事業内容
東リ株式会社は1919年創業の総合インテリアメーカーで、ビニル系床材・カーペット・壁装材・ウィンドウトリートメントを主力とする国内インテリア製品の製造・販売を中核事業とする。連結子会社17社・関連会社1社を含むグループ体制のもと、インテリア事業(国内製造販売・内装工事)、グローバル事業(輸出・海外現地販売)、建材その他事業(建材・住設機器・業際産業資材)の3セグメントで事業を展開する。
主要顧客は宿泊施設・オフィス・学校・医療福祉施設等の非住宅コントラクト市場および住宅市場であり、東京証券取引所スタンダード市場に上場している。
ビジネスモデル
製品開発・製造(伊丹・厚木・滋賀等の自社工場)から物流・販売・施工まで一貫したバリューチェーンを構築する。グループ販売会社(リック株式会社等)を通じた代理店・工務店向け卸販売と内装工事施工が収益の主軸であり、高付加価値新製品の投入と上代価格改定による販売単価の底上げ、大型設備投資による製造原価低減の両面で利益を確保する構造をとる。
企業の強み
1919年創業以来、ビニル床タイル・カーペット・壁装材・カーテンと製品領域を段階的に拡充してきた。環境対応型タイルカーペット「サスティブバック」が2025年度グッドデザイン賞を受賞するなど、独自のリサイクル技術・製品設計力が外部から高く評価されており、競合が短期間で模倣困難な技術基盤を有する。
製造(伊丹・厚木・滋賀・広化東リフロア等)から物流(東リ物流)・販売・施工(テクノカメイ等)まで自社グループで完結する体制を構築。カーペット用ナイロン紡糸設備の新設など3大設備投資案件による製造原価低減が進展し、2026年3月期のインテリア事業セグメント利益は5,156百万円(前期比17.8%増)を達成した。
自己資本比率は2023年3月期47.9%から2026年3月期52.0%へ継続的に上昇。2026年3月期の営業キャッシュ・フローは9,115百万円と前期(2,469百万円)から大幅に改善し、キャッシュ・フロー対有利子負債比率は1.4年、インタレスト・カバレッジ・レシオは68.1倍と財務安全性が高い水準にある。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2022年3月期から2026年3月期にかけて売上高は88,513百万円→112,337百万円と5期連続増収。2025年3月期に原価・費用増加で営業利益が前期比12%減となった後、2026年3月期は新製品の販売数量増加・製造原価低減・一部製品の価格改定が奏功し、営業利益5,100百万円(前期比16.5%増)、経常利益5,733百万円(同22.9%増)、親会社株主帰属当期純利益4,459百万円(同27.1%増)と全利益項目で大幅増益を達成。
自己資本比率は52.0%(前期51.1%)に改善。ただし2027年3月期は中東情勢緊迫化による原材料価格急騰を主因に営業利益4,100百万円(前期比19.6%減)と大幅減益を予想しており、外部環境の悪化が業績の下押し要因となっている。
成長戦略
中計『SHINKA Plus ONE 2.0』で設備投資効果最大化・グローバル拡大・ESG推進を軸に持続成長
広化東リフロア3号ライン・タイルカーペットリサイクルプラント・カーペット用ナイロン紡糸設備の投資効果を最大限に活用し、製造原価低減を継続推進。2026年3月期において既に効果が顕在化しており、2027年3月期以降も原価低減の進展を見込む。
ビニル系床材・壁装材・カーペット・ウィンドウトリートメントの各カテゴリーで新製品を継続投入し、販売数量の拡大と販売価格の底上げを図る。2026年3月期はインテリア事業売上高107,231百万円(前期比6.5%増)、セグメント利益5,156百万円(同17.8%増)を達成。
中国・北米・ASEAN・中東・インド等の各市場で代理店施策と現地在庫戦略を推進。2024年7月開業の米国現地法人TOLI North America Corporationを活用したエリア別販促を強化。2026年3月期はグローバル事業がセグメント損失275百万円と赤字継続中であり、黒字転換が急務。
環境対応型タイルカーペット「サスティブバック」のリサイクルシステムが2025年度グッドデザイン賞を受賞。中期経営指標としてリサイクル率88.5%以上・産業廃棄物排出量58%以上削減(2019年度比)を掲げ、製品設計から廃棄まで一貫した環境対応を推進。
最終更新: 2026年7月19日

