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三愛オブリ株式会社

8097東証プライム卸売業

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事業内容

三愛オブリ株式会社は1952年創業の総合エネルギー企業で、石油製品の販売・保管・出荷を中核とする石油関連事業(売上高の約84%)を筆頭に、LPガス・天然ガスのガス関連事業、羽田空港を中心とした航空燃料取扱事業、化学品製造販売事業、クリーンテック・建設工事等のその他事業を展開する。子会社24社・関連会社4社を含むグループ全体で売上高611,570百万円(2026年3月期)を計上。

主要顧客は石油特約店・大口産業需要家・航空会社・都市ガス消費者と多岐にわたり、全国約1,000ヶ所の系列SSネットワークと国内7空港の給油施設を保有する。

ビジネスモデル

石油・ガス・航空燃料の販売マージン収益を基盤としつつ、石油元売会社等からの委託による保管・出荷手数料、航空燃料取扱手数料、都市ガスパイプライン運営収益、不動産賃貸収益など複数の収益源を持つ。特に航空関連事業は取扱手数料の単価改定により高い利益率を実現しており、インフラ保有型の安定収益モデルが特徴。

CMSによるグループ内資金融通で財務効率を高めている。

企業の強み

国内7空港の給油施設を所有・賃貸し、羽田空港を中心に航空燃料取扱業を展開。2026年3月期は取扱手数料の単価改定と国際線取扱数量の増加(前期比約2%増)が重なり、航空関連事業のセグメント利益は前期比55.7%増の5,712百万円を達成。

売上高に占める利益率が突出して高く、競合が短期間で模倣困難なインフラ資産を保有する。

キグナス石油を中核に全国約1,000ヶ所の系列SSネットワークを有し、石油小売・卸売・産業用燃料油・潤滑油の各部門を展開。石油関連事業の売上高は516,413百万円と連結売上高の約84%を占め、販売基盤の規模と多様性が競争優位の源泉となっている。

LPガス事業では営業権買収を含むM&Aにより小売顧客軒数を継続的に拡大。2025年12月にはスマートソリューション株式会社(熊本石油株式会社の持株会社)を子会社化し熊本エリアの顧客基盤を獲得。

天然ガス事業では伊万里ガス株式会社のグループ加入により家庭用販売数量が増加。ガス関連事業のセグメント利益は前期比8.7%増の2,295百万円を達成した。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益増益(前期比4.6%増)は実質的に航空関連事業のセグメント利益が前期比55.7%増の5,712百万円に拡大したことが主因。手数料単価改定という構造的な収益改善に加え、外部要因として訪日外国人増加による国際線増便・新規就航が取扱数量を前期比約2%押し上げた。

単価改定の恒久性と今後のインバウンド需要動向が業績の鍵を握る。2027年3月期予想では経常利益が前期比3.3%減と保守的な見通しを示しており、単価改定の一巡を織り込んでいる可能性がある。

石油関連事業のセグメント利益は5,670百万円(前期比23.1%減)と大幅に悪化。政府の燃料油価格定額引下げ措置やガソリン税・軽油税の暫定税率廃止による市況不安定化、キグナス石油の一部取引収益性悪化が主因。

外部要因として石油市況の先安感が卸売部門を直撃した。売上高全体の84%超を占める石油・ガス関連の収益性低下を航空・その他事業の成長でどこまで補完できるか、Challenge2030の進捗が問われる局面にある。

2026年3月期の営業CFは23,114百万円と前期938百万円から急増したが、主因の一つは営業保証金の回収(6,109百万円)という一時的要因。一方、投資CFは有形固定資産取得6,477百万円を中心に5,236百万円の支出となり前期比拡大。

有形・無形固定資産の増加額は10,818百万円(前期7,419百万円)と成長投資が加速している。2027年3月期予想では純利益が前期比10.8%減の8,200百万円と減益見通しであり、配当性向は75.5%と高水準。

増配余地は限定的で、投資と株主還元のバランスが課題となる。

成長戦略

Challenge2030第2ステージで成長投資を加速し、石油依存からの事業ポートフォリオ転換を推進

羽田空港を中心とした給油設備への積極投資(2026年3月期3,847百万円)を継続し、航空燃料取扱数量の拡大と手数料収入の安定化を図る。2026年3月期にセグメント利益が前期比55.7%増の5,712百万円に拡大し、手数料単価改定効果が顕在化した。

LPガス・天然ガス事業においてM&Aを通じた顧客軒数の継続的拡大を推進。2025年12月にスマートソリューション株式会社(熊本石油株式会社持株会社)を子会社化し熊本エリアに進出。伊万里ガス株式会社のグループ加入も実現し、ガス関連セグメント利益は前期比8.7%増の2,295百万円に改善。

建設工事業の受注高が堅調に推移し、2026年3月期のその他事業売上高は前期比24.7%増の7,166百万円、セグメント利益は前期比36.1%増の1,176百万円に拡大。クリーンテック事業は半導体製造装置向け精密洗浄需要の回復遅れが続いているが、需要回復局面での受注拡大に向けた設備投資を継続。

仕入・在庫管理の効率化によるサプライチェーン最適化で利益率改善を継続。2026年3月期の設備投資は656百万円(前期比約4倍)に拡大し事業基盤を強化。自動車関連商品(洗車薬剤)の自社製品販売が販売数量・利益ともに前期を上回り、売上高は前期比0.8%増の12,775百万円を確保。

最終更新: 2026年7月19日