事業内容
クリナップ株式会社は1949年創業、システムキッチン(厨房部門)とシステムバスルーム・洗面化粧台(浴槽・洗面部門)を主力とする住宅設備機器の専業メーカーである。売上高134,487百万円のうち厨房部門が108,989百万円(構成比81.0%)を占め、浴槽・洗面部門が14,813百万円、その他(物流・IT・人材派遣等の子会社事業)が10,683百万円となる。
製造から販売・施工・アフターサービスまでを一貫して手掛け、全国のショールームおよびオンラインチャネルを通じて新築・リフォーム双方の需要を取り込む。東証プライム市場上場。
ビジネスモデル
自社工場(福島・岡山の東西拠点)で製品を製造し、全国ショールームや「水まわり工房」加盟店を通じて販売する。高級価格帯「CENTRO」・中高級価格帯「STEDIA」等の付加価値商品に注力することで製品ミックスを改善し、売上総利益率の向上を図る。
販売後はクリナップテクノサービスがアフターサービスを担い、商品とサービスをパッケージとして提供することで顧客との長期関係を構築する。
企業の強み
1960年のステンレス流し台製造への転換以来、60年超にわたりステンレス加工技術を蓄積。グループ内に素材供給(井上興産)・加工(クリナップステンレス加工センター)・製造の垂直統合体制を持ち、VE活動による原価低減を継続的に実施。
2026年3月期の売上原価率は前期比1.3ポイント低下の67.1%を達成した。
高級価格帯「CENTRO」は2026年3月期に数量・金額ともに前期比増、2025年9月にリニューアルした中高級価格帯「STEDIA」も数量・金額ともに増となった。普及価格帯「rakuera」は数量減・金額増であり、全体として高価格帯へのシフトが進み、営業利益率は前期比1.3ポイント改善の2.9%となった。
2026年3月期末の自己資本比率は64.7%(前期63.1%)と高水準を維持。純資産合計60,444百万円、現金及び現金同等物19,375百万円を保有し、運転資金・設備投資資金を内部留保資金または借入で賄う財務方針を堅持。
負債合計は前期比391百万円減少の32,996百万円と財務健全性が向上している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期113,305百万円から2026年3月期134,487百万円へ5期連続増収。営業利益は2024年3月期1,282百万円を底に回復し、2026年3月期は3,948百万円と2022年3月期の3,795百万円をほぼ回復した。
外部要因として原材料・エネルギー価格の高止まりや人件費上昇が続く中、販売価格改定効果の顕在化と東西生産拠点でのVE活動・原価低減が利益回復を牽引。売上総利益率の上昇と販管費率の低下が重なり、営業利益率は前期1.6%から2.9%へ改善。
2027年3月期は売上高142,000百万円・営業利益4,900百万円(営業利益率3.5%)を予想する。
成長戦略
「ファン化促進」「専業力強化」で持続的成長と中長期的企業価値向上を目指す
高級価格帯「CENTRO」および2025年9月リニューアルの中高級価格帯「STEDIA」を中心に付加価値商品の市場投入を継続。システムバスルームでは「SELEVIA」「rakuvia」の定着・拡販に注力し、製品ミックス改善による売上総利益率の向上を図る。
2025年9月千葉ショールーム・2026年3月柏ショールームの改装オープンを実施し、顧客接点での価値提供を強化。「オンライン相談」「オンラインショールーム」等のWebコンテンツ提供を継続し、デジタルとリアルを組み合わせた「ファン化促進」を推進する。
東西の生産拠点において生産性向上とVE活動を継続推進し、原材料価格高止まりや人件費上昇を吸収する原価低減を実現。2026年3月期は販売価格改定効果との相乗効果で営業利益率2.9%を達成しており、「専業力強化」の一環として継続的な取り組みを進める。
最終更新: 2026年7月19日

