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クリナップ株式会社

7955東証プライムその他製品

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クリナップ株式会社7955

事業内容

クリナップ株式会社は1949年創業、システムキッチン(厨房部門)とシステムバスルーム・洗面化粧台(浴槽・洗面部門)を主力とする住宅設備機器の専業メーカーである。売上高134,487百万円のうち厨房部門が108,989百万円(構成比81.0%)を占め、浴槽・洗面部門が14,813百万円、その他(物流・IT・人材派遣等の子会社事業)が10,683百万円となる。

製造から販売・施工・アフターサービスまでを一貫して手掛け、全国のショールームおよびオンラインチャネルを通じて新築・リフォーム双方の需要を取り込む。東証プライム市場上場。

ビジネスモデル

自社工場(福島・岡山の東西拠点)で製品を製造し、全国ショールームや「水まわり工房」加盟店を通じて販売する。高級価格帯「CENTRO」・中高級価格帯「STEDIA」等の付加価値商品に注力することで製品ミックスを改善し、売上総利益率の向上を図る。

販売後はクリナップテクノサービスがアフターサービスを担い、商品とサービスをパッケージとして提供することで顧客との長期関係を構築する。

企業の強み

1960年のステンレス流し台製造への転換以来、60年超にわたりステンレス加工技術を蓄積。グループ内に素材供給(井上興産)・加工(クリナップステンレス加工センター)・製造の垂直統合体制を持ち、VE活動による原価低減を継続的に実施。

2026年3月期の売上原価率は前期比1.3ポイント低下の67.1%を達成した。

高級価格帯「CENTRO」は2026年3月期に数量・金額ともに前期比増、2025年9月にリニューアルした中高級価格帯「STEDIA」も数量・金額ともに増となった。普及価格帯「rakuera」は数量減・金額増であり、全体として高価格帯へのシフトが進み、営業利益率は前期比1.3ポイント改善の2.9%となった。

2026年3月期末の自己資本比率は64.7%(前期63.1%)と高水準を維持。純資産合計60,444百万円、現金及び現金同等物19,375百万円を保有し、運転資金・設備投資資金を内部留保資金または借入で賄う財務方針を堅持。

負債合計は前期比391百万円減少の32,996百万円と財務健全性が向上している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は3,948百万円(前期比90.7%増)、当期純利益は3,475百万円(同102.2%増)と大幅に回復し、2022年3月期の水準(営業利益3,795百万円)をほぼ回復した。販売価格改定効果の顕在化と原価低減の組み合わせが奏功したが、営業利益率は依然2.9%と低位。

外部環境として原材料・エネルギー価格の高止まりや人件費上昇が続く中、価格改定効果の持続性と追加コスト吸収力が今後の利益率改善の鍵となる。

自己資本比率は64.7%(前期63.1%)と健全水準を維持し、現金及び現金同等物は19,375百万円。一方、当期は長期借入れによる収入6,000百万円を実施し、固定負債の長期借入金が1,840百万円から4,563百万円へ増加した。

短期借入金1,500百万円の返済と合わせた借入構造の長期化は財務安定性の観点からは中立的だが、有利子負債残高の動向は引き続き注視が必要。

外部環境として新設住宅着工戸数は低調に推移しており、新築向け需要の回復は見込みにくい。2027年3月期予想は売上高142,000百万円(前期比5.6%増)、営業利益4,900百万円(同24.1%増)と増収増益を見込むが、地政学リスクによる原材料価格上昇・調達リスクは業績予想に未織り込みとされており、下振れリスクが残存する。

リフォーム需要の取り込みと高付加価値商品へのミックスシフトの進捗が中期的な評価軸となる。

成長戦略

「ファン化促進」「専業力強化」で持続的成長と中長期的企業価値向上を目指す

高級価格帯「CENTRO」および2025年9月リニューアルの中高級価格帯「STEDIA」を中心に付加価値商品の市場投入を継続。システムバスルームでは「SELEVIA」「rakuvia」の定着・拡販に注力し、製品ミックス改善による売上総利益率の向上を図る。

2025年9月千葉ショールーム・2026年3月柏ショールームの改装オープンを実施し、顧客接点での価値提供を強化。「オンライン相談」「オンラインショールーム」等のWebコンテンツ提供を継続し、デジタルとリアルを組み合わせた「ファン化促進」を推進する。

東西の生産拠点において生産性向上とVE活動を継続推進し、原材料価格高止まりや人件費上昇を吸収する原価低減を実現。2026年3月期は販売価格改定効果との相乗効果で営業利益率2.9%を達成しており、「専業力強化」の一環として継続的な取り組みを進める。

最終更新: 2026年7月19日