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東京ボード工業株式会社

7815東証スタンダードその他製品

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東京ボード工業株式会社7815

事業内容

東京ボード工業株式会社は、建設業・物流業・廃棄物中間処理業者から排出される木質廃棄物を自社グループで収集・チップ化し、主力製品「E・V・Aボード」(パーティクルボード)として製造・販売する循環型ビジネスを展開する。主要用途はマンション二重床の床下地材であり、構造用パネル「壁武者」や捨て貼り材「静香美人」等の新商品も展開。

主要顧客はSMB建材株式会社(販売比率16.3%)、トーヨーマテリア株式会社(同12.4%)等の建材商社。東京証券取引所スタンダード市場上場。

グループ5社体制で廃棄物回収から製造・納品まで一貫して担う。

ビジネスモデル

排出事業者から木質廃棄物を受け入れ、子会社が収集運搬・チップ加工を担い、佐倉工場でパーティクルボードを製造・販売する垂直統合モデル。製品納入トラックの帰り便で廃棄物を回収する「循環物流」により輸送コストを抑制。

東京23区内の新木場リサイクリング工場が近距離廃棄物受入拠点として機能し、主原料の木材チップをほぼ購入せずに調達できる構造が原価競争力の源泉となっている。

企業の強み

製品納入トラックの帰り便で木質廃棄物を回収する「循環物流」を実践し、主原料の木材チップをほとんど購入せずに調達できる体制を確立。東京23区内の新木場リサイクリング工場は大手ゼネコン・工務店から「近距離の廃棄物受入場所」として高評価を得ており、原料安定確保と調達コスト低減を同時に実現している。

産業廃棄物・一般廃棄物の収集運搬・処分業許可を保有するグループ子会社(ティー・ビー・ロジスティックス、TB関西物流、横浜エコロジー)が物流・チップ加工を担い、佐倉工場での製造・販売まで一貫して完結。1991年に自社一貫生産体制を確立し、ISO14001・ISO9001・ISO45001等の認証も取得済みで、品質・環境管理体制が整備されている。

ホルムアルデヒドを含まない接着剤を使用し、JIS規格最上位区分F☆☆☆☆等級を実現。二重床用標準品に加え、構造用パネル「壁武者」(JISマーク認証取得済み)、捨て貼り材「静香美人」、OAフロア基板、文教施設向け等の多品目生産が可能な佐倉工場体制を構築しており、顧客ニーズへの対応幅を拡大している。

エンヴァリスの着眼点

2027年2月期第1四半期(2026年3月〜5月)の売上高は894百万円と前年同期比54.9%減に急落。2025年11月1日発生の佐倉工場小火による操業停止が直撃し、営業損失113百万円、経常損失148百万円、親会社株主帰属四半期純損失168百万円を計上した。

単一工場への生産依存度の高さが業績変動リスクとして顕在化した形であり、生産再開後の需要回復ペースが今後の焦点となる。

2026年6月30日付で東京都江東区新木場の本社・旧工場不動産を譲渡し、概算譲渡益約4,250百万円を第2四半期に特別利益計上予定。これにより通期連結業績予想は親会社株主帰属当期純利益3,573百万円と黒字転換を見込む一方、営業損失予想は428百万円と依然赤字。

有利子負債7,396百万円(第1四半期末)に対し手元流動性1,814百万円と財務的脆弱性は継続しており、不動産売却は構造的な収益改善ではなく一時的な財務補強に留まる点に留意が必要。

前連結会計年度まで9期連続で営業損失・経常損失を計上しており、当第1四半期も赤字継続。有利子負債は短期借入金255百万円、1年内返済予定長期借入金6,310百万円、長期借入金830百万円の合計7,396百万円と高水準で、財務制限条項に対し金融機関から期限の利益喪失権利不行使の同意を得ている状況。

継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められており、操業再開後の収益力回復と金融機関との継続的な協議が企業存続の鍵を握る。

成長戦略

佐倉工場操業再開・不動産売却による財務強化・多品目展開で収益構造改善

2025年11月1日の小火により停止していた佐倉工場が2026年6月10日に生産を再開。操業停止期間中に製造工程管理の見直し・人材育成・部署間連携強化を実施し、再発防止策と収益力強化体制を整備した。第2四半期以降の売上回復が通期業績の鍵となる。

東京都江東区新木場の本社・旧パーティクルボード製造工場を2026年6月30日付で譲渡し、概算譲渡益約4,250百万円を第2四半期に特別利益計上予定。売却後も賃貸借契約により本社機能を継続使用。有利子負債削減と財務制限条項への対応力強化が期待される。

壁武者・静香美人等の新商品ラインアップを拡充し、多品目生産体制を構築することで顧客ニーズへの対応力を高める。佐倉工場の新チップ乾燥設備(2025年3月稼働開始)を活用した安定生産体制の確立が前提となる。

循環型社会の構築推進を経営方針の柱に位置づけ、木質廃棄物のマテリアルリサイクル事業の社会的意義を訴求。廃棄物受入体制の強化と新規廃棄物排出事業者の開拓により原材料の安定確保と廃棄物処理収益の拡大を図る。

最終更新: 2026年7月19日