事業内容
株式会社エフピコは、食品トレー・弁当容器・包装資材等の製造・販売を主軸とする簡易食品容器関連事業を単一セグメントで展開する。連結子会社29社・持分法適用関連会社1社を含むグループ体制のもと、製品の製造から物流・リサイクルまでを垂直統合的に担う。
主要顧客はスーパーマーケット・コンビニエンスストア・食品加工業者等の食品小売・中食業界であり、医療介護給食・冷凍食品市場にも販売体制を強化している。1990年から開始した使用済みトレーの回収リサイクル(エフピコ方式)は回収拠点11,600拠点に達し、循環型サプライチェーンを構築している。
ビジネスモデル
製品売上高(184,503百万円)と商品売上高(55,986百万円)を合算した売上高240,490百万円(2026年3月期)を計上。自社工場での製品製造に加え、包装資材等の仕入販売も行う。
全国の物流ネットワーク(半径100km圏内で全人口の85%をカバー)と独自リサイクルネットワークを組み合わせ、原料の安定調達・コスト管理・安定供給を実現。製品価格改定を通じてコスト上昇を転嫁し、収益性を維持・向上させる構造を持つ。
企業の強み
1990年から開始した「トレーtoトレー」リサイクルは回収拠点11,600拠点に達し、2026年3月期の店頭回収量は前年比107.5%増。「ストアtoストア」は140社5,000店舗超に拡大。
自社回収原料の活用により、外部原料市況に左右されにくい調達体制を構築しており、競合他社が短期間で模倣困難な固有の優位性となっている。
拠点配送センターから半径100km圏内で全人口の85%をカバーする物流網を整備。ソーターシステムによる出荷自動化や専用パレット輸送を展開し、配送計画時間に対して85%が±15分以内に収まる高い物流品質を実現。
主要物流22施設すべてに非常用発電設備(72時間対応)を設置し、食のインフラとしての安定供給体制を確立している。
2024年4月に開発成功した新OPPシート「OPTENA」および積層OPPプレート「FORTENA」は、耐熱・耐寒・高剛性・高透明性を兼備し、二輪・四輪メーカーから高評価を獲得。2027年に神辺工場で商業生産開始、2029年に坂東新工場での量産開始を目標とし、モビリティ・建設資材等の産業用途への展開を進めている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期195,700百万円から2026年3月期240,490百万円へ5期連続増収・過去最高を更新。営業利益は2024年3月期16,429百万円を底に回復基調が鮮明で、2026年3月期は21,614百万円(前期比17.0%増)と過去最高。
売上高営業利益率は9.0%(前期7.8%)、ROEは9.4%(前期8.4%)へ改善。外部要因として製品価格改定効果(販売活動で4,570百万円のプラス)と原料価格の落ち着き(830百万円のプラス)が利益率改善を後押しした。
一方、物流費増加(950百万円のマイナス)と生産コスト上昇(750百万円のマイナス)が継続的な下押し圧力となっている。製品売上数量は前年比99.7%と物価高による買い上げ点数減少の影響を受けたが、第3四半期以降は回復基調に転じた。
成長戦略
エコ製品拡販・新素材事業化・物流網強化で売上高3,000億円・経常利益率10%以上を目指す
中東情勢を背景とした原料価格高騰に対応し、2026年6月1日出荷分より20%以上の製品価格改定を発表。原料・物流・電力コストの上昇分を製品価格に転嫁し、収益性の回復・向上を図る。
スーパーマーケットとの協働リサイクル「ストアtoストア」を2026年3月末時点で140社5,000店舗超に拡大。目標「300社10,000店舗」に向けて継続推進し、エコ製品の販売枚数拡大と回収原料の安定確保を両立させる。
2024年4月に開発成功を公表した新素材について、2027年初旬に神辺工場で積層OPPプレートの商業生産を開始し、2029年に茨城県坂東市新工場で新OPPシートの量産を目標とする。モビリティ・建設資材等の産業用途への展開で新収益源を創出する。
2026年4月30日の取締役会で固定資産取得を決議。新OPPシート製造装置の導入と首都圏物流能力の強化を目的とし、周辺拠点と連携した安定供給体制の整備を進める。
DPシリーズ・耐寒PPiP-タルク等の高付加価値容器の提案を推進するとともに、主要工場への無人搬送車・産業用ロボット導入拡大と「理論値サイクルタイム」を目標とした生産サイクル短縮により、稼働日減少を上回る生産性向上を実現。
最終更新: 2026年7月19日

