総合エネルギー事業
LPガス輸入から小売まで一貫体制を持つ日本唯一の全国展開LPガス事業者
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(外部顧客) | 99,809百万円 | 91,475百万円 | ↑ |
| 営業利益 | 7,671百万円 | 2,063百万円 | ↑ |
| LPガス市況要因(前年同期比) | 4,787百万円の増益 | - | ↑ |
事業詳細
家庭用・業務用・工業用LPガスを「MaruiGas」ブランドで全国から供給するほか、LNG・石油製品・カセットこんろ・ボンベ・エネファーム・GHP・ミネラルウォーター・電気など生活インフラ全般を提供する。LPガスの輸入から小売までの一貫サプライチェーンを国内で唯一保有し、販売・物流・保安体制を活かしたきめ細やかなサービスが競争優位の源泉。2027年3月期第1四半期の外部顧客向け売上高は99,809百万円で連結売上高の約43%を占める最大セグメント。当第1四半期より連結子会社2社を「その他」区分から本セグメントに区分変更している。
直近の概況
LPガス市況要因と卸売収益性改善により営業利益が大幅増益
当第1四半期はLPガス輸入価格が高値で推移し市況要因が前年同期比4,787百万円の増益となったほか、LPガス卸売部門の収益性改善が寄与し、営業利益は7,671百万円(前年同期比5,608百万円増)と大幅増益。一方、カセットこんろ・ボンベの販売は中国を中心に減少した。売上高は99,809百万円(同8,333百万円増)となり、LPガス輸入価格上昇による単価上昇が主因。なお当第1四半期より連結子会社2社を本セグメントに区分変更している。
主要プロダクト
成長ドライバー
- M&AによるLPガス直売顧客数の拡大(物流合理化による収益性改善を含む)
- LPガス卸売部門における収益性改善の継続
- エネルギー関連機器(エネファーム・GHP等)の拡販による収益多様化
- カーボンオフセットガス・グリーンLPガス等の脱炭素商品展開による新需要取り込み
- 燃料転換推進(低炭素化対応)による顧客基盤の維持・拡大
- 東南アジアを中心としたカートリッジガス事業の海外展開拡大と新商品開発
リスク
- LPガス輸入価格(CP:サウジアラムコ公示価格)の市況変動リスク(下落局面では在庫評価損・卸売マージン圧縮)
- LPガス小売部門における販売数量の減少傾向(国内民生用・工業用ともに前年同期比減少)
- 中東情勢の緊迫化等による調達コスト上昇・安定供給リスク
- カセットこんろ・ボンベの中国を中心とした販売低迷の継続リスク
- 人件費・物流費等の販管費上昇による収益性低下
- エネルギー転換(電化・都市ガス化)に伴う民生用LPガス需要の長期的縮小リスク
産業ガス・機械事業
産業ガス・機械・水素を軸に産業インフラを支える中核セグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(外部顧客) | 69,024百万円 | 62,033百万円 | ↑ |
| 営業利益 | 4,842百万円 | 2,107百万円 | ↑ |
| 営業利益率 | 約7.0% | 約3.4% | ↑ |
事業詳細
エアセパレートガス(酸素・窒素・アルゴン)、水素、ヘリウム等の産業ガスと、ガス製造・供給設備、溶接装置、半導体製造装置、水素ステーション設備等の機械事業を展開。電子部品・自動車・宇宙開発・脱炭素など幅広い産業顧客を対象とし、長年培った技術力とガス・機械の幅広いラインアップで顧客ニーズに対応。液化水素の国内シェア100%を誇る水素事業が将来の成長軸として位置づけられている。
直近の概況
エアセパレートガス・水素・ヘリウムが好調で増収増益
2027年3月期第1四半期は、エアセパレートガスが電子部品業界向けを中心に販売数量が伸長。水素事業は宇宙開発・脱炭素用途で液化水素の出荷が堅調に推移。特殊ガスはヘリウムの収益性が市況上昇により改善し、半導体業界向けガスも好調。機械設備は脱炭素用途のアンモニア供給設備の販売が伸長した。この結果、売上高690億24百万円(前年同期比69億90百万円増収)、営業利益48億42百万円(同27億35百万円増益)となり、前年同期からの大幅な増益を達成した。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 水素事業の拡大:液化水素の国内シェア100%を背景に、宇宙開発・脱炭素用途での出荷が堅調に推移
- エアセパレートガスの電子部品業界向け需要:データセンター・AI市場向け拡販を含め販売数量が伸長
- ヘリウム市況の回復:市況上昇により特殊ガスの収益性が改善し、増益に貢献
- 半導体業界向けガス需要の好調:特殊ガス分野での販売が好調に推移
- 脱炭素関連需要の取り込み:アンモニア供給設備等の機械設備販売が伸長
- 中期経営計画PLAN27に基づく水素エネルギー社会実現への取り組み継続
リスク
- ヘリウム市況の変動リスク:市況改善が今回の増益要因となったが、中国等の市況変動により再び軟化するリスクは残存
- 調達・物流コスト上昇リスク:エアセパレートガスや特殊ガスの調達・物流コスト上昇への対応が課題
