、商品企画から納品・施工まで一貫対応できる体制を構築。2025年4月に全国規模の配送ネットワークを持つ株式会社SDSをグループ化し、東北から九州までの物流機能を強化した。
省人化設備の導入による生産性向上も推進している。
2026年3月期末の自己資本比率は64.3%、純資産合計は122,259百万円。ROEは12.5%と中期経営計画目標11.5%を上回った。
1株当たり年間配当金155円(12期連続増配予定)を実現し、前中期経営計画3年間で261.4億円の配当を実施。保有現金同等物残高は35,010百万円と計画を大幅に超過する財務基盤を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期149,481百万円から2026年3月期206,441百万円へ5期連続増収。営業利益は2023年3月期20,280百万円をピークに2期連続減少後、2026年3月期は19,408百万円と増益に転換(前期比7.0%増)。
純利益も14,642百万円(同16.7%増)と回復。国内インテリアの価格改定効果浸透とリフォーム・リニューアル需要の底堅さが寄与。
外部要因として新設住宅着工戸数の弱含みが国内需要の上値を抑制する一方、非住宅・リニューアル市場は堅調に推移した。2027年3月期は再び減益予想(営業利益19,000百万円、純利益13,500百万円)で、物流コスト上昇・人件費増の構造的圧力が続く見通し。
成長戦略
新中期経営計画2029でトータルインテリア強化と海外・空間総合の成長加速を推進
目指す企業像を「素材とデザインを起点に、インテリアから文化をつくる企業」と定め、2030年3月期売上高250,000百万円・営業利益25,000百万円を目標に設定。インテリア事業を成長中核として強化し、北米・アジアでの海外成長を加速させる。
クレアネイト㈱広島新工場稼働(2025年10月)により東日本2拠点・西日本1拠点の生産体制を確立。㈱SDSグループ化によるロジスティクス機能強化と省人化設備導入で物流コスト上昇に対応し、サプライチェーンの強靭化を推進。
施工工程を大幅短縮する新建材「INNO PANEL®」の見本帳発刊、スウェーデンBOLON社製品の国内取り扱い決定(2026年度より順次販売開始)により、省施工ニーズとハイエンド市場の双方を取り込む商品ラインアップを強化。
北米は経営基盤強化と営業戦略奏功で増収増益を定着。東南アジアはインテリア卸売の黒字転換を達成。中国・香港は経営体制刷新・スリム化で赤字幅縮小。D'Perception Pte Ltdの設計・施工事業は一過性損失を経て収益化を目指す。
空間総合事業(フェアトーン㈱含む)はインテリア販売ネットワークとのシナジーを活かし着実に成長。エクステリア事業(㈱サングリーン)は関東拠点強化と非住宅受注拡大で2026年3月期営業利益118百万円(前期比586.7%増)と大幅改善。インテリアの強みを横展開した拡張領域として中長期育成を継続。
最終更新: 2026年7月19日

