継続企業の前提に関する疑義
当社グループは9期連続(前連結会計年度まで8期連続)で営業損失・経常損失を計上しており、当連結会計年度においても営業損失81,337千円、経常損失190,731千円、親会社株主に帰属する当期純損失777,831千円を計上した。有利子負債残高7,409,396千円(短期借入金256,265千円、1年内返済予定の長期借入金6,227,512千円、長期借入金925,618千円)が手元流動性(現金及び預金1,171,854千円)を大幅に上回り、継続企業の前提に関する重要な疑義が存在する。金融機関から期限の利益喪失権利行使をしない旨の同意を得ているものの、現時点では重要な不確実性が認められる。
有利子負債依存と財務制限条項
佐倉工場の建築費用を複数の金融機関からの借入金で調達した結果、当連結会計年度末の有利子負債残高は7,409,396千円と総資産の65.9%に達する高水準にある。一部借入金には財務制限条項が付されており、条項抵触時には期限の利益を喪失するリスクがある。現時点では全関係金融機関から期限の利益喪失権利行使をしない旨の同意を得ているが、継続的な協議・支援維持が不可欠な状況にある。
新設住宅着工戸数の変動リスク
主力製品であるEVAボード(床材)は集合住宅・マンションの新設着工数に、「壁武者」は戸建住宅の新設着工数に業績が大きく左右される構造にある。新設住宅着工戸数が大幅に減少した場合、売上高・財政状態に直接的な悪影響を及ぼす可能性がある。当社グループは非住宅向け製品の拡販や廃棄物処理事業・一般貨物運送事業への注力によりリスク分散を図っている。
木質廃棄物の原材料確保リスク
主力製品EVAボードの主たる原材料は木質廃棄物であり、廃木材の確保が困難となった場合には生産活動に支障をきたし業績・財政状態に影響を及ぼす可能性がある。廃木材の調達は市場環境や排出事業者の動向に依存するため、安定確保が事業継続の前提となる。当社グループは木質以外の廃棄物との同時運搬や循環物流の推進により運送効率向上と顧客関係強化を通じた廃木材回収量の確保に努めている。
原油価格・為替変動による仕入コスト上昇
EVAボードの原材料である接着剤は原油を原料とするため、為替変動や産地情勢の影響による原油価格高騰が仕入価格の上昇につながるリスクがある。接着剤コストの上昇を販売価格に転嫁できない場合、業績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。当社グループは生産効率の最適化による接着剤使用量の削減や燃費効率の良い運搬車の活用・運転技術講習等により影響の最小化を図っている。
廃棄物処理業の許認可リスク
当社グループの廃棄物処理事業は廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく産業廃棄物収集運搬業・処分業の許可(有効期限5年または7年)を各都府県知事から取得しており、更新・変更・新規取得が認められない場合は事業活動に重大な影響を及ぼす可能性がある。不法投棄・マニフェスト虚偽記載等の違反行為や施設基準違反があった場合には事業停止命令または許可取消しの行政処分を受けるリスクがある。当社グループはコンプライアンスの徹底と優良産業廃棄物処理業者認定の継続維持により許可停止リスクの回避に努めている。
廃掃法等の法改正リスク
廃棄物の処理及び清掃に関する法律は2003年以降毎年のように改正が繰り返されており、廃棄物排出事業者責任や処理委託責任の強化が進んでいる。今後の法的規制・行政指導の動向によっては事業運営コストの増加や事業範囲の制約が生じ、経営成績に影響を与える可能性がある。当社グループは法改正情報の早期入手と体制整備を行うとともに、法改正をビジネスチャンスとして積極的に捉え循環型社会構築への投資を推進している。
JISマーク認証の取消リスク
当社グループの主要製品はJISマーク認証を取得しており、登録認証機関による3年毎の定期審査を受けている。審査において品質・性能または品質管理体制に重大な不良・不備が認められた場合、JISマーク認証が取り消され業績に影響を及ぼす可能性がある。また、開発中の新製品が予定時期までに認証を取得できない場合、市場投入の遅延につながるリスクもある。
特定取引先への売上依存リスク
2026年2月期における上位3社(SMB建材株式会社、トーヨーマテリア株式会社、伊藤忠建材株式会社)の合計売上高比率は36.3%に達しており、特定取引先への依存度が高い。これら取引先の個別事情や最終ユーザー(ゼネコン・ビルダー等)の事情により取引条件の悪化・取引解消・契約内容の大幅変更が生じた場合、業績・財政状態に影響を及ぼす可能性がある。当社グループは商品毎に各取引先のバランスが取れるよう販売先の分散を図っている。
自然災害・事故による生産停止リスク
地震・台風等の自然災害や火災等の事故により生産拠点の設備が被害を受けた場合、生産活動の停止・出荷遅延による売上高の大幅減少、修復費用の多額拠出、サプライチェーン寸断による経済活動の低迷が想定される。特に火災リスクの高い生産拠点においては、リスクアセスメントに応じた設備投資等による対策強化と再発防止に取り組んでいる。BCPの観点から被害の最小化と事業継続体制の強化を推進している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

