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株式会社ゴールドウイン

8111東証プライム繊維製品

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事業内容

株式会社ゴールドウインは1951年創業、富山県発祥のスポーツ・アウトドアウエアメーカーである。THE NORTH FACEの国内独占販売権を持つ基幹ブランドを軸に、自社ブランドGoldwin、nanamica、Woolrichジャパン等を含むマルチブランド戦略を展開する。

事業領域はアウトドア・アスレチック・ウインターの3カテゴリーにわたり、国内直営店網に加え、中国・韓国・欧米・英国に子会社を持つグローバル展開を進める。主要顧客はアウトドア・スポーツ愛好家から都市型ライフスタイル層まで幅広く、体験型サービス(コト事業)にも進出している。

ビジネスモデル

製品企画・製造から直営店販売までを自社グループで管理し、値引き抑制・商品ミックス改善により売上総利益率を持続的に高める収益構造を持つ。2026年3月期の売上総利益率は53.0%(前期比+0.9pt)に達した。

持分法適用関連会社YOUNGONE OUTDOOR Corporationからの投資利益も経常利益に貢献しており、ブランド事業収益と投資収益の複合モデルを形成している。

企業の強み

THE NORTH FACEの国内独占販売権を保有し、直営店を基点としたブランドマーケティングを展開。2026年3月期にはSUMMIT SERIES強化・VECTIVフットウエア新ラインが計画超の立ち上がりを示し、ハードグッズ・フットウエアカテゴリーが売上を牽引した。

直営店拡充と値引き抑制の組み合わせが売上総利益率53.0%の達成に寄与している。

2026年3月期末の自己資本比率は76.9%、債務償還年数は0.0年、インタレスト・カバレッジ・レシオは385.4倍と財務健全性は突出して高い。営業キャッシュフローは26,257百万円を確保し、ROEは20.1%と自社目標(20%以上)を達成。

無借金に近い財務構造が成長投資と株主還元の両立を可能にしている。

THE NORTH FACE、Goldwin、nanamica等のマルチブランドポートフォリオを保有し、アウトドア・アスレチック・ウインターの各市場に対応。中国子会社の黒字転換達成、韓国・英国・欧州への子会社展開など海外基盤を着実に拡大。

2026年3月期には売上高137,516百万円と過去最高を更新し、5期連続増収を達成している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の持分法による投資利益は7,770百万円(前期比8.0%減)で、経常利益33,904百万円の約23%を占める。YOUNGONE OUTDOOR Corporationは営業利益こそ前期並みを維持したが、為替影響により当期利益が減少し持分法投資利益の減少要因となった。

外部要因として円高・ウォン安が進行した場合、本業の営業利益改善を相殺するリスクがあり、経常利益の質という観点で引き続き注視が必要である。

2025年11月以降の中国大陸からの個人消費の構造的変化と12月以降の暖冬傾向が秋冬商戦に打撃を与えた。外部要因として気候変動による暖冬リスクとインバウンド消費の変調は2027年3月期も継続しうる。

会社側は売上高145,400百万円(前期比5.7%増)を予想するが、営業利益予想26,100百万円(前期比0.9%増)は増収に対して利益成長が限定的であり、販管費増加や海外展開コストの吸収力が問われる局面である。

2026年3月期の法人税等合計は7,979百万円(前期比38.4%増)となり、法人税等調整額が前期の△819百万円から2,058百万円へと大幅に増加した。この結果、税金等調整前当期純利益が前期比6.3%増の32,130百万円であったにもかかわらず、親会社株主に帰属する当期純利益は24,094百万円(前期比1.4%減)と減益となった。

繰延税金資産の消滅(前期2,410百万円→当期ゼロ)が示す税務ポジションの変化は、今後の実効税率水準に影響を与える可能性がある。

成長戦略

THE NORTH FACEの収益基盤強化とGoldwinグローバル展開を両輪とした中期成長戦略

SUMMIT SERIES 25周年を契機としたマウンテンパフォーマンス領域の強化を推進。フットウエアはVECTIVシリーズを中心とするトレイルランニング領域の新規ラインが計画を上回り順調に拡大。ハードグッズも直営店拡充とあわせて成長。アパレルは価格改定累積による顧客反応の厳格化が課題。

長期ビジョン「Goldwin500」に基づき中国・欧米への展開を推進。中国子会社は黒字転換を達成し直近四半期に前年大幅超の利益成長を記録。

GOLDWIN LONDON LIMITEDおよび娜娜蜜卡(上海)商貿有限公司を新規連結し海外事業基盤を拡充。一店舗当たり収益性向上モデルが現地市場で機能し始めた。

国内直営店の編集・演出力を高め顧客エンゲージメントを向上。建設仮勘定が前期743百万円から5,088百万円へ大幅増加しており、新規出店・改装への積極投資が進行中。アルパインツアーサービスの新規連結によりコト事業(体験型サービス)も強化。

成長投資・海外展開・直営店拡充に伴うコスト増加圧力がある中、2026年3月期の販売費及び一般管理費は47,087百万円(前期比0.1%増)に抑制。売上高増収効果と組み合わせ営業利益率を16.6%→18.8%へ改善。

2027年3月期は営業利益26,100百万円(前期比0.9%増)と増収に対して利益成長は限定的な予想。

最終更新: 2026年7月19日