事業内容
株式会社オンワードホールディングスは、1927年創業・1947年設立の国内大手アパレル持株会社。子会社46社・関連会社10社の計57社で構成され、紳士服・婦人服等の繊維製品の企画・製造・販売を中核事業とする。
国内事業では『23区』『自由区』『KASHIYAMA』等の衣料品ブランドに加え、コスメティクス(チャコット)、バレエ・ダンス用品、ペット関連用品、リゾート施設運営等のウェルネス領域にも多角展開。海外事業では欧州(JOSEPH)・米国(J.PRESS)・アジア(大連工場等)で衣料品の企画・製造・販売を行う。
東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
グループ各社が多様なブランドを保有し、百貨店・専門店・OMO型店舗・Eコマース等の複合チャネルを通じて消費者に販売する。OMOサービス「クリック&トライ」による顧客接点強化やブランド複合型店舗「オンワード・クローゼットセレクト」の拡大で店舗運営効率を高め、PLM等のDXによりサプライチェーンのコスト最適化と利益率改善を図る構造。
企業の強み
1927年創業から97年の歴史を持ち、『23区』『自由区』『KASHIYAMA』『アンフィーロ』『WEGO』等の多様なブランドを保有。国内事業売上高217,876百万円(グループ全体の約92%)を占める強固な国内基盤を有し、幅広い顧客層・価格帯をカバーする。
「クリック&トライ」サービスを導入したOMO型店舗を全国展開し、利用件数が継続拡大。ブランド複合型店舗「オンワード・クローゼットセレクト」の拡大により店舗運営効率が向上し、売上高販管費率の低下に寄与。デジタルと実店舗を融合した顧客体験の提供が差別化要因となっている。
衣料品に留まらず、チャコット・コスメティクス(新商品「コンプレクションクリエイター」が牽引)、バレエ・ダンス用品、ペット関連用品(クリエイティブヨーコ)、リゾート施設運営等のウェルネス領域を展開。ファッション以外の成長領域を取り込み、収益源の多様化を実現している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高推移は168,453百万円(2022期)→176,072百万円(2023期)→189,629百万円(2024期)→208,393百万円(2025期)→236,804百万円(2026期)と5期連続増収。営業利益は2022期の赤字(△1,079百万円)から回復し、2024期11,260百万円をピークに2025期は在庫調整・賃上げ影響で10,153百万円へ一時減益となったが、2026期は11,604百万円へ回復。
2027年2月期第1四半期は売上高63,466百万円(前年同期比+5.5%)、営業利益5,647百万円(同+5.5%)、純利益5,043百万円(同+18.1%)と全段階増益。特別利益として投資有価証券売却益1,389百万円を計上したことが純利益の大幅増益に寄与。
外部要因として雇用・所得環境の改善が国内消費を下支えする一方、米国通商政策・中東情勢による不透明感が継続している。通期予想は売上高247,000百万円(前期比+4.3%)、営業利益12,800百万円(同+10.3%)で変更なし。
成長戦略
ONWARD VISION 2030のもとOMO/DX・ウェルネス・海外の3軸で成長加速。
アンフィーロ・カシヤマ・チャコット・コスメティクス・WEGOを戦略強化ブランドと位置づけ、デジタルマーケティングとプロモーション施策を集中投下。2027年2月期第1四半期において各ブランドが好調に推移し、国内事業の増収増益に貢献した実績が確認されている。
オンラインとオフラインを融合したOMO型店舗を全国展開し、顧客接点の強化と購買体験の向上を図る。店舗運営の効率化徹底と組み合わせることで販管費率の低下と利益率改善を同時に実現する戦略であり、2027年2月期第1四半期においても販管費率低下として成果が表れている。
新規事業の創出やM&Aを活用した事業基盤の強化・拡大による成長加速を推進。2027年2月期第1四半期に株式会社コスメ・デ・ボーテの全株式を取得し連結子会社化(のれん2,848百万円を暫定計上)。EBITDAを重要経営指標として会計基準差異にとらわれない企業比較を志向している。
欧州JOSEPHのEコマース伸長、米国J.PRESSの店舗・Eコマース双方の拡大、アジア大連工場の稼働率向上を推進。2027年2月期第1四半期のセグメント損失は△315百万円と前年同期(△353百万円)から改善。
ONWARD VISION 2030における海外事業の成長基盤強化方針に沿った取り組みが継続している。
コスメ・ダンス・ペット・リゾートを含むウェルネス領域への多角展開により、衣料品市場の成熟リスクをヘッジしつつ新たな収益源を育成する。チャコット・コスメティクスが戦略強化ブランドとして好調に推移しており、コスメ・デ・ボーテの連結化もこの方向性に沿った取り組みである。
最終更新: 2026年7月17日

