事業内容
ヤマトインターナショナル株式会社は、1947年創業のアパレルメーカーで、「クロコダイル」ブランドを中核に、カットソーニット・布帛シャツ・アウター・ボトム等の製造・販売を行う。グループ売上の約88%をクロコダイルブランドが占め、GMS(総合スーパー)・直営店・ECの3チャネルで展開する。
その他、オンライン特化の「CITERA(シテラ)」、米国発「Penfield(ペンフィールド)」、ハワイ発「Lightning Bolt(ライトニングボルト)」のライセンス事業も手掛ける。連結子会社ヤマト ファッションサービス株式会社が物流業務を担い、自社物件を活用した不動産賃貸事業も営む。
東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
主力の繊維製品製造販売業(売上高19,158百万円、2025年8月期)は、海外調達した商品をGMS・直営店・ECで販売するSPA型に近いモデル。売上総利益率56.4%と高水準を維持しつつ、販売費及び一般管理費が売上高の約57%を占める構造。
不動産賃貸事業(売上高287百万円)は自社保有物件からの安定賃料収入で、利益率約47.8%と高収益。クロコダイルアプリ会員116万人超を基盤にEC・オムニチャネル化を推進している。
企業の強み
クロコダイルアプリの総会員数は116万人を超え、2016年8月期以降毎年2桁増の成長を継続してきた。2025年8月期はEC売上が前年比4%減と一時減速したものの、会員数自体は順調に拡大しており、2026年8月期のアプリ刷新・ポイント一元化によるオムニチャネル強化の基盤となっている。
2025年8月期末の自己資本比率は74.3%(前期72.3%から改善)。手元流動性資金(現金・預金+有価証券)は6,380百万円を確保し、運転資金・設備投資を自己資金で賄う無借金経営に近い財務体質を維持。不動産賃貸事業の自社保有物件(セグメント資産3,848百万円)も資産の厚みに寄与している。
2025年8月期の売上総利益率は56.4%(前期比0.3ポイント減)と高水準を維持。メーカー発アパレルとして安心・安全・高品質な商品を提供しつつ、プロパー期の粗利率は改善傾向にある。
ストラテジックライン(クロコダイル コード・スウィッチモーション クロコダイル)は全体売上が苦戦した2025年8月期においても順調に成長している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年8月期第3四半期累計(9ヶ月)の売上高は15,345百万円(前年同期比1.2%増)と微増収を確保。しかし売上総利益率が55.7%(前年同期57.3%)へ低下し、営業利益は60百万円(前年同期比51.5%減)と大幅に落ち込んだ。
経常利益は179百万円(同11.8%減)、親会社株主帰属四半期純利益は179百万円(同28.6%増)で、投資有価証券売却益95百万円が純利益を下支えした。過去5期の推移では2025年8月期に営業赤字(△202百万円)へ転落しており、2026年8月期は黒字回復を目指すも利益水準は低位にとどまる。
外部要因として、物価上昇による消費者の生活防衛意識の高まりや猛暑・残暑による衣料品購買機会の変容が業績に影響している。通期予想(売上高20,500百万円・営業利益180百万円)に変更はなく、第4四半期での挽回が求められる。
成長戦略
「Yamato 2026」のもと次世代顧客獲得・ストラテジックライン拡大・EC強化を推進
次世代潜在顧客獲得を担う2つのストラテジックラインが順調に成長しており、引き続き売場面積の拡張を目指し事業規模の拡大と「粗利額と率」の伸長を図る。新規顧客層へのブランド認知拡大が中期的な売上成長の牽引役として期待される。
インフレ禍においてもお客様が求めやすく選びやすい商品構成を整えるため、戦略的な価格設定とそれを実現する供給体制の構築を推進。時代の変化に合わせたブランド・商品・サービスのアップデートにより、粗利率の維持・改善を目指す。
ヤマトファッションサービスにおいて自動ソーター・自動製封函機・カメラ認証システムを導入済み。EC事業の成長に伴う小口配送件数の増加に対応しながら、積極的な投資による業務の自動化・省人化で生産性向上を図る。
自社商標権を保有する米国発アウトドアブランド「Penfield」とハワイ発カジュアルサーフブランド「Lightning Bolt」のブランド認知度と価値向上に注力し、ライセンス事業を含めた更なる事業拡大を目指す。
最終更新: 2026年7月17日

