特定製品HAL®への依存
当社グループの売上収益の大半はHAL®関連製品が占めており、当面の間も主要収益源となる見込みである。各国の法規制・医療政策の変更、保険制度整備の遅れ、代替技術の登場、筑波大学との専用実施権契約の変化等により、HAL®の持続的な市場拡大が見込めなくなった場合、経営成績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。当社グループは新規開発品の創出を重要な事業戦略として推進しているが、確実な成果を保証するものではない。
医療機器承認・保険収載リスク
HAL®を医療機器として販売するためには各国・地域の規制当局による承認が必要であり、EU・日本・米国以外の地域では承認取得の保証はなく、時期も国・地域ごとに異なる。また、保険収載はHAL®普及の重要要素であるが、適用疾患の範囲や保険金支払い水準は各国の公的保険機関・民間保険会社が決定するため、収載状況によっては事業展開・収益性に影響を及ぼす。承認取得後も法規制変更により承認が更新できない、または取り消される可能性もある。
創業者への経営依存
代表取締役社長・山海嘉之は経営面および新技術開発の両面において当社グループの中核を担っており、同氏の業務執行が困難となった場合、経営成績および今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性がある。同氏は筑波大学教授およびSIPプログラムディレクターを兼業しており、大学・SIP業務を優先した場合にも影響が生じうる。利益相反防止のため取締役会決議による意思決定体制を構築しているが、兼業に伴うリスクは完全には排除できない。
継続的な営業損失と資金繰り
当社グループは研究開発費が先行して計上されることにより継続的な営業損失が生じており、個別決算上マイナスの利益剰余金を計上している。今後も運転資金・研究開発投資・設備投資・M&A等の資金需要増加が見込まれ、収益確保または資金調達が計画通りに進まない場合、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。早期の営業黒字化を目指し内部留保強化と研究開発への再投資を優先する方針だが、利益計画が想定通りに進捗しない場合は株主還元も困難となる。
B種類株式による議決権集中
山海嘉之は普通株式3,042,000株およびB種類株式77,696,000株を保有し、総株主の議決権の約85%を有することで取締役選任・組織再編を含む株主総会決議を単独で可決できる状態にある。これにより普通株主の議決権行使による影響力は限定的となり、普通株主にとって利益となる株式買付けを妨げる可能性もある。ブレークスルー条項・サンセット条項が定款に定められているが、転換条件は限定的であり、B種類株式の普通株式への転換により普通株式の市場価格に影響を与える可能性もある。
競合他社の台頭と競争激化
国内外の企業が装着型ロボットの研究・実用化を進めており、巨大テクノロジー企業を含む多数の企業が商業用ロボット分野に新規参入するなど競争環境が変化している。競合他社が資本・人材・コスト構造・ブランド・製品多様性において優位性を持つ可能性があり、より新しい技術や有用な製品の開発に成功した場合、当社グループ製品の競争優位性が持続できなくなるリスクがある。当社グループは生体電位信号を活用するサイバニック随意制御技術の独自性と筑波大学との共同特許により差別化を図っているが、その優位性が永続する保証はない。
研究開発の進捗遅延リスク
先端技術開発には多額の資金と長期間を要し、研究開発活動が計画通りに進む保証はなく、各種試験の遅延や医療機器製造販売承認取得の遅れ・制限が生じる可能性がある。当社グループは筑波大学との共同研究を中心に外部協力関係を構築し、各開発品の進捗管理・優先順位付け・経営資源配分の変更等により研究開発費増加リスクの低減を図っている。しかし、新規開発品の探索・創出が確実にできる保証はなく、計画通りに推移しない場合は財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
知的財産権リスク
HAL®の国内特許は原則として当社と筑波大学の共同保有であり、当社グループは独占的実施許諾契約により独占的に利用しているが、契約違反・合併・重要資産の買収等により契約継続が困難となった場合、事業継続に重大な影響を及ぼす可能性がある。また、第三者との知的財産権侵害問題が発生した場合、解決に多大な時間と費用を要する可能性があり、当社グループの技術が第三者に侵害された場合も同様のリスクがある。現時点では訴訟・クレームの発生事実はなく、技術調査等を継続して侵害問題の回避に努めている。
スタートアップ出資・提携リスク
当社グループは国内外スタートアップとの戦略的資本出資・業務提携をサイバニクス産業創出加速の重要課題として積極推進しているが、出資・提携効果を事前に完全に予測することは困難であり、当初見込み通りの期間・効果が得られる保証はない。出資先の経営状況によっては株式評価の変更が必要となる可能性があり、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。当社グループは出資・提携効果の適切な活用に努めているが、円滑な実施を保証するものではない。
法的規制・個人情報リスク
当社グループは薬機法・輸出入規制・競争法・個人情報保護法等、国内外の多岐にわたる法規制の適用を受けており、違反した場合は民事・行政・刑事上の制裁を課される可能性がある。HAL®利用者の個人情報を取得しており、守秘義務契約・個人情報保護規程・個人情報保護管理者の設置等の管理体制を整備しているが、情報流出が発生した場合は損害賠償請求や社会的信用の低下により事業・財政状態・経営成績に影響を及ぼす可能性がある。また、地政学リスク・感染症・災害・為替変動等の事業活動全般に関するリスクも存在する。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

