事業内容
ナカバヤシ株式会社は1923年創業の製本業を起源とし、現在は当社と子会社20社で構成されるグループを形成する。主力事業はBPO・印刷・図書館ソリューション等を手掛けるビジネスプロセスソリューション事業(売上高29,618百万円)と、アルバム・ファイル・オフィス家具・ぬいぐるみ等を展開するコンシューマーコミュニケーション事業(売上高30,591百万円)の二本柱。
これに木質バイオマス・太陽光発電のエネルギー事業、野菜プラント・にんにくファーム事業が加わる。法人・官公庁から一般消費者まで幅広い顧客層を持ち、国内外に製造・販売拠点を有する。
東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
ビジネスプロセスソリューション事業では図書製本・手帳・DPS・BPOサービス等を受注生産し、採算性重視の案件選別とシステム開発内製化により収益性を高める。コンシューマーコミュニケーション事業では日用紙製品・家具・ガジェット等を見込み生産し、ECチャネル・OEM受注・海外販路で販売する。
ナカバヤシファクトリーへの製造集約による原価低減と価格改定が利益率改善を牽引。エネルギー事業はFIT制度に基づく発電収入で安定収益を補完する。
企業の強み
2025年7月に島根ナカバヤシをナカバヤシファクトリーに改称し、兵庫工場・本社工場の吸収分割で製造部門を一元集約。卒業アルバム部門の統合成果が原価率改善に直結し、2026年3月期の営業利益は前期比60.9%増の2,875百万円を達成。
採算性重視の受注選別と価格改定を全社で徹底した結果、営業利益率は0.7%(2024年3月期)から4.7%(2026年3月期)へ大幅改善した。
BPOサービスではシステム開発内製化による一貫体制を構築し、高付加価値案件を獲得。図書館ソリューションでは長年の運営ノウハウを活かした指定管理受託が増加し、書架移動支援等の専門性の高い案件も獲得。
シール・ラベル分野では医療向け・運送会社向け高単価商材の受注拡大と内製化で利益率が改善し、好調を維持している。
コンシューマーコミュニケーション事業ではチャイルドシート等の大口OEM受注拡大、大型テーマパーク向けオフィス家具納入、ECサイト運営効率化による新規顧客獲得・客単価向上、欧米・中国テーマパーク向けぬいぐるみの販路拡大を同時並行で推進。2026年3月期の同事業営業利益は前期比53.7%増の1,808百万円を達成し、多チャネル戦略の有効性が実績で示されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期63,118百万円→2023年3月期61,581百万円→2024年3月期61,043百万円→2025年3月期62,767百万円→2026年3月期61,598百万円と横ばい圏で推移。一方、営業利益は2023年3月期455百万円の底から2026年3月期2,875百万円へ急回復し、営業利益率は4.7%に達した。
価格改定・製造部門集約・採算性重視の受注選別が奏功。外部環境として円安による輸入物価上昇が原材料コストに上押し圧力をかける一方、インバウンド需要増・設備投資拡大がBPO・消費財需要を下支えした。
2026年3月期は木質バイオマス減損1,229百万円が純利益を圧迫し、親会社帰属純利益は1,934百万円(前期比3.0%減)に留まった。
成長戦略
中期計画「Go on 5ing」で売上高66,000百万円・収益力強化・DX推進を目指す
BPO・消費財・シール等の全セグメントで利益率を重視した受注選別と販売価格見直しを継続。2026年3月期に営業利益率4.7%を達成し、2027年3月期は3,300百万円(営業利益率5.0%)を目標とする。
各セグメントの既存事業にデジタルを融合させ、クリエイティブ性の高い高粗利新規受注を獲得。BPOサービスでのシステム開発内製化、手帳・印刷物のDX連携受注等で具体的なシナジー効果が現れ始めている。
卒業アルバム製造部門統合の成果が2026年3月期に原価率改善として顕在化。引き続き製造拠点集約・生産効率向上・仕様見直しにより製造原価を低減し、売上総利益率の改善を図る。
チャイルドシート等の大口OEM受注拡大、ECチャネルでの価格競争力活用、欧米・中国テーマパーク向けぬいぐるみの販路拡大、中国・韓国への営業体制強化により、コンシューマー事業の成長を加速する。
木質バイオマス発電は燃料チップの安定確保と出力調整による安定稼働を目指す。2026年3月期に減損損失1,229百万円を計上済みで資産価値を見直し済み。太陽光発電は順調に推移。不採算事業の継続的な見直しを進める。
最終更新: 2026年7月19日

