事業内容
当社は印刷物の製造販売を主たる事業とし、主力製品は学校向け卒業記念アルバムである。加えてポスター・カタログ・パンフレット等の一般商業印刷物、デジタル写真アルバムや自費出版、印刷通信販売、写真プリント販売等のインターネット関連事業も展開している。
企画・製版・印刷・製本という印刷業の全工程を自社で一貫して担う生産体制を有し、最新のコンピュータシステムを活用した効率的かつ高品質な生産を行っている。事業は単一セグメントであり、学校アルバム部門(売上の約8割)と一般商業印刷部門の二部門で構成される。
ビジネスモデル
学校向け卒業アルバムを主軸とした受注生産方式で商業印刷物やデジタル関連サービスを提供し収益を得る。少子化・デジタル化による需要縮小と価格競争激化に対応するため、販売価格の適正化交渉、労務費・固定費の削減、拠点集約による構造改革を進めるとともに、教育分野の知見を活かした新規サービス(DAT構想)により収益基盤の多角化を模索している。
企業の強み
印刷業の全工程(企画・製版・印刷・製本)を自社で保有し、最新のコンピュータシステムを駆使した効率的かつ高品質な生産を実現している。外部委託への依存を抑えた垂直統合型の生産設備が差別化要因となっている。
1949年創業の合資会社松本写真印刷社を母体とし、長年にわたり学校向け卒業アルバム事業を通じて全国の学校との取引関係を構築してきた。この顧客基盤・ネットワークは「DAT構想」等の新規教育サービス展開の土台となっている。
2026期は土地・投資有価証券の売却、保険積立金の解約等により自己資本比率が前期末比2.7ポイント上昇し42.1%に改善した。現金及び預金も676百万円(前期末比207.8%増)に拡大し、資金流動性が向上している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期2,350百万円から2026期2,126百万円へ5期連続で減少。学校アルバム部門は少子化と価格競争激化により前期比0.2%減の1,722百万円、一般商業印刷部門はペーパーメディア需要変化により前期比9.1%減の404百万円。
営業損失は前期265百万円から159百万円へ縮小(製造原価155百万円減少が主因)。当期純利益155百万円は固定資産売却益・投資有価証券売却益・役員退職慰労引当金戻入・違約金収入の合計247百万円の特別利益によるもので、本業の収益力改善を示すものではない。
外部環境として物価上昇・原材料高騰・電力料高騰が続いており、コスト圧力は構造的に継続している。
成長戦略
価格適正化・コスト削減・拠点集約による短期黒字化とDAT構想による中長期転換
原材料・物流費高騰分の製造コスト増加を販売価格に転嫁すべく、顧客への説明・協議を進めながら全社的な価格改定方針のもとで適正化に取り組む。2027年4月期の営業黒字転換の主要施策の一つ。
新規採用の抑制、人件費構成の見直し、代表取締役報酬40%減額、組織体制見直しと業務効率化を推進。製造原価の約44%を占める労務費と販売費及び一般管理費の約5割を占める人件費の圧縮を図る。
一部工場・オフィスの統合により資産圧縮と製造工程の効率化を計画。新規設備投資は当面更新投資のみに限定。2026年4月期に有形固定資産売却(収入250百万円)・土地130百万円減少を実施済み。
制作工程の標準化やデジタル化、AI等の新技術活用による業務効率化で収益構造の改善に取り組む。不採算取引の見直し・適正価格改定・早期入稿施策による生産負荷の平準化も並行して推進。
学校アルバム事業で培った教育分野の知見と学校ネットワークを活用し、人材能力の可視化と金融を融合した新サービスを検討。パートナー企業との連携を急ピッチで進めているが、具体的な収益化時期は未定。
最終更新: 2026年7月23日