- 水素事業の先行投資負担:大型インフラ投資が先行しており、継続的な投資が収益を圧迫するリスク
- 地政学的リスク:中東情勢の緊迫化等による原材料調達・需要への影響。ヘリウム等の安定供給に備蓄設備を活用して対応中
マテリアル事業
樹脂・資源・金属・機能材料を扱う多品種商社型セグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(外部顧客) | 62,825百万円 | 51,517百万円 | ↑ |
| 営業利益 | 2,301百万円 | 2,991百万円 | ↓ |
| 営業利益率 | 3.7% | 5.8% | ↓ |
事業詳細
PET樹脂・バイオマス燃料・二次電池材料・ミネラルサンド・レアアース・電子半導体材料・ステンレス・アルミ・ディスプレイフィルム等を取り扱う。食品包装向け消費財から重要鉱物資源・次世代自動車材料まで幅広い産業を顧客基盤とし、環境商品の拡販と海外事業強化を通じた事業規模拡大を推進している。樹脂原料・二次電池材料・レアアースの販売が伸長する一方、豪州ミネラルサンド事業の自社鉱区収益性低下やステンレス販売数量減少が課題となっている。
直近の概況
増収も豪州鉱区不調とステンレス減販で減益
2027年3月期第1四半期の売上高は628億25百万円(前年同期比113億7百万円の増収)となったが、営業利益は23億1百万円(同6億90百万円の減益)となった。樹脂原料・樹脂製品の販売が堅調に推移し、二次電池材料の販売伸長、レアアース等の安定供給による売上増加が増収に寄与した一方、豪州での新鉱区が安定操業に至らず収益性が低下したミネラルサンド事業と、販売数量が減少したステンレスが減益要因となった。
主要プロダクト
成長ドライバー
- レアアース等重要鉱物資源の安定供給体制強化(フランス・カレマグ社への出資によるレアアース精錬工場建設)
- ノルウェー産グリーンチタン鉱石の販売開始(ノルディック・マイニング社)
- 豪州ミネラルサンド事業の新規鉱区取得による安定操業と生産性向上
- リサイクルPET事業の推進および低環境負荷PET樹脂・食品包装向け樹脂製品の拡販
- 新規連結によるステンレス事業の拡大と国内加工拠点活用による事業規模拡大
- バイオマス燃料・二次電池材料等の環境・次世代自動車向け成長分野への拡販
- 欧米・アジアにおける重要鉱物資源の安定確保に向けた取り組み強化
リスク
- 豪州自社鉱区の収益性低下(ミネラルサンド事業)が継続し新鉱区の安定操業に至っていない
- ステンレスの販売数量減少による収益圧迫
- 中国の輸出規制継続によるレアアース調達コスト上昇リスク
- ステンレス市況下落による販売価格低下リスク
- 次世代自動車向け二次電池材料の需要回復遅延
- 海外鉱山・資源事業における地政学的リスクおよび為替変動リスク
その他
金融・保険・運送・保安・情報処理等を包含する補完的セグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(外部顧客) | 1,698百万円 | 1,327百万円 | ↑ |
| セグメント間内部売上高 | 8,108百万円 | 7,598百万円 | ↑ |
| 売上高合計(内部含む) | 9,807百万円 | 8,925百万円 | ↑ |
| セグメント利益 | 433百万円 | 462百万円 | ↓ |
事業詳細
「その他」セグメントは、岩谷産業グループの3報告セグメント(総合エネルギー事業、産業ガス・機械事業、マテリアル事業)に含まれない多様な事業を集約したものであり、金融、保険、運送、保安、情報処理等の事業を展開している。当第1四半期連結累計期間より、従来「その他」に区分していた連結子会社2社を「総合エネルギー事業」に区分変更したため、セグメント構成が変化している。外部顧客売上高は1,698百万円(グループ全体の0.7%程度)と規模は小さいが、グループ内部売上高8,108百万円を含む合計売上高9,807百万円に達し、グループ内サービス提供機能を担う。
直近の概況
子会社2社の区分変更により事業範囲が縮小、増収も減益
当第1四半期連結累計期間より、従来「その他」に区分していた連結子会社2社を「総合エネルギー事業」に区分変更した結果、セグメント構成が変化した。外部顧客売上高は1,698百万円(前年同期比371百万円増)、内部売上高を含む合計売上高は9,807百万円(前年同期比882百万円増)と増収となったが、セグメント利益は433百万円(前年同期比29百万円減)とわずかに減益となった。
主要プロダクト
成長ドライバー
- グループ内部売上高(8,108百万円)が拡大し、主要3セグメントの成長に連動した内部需要が収益を下支え
- 外部顧客売上高が前期比371百万円増加し、外部向け事業が拡大
- グループ全体の事業拡大に伴う運送・保安・情報処理等の需要増加
リスク
- グループ内部売上高依存度が高く、主要3セグメントの業績悪化が直接的に収益を圧迫するリスク
- セグメント区分変更(子会社2社の総合エネルギー事業への移行)による経年比較の分断
- 運送・保安・情報処理事業における人件費・物流費上昇リスク
- セグメント利益が前年同期比で減益となっており、コスト管理上の課題が残る
最終更新: 2026年8月6日

