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旭化学工業株式会社

7928東証スタンダード化学

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旭化学工業株式会社7928

事業内容

旭化学工業株式会社は1962年創業、愛知県碧南市に本社を置くプラスチック成形加工専業メーカー。国内本社工場に加え、中国・昆山の旭日塑料制品(昆山)有限公司、タイのAsahi Plus Co.,Ltd.の2つの海外子会社を擁し、3カ国体制でプラスチック製品の成形加工および樹脂成形用金型の設計製作を行う。

主要顧客は電動工具業界(マキタグループ)および自動車業界(イノアックコーポレーション等)で、両業界向け売上が総売上高の93.5%を占める。東京証券取引所スタンダード市場および名古屋証券取引所メイン市場に上場。

ビジネスモデル

主収益源は電動工具部品・自動車部品の受託プラスチック成形加工および金型製作。マキタグループ3社だけで売上高の58.7%を占める特定顧客依存型モデル。

これを補完する形で、自社ブランドの樹脂製アンカープラグの製品改良・新製品開発を推進し、顧客分散を図る。日本・中国・タイの3拠点で生産コスト最適化を追求しながら、設備自動化・省人化投資により製造効率を高める構造。

企業の強み

1969年にマキタ(旧マキタ電機製作所)との取引を開始して以来、50年超の取引実績を持つ。2025年8月期において牧田(中国)有限公司23.5%、牧田(昆山)有限公司22.3%、㈱マキタ12.9%と、マキタグループ3社合計で売上高の58.7%を占め、電動工具業界向け受注は3カ国共に増加している。

国内本社工場(愛知県碧南市)、中国・昆山工場(2001年設立)、タイ工場(2011年設立)の3拠点体制を構築。2025年8月期の中国セグメント売上高3,930百万円はグループ最大収益源であり、タイセグメントは前期比20.7%増の912百万円と高成長を示した。

2025年8月期末の純資産5,290百万円、総資産6,678百万円で自己資本比率は約79.2%と極めて高水準。流動負債1,196百万円に対し固定負債190百万円と負債総量が小さく、運転資金・設備投資資金を自己資金で賄うことを基本方針とする財務健全性を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2025年8月期通期で営業損失46百万円に転落した後、2026年8月期第3四半期累計では営業利益37百万円と黒字転換を果たした。ただし通期予想70百万円に対する第3四半期累計の進捗率は53%にとどまり、第4四半期単独で33百万円の営業利益確保が必要。

前年同期は営業損失51百万円であったことを踏まえると改善幅は大きいが、日本セグメントが依然として営業損失114百万円を計上しており、中国セグメントの利益157百万円が全体を支える構図が続いている。

日本セグメントは電動工具部品の受注増加があるものの、自動車部品の受注減少が響き売上高2,540百万円(前年同期比7.1%減)、営業損失114百万円(前年同期は損失173百万円)と赤字が継続。外部要因として中東地政学リスクに伴う原油価格上昇やエネルギーコスト増加が物価上昇圧力を高めており、国内製造コストの圧縮が課題。

自動化設備導入・省人化の効果が損益改善に反映されるまでの時間軸が投資家の注目点となる。

連結営業利益37百万円のうち中国セグメントが157百万円を稼ぎ出す一方、日本が△114百万円、タイが△2百万円と海外1拠点依存の収益構造が鮮明。外部要因として円安が中国・タイの円換算業績を押し上げているが、円高転換時には業績悪化リスクが顕在化する。

また中国事業は地政学リスクや現地規制変更の影響を受けやすく、グループ収益の安定性という観点でリスク分散が進んでいない点は引き続き課題として認識される。

成長戦略

電動工具受注拡大・生産自動化・新規事業(植物工場・廃材再利用)の三本柱

日本・中国・タイの全拠点で自動化設備導入と省人化を推進。カメラによる不具合検知設備の稼働により品質改善・不具合流出防止を図る。2026年8月期第3四半期においても継続実施中であり、減価償却費が前年同期185百万円から291百万円へ増加しており設備投資が先行している段階。

電動工具大手マキタグループ向けを中心に、日本・中国・タイの3拠点で電動工具部品の受注増加が継続。中国では金型売上高が前年同期比大幅増(279百万円)となっており、将来の製品量産受注への布石となっている。グループ全体の売上成長を牽引する主力施策。

植物工場を活用した安心安全な食材提供事業および廃材再利用による新規事業の研究開発を推進。既存のプラスチック成形加工技術・設備を活用した事業多角化を目指す。現時点では研究開発段階であり、業績への貢献は限定的。

最終更新: 2026年7月17日