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CYBERDYNE株式会社

7779東証グロース精密機器

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事業内容

CYBERDYNE株式会社は、バイオ・医療系とAIロボット・情報系を融合した独自技術「サイバニクス」を基盤に、世界初の装着型サイボーグHAL®を中核製品として展開する研究開発型企業。医療用HALによる神経・筋難病・脊髄損傷等のサイバニクス治療、高齢者向け介護・自立支援、作業者向け身体負荷低減、予防・早期発見(Cyvisシリーズ)、清掃・搬送ロボットまで幅広い領域をカバーする。

日本・米国・欧州・APAC(マレーシア・タイ・台湾等)でグローバルに事業展開し、主要顧客は医療機関・政府系機関・介護施設・製造業等の法人。2026年3月期の売上収益は3,846百万円。

ビジネスモデル

主たる収益源はHAL等のレンタル・保守契約であり、契約期間にわたり継続的に収益が計上されるストック型ビジネスモデル。2026年3月期末時点でHAL医療用下肢タイプ558台・単関節タイプ710台・腰タイプ自立支援用1,063台・作業支援用411台等、合計3,297台が稼働中。

内閣府SIP採択による受託研究事業収入(546百万円)も収益を補完する。製品販売・サービス提供・受託研究の三層構造で収益を確保している。

企業の強み

HALは脳神経系からの生体電位信号を検出して動作する世界唯一の神経可塑性誘導型外骨格ロボット。2025年6月のGlobal Spine Journal掲載のシステマティック・レビューで、9種類の他社外骨格と比較しHALのみが脊髄損傷に対し全身的・包括的な治療効果を有すると確認。

筑波大学との独占的実施許諾契約(特許期間満了まで)により技術基盤を保護している。

医療用HAL下肢タイプは日本(2015年承認・2022年適応拡大)、EU(2013年CE認証)、米国FDA(2017年承認・2020年・2024年適応拡大)で承認取得済み。2025年1月には日本で小型モデルも承認取得。

ドイツでは公的労災保険適用済みで、G-BAによる公的医療保険適用を前提とした臨床試験も治験施設選定完了・開始準備中。多国間の規制承認実績は参入障壁として機能する。

2026年3月末時点でHAL等合計3,297台が稼働中。レンタル・保守契約は契約期間にわたり継続収益を生む構造であり、翌期以降の収益の可視性が高い。

マレーシアPERKESOとの大型契約(HAL50セット65台設置完了)やAPAC向けレンタル増加により医療用HAL下肢タイプの稼働台数は2022年3月末368台から2026年3月末558台へ拡大している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の親会社帰属当期利益153百万円は前期の損失577百万円から大幅改善したが、その主因は投資有価証券評価益1,286百万円(金融収益・CEJファンド損益に計上)であり、営業損失は601百万円と依然継続している。当期利益への実質的影響額は1,050百万円(評価益から繰延税金費用441百万円・外部投資家持分振替228百万円を控除後)に上り、事業本体の収益力改善とは切り離して評価する必要がある。

売上収益はドイツ子会社LeyLine社売却影響等もあり前期比12.3%減の3,846百万円と減収に転じており、有機的成長の確認が急務。

マレーシアPERKESOとの大型導入契約(HAL50セット65台設置完了)に続き、PERKESOによる新センター建設発表・次期導入協議が進行中であり、APAC売上540百万円の拡大余地は大きい。ドイツG-BAによる臨床試験実施決定・治験施設選定完了は欧州での保険収載実現に向けた具体的進捗であり、EMEA売上が前期939百万円から522百万円へ急減した反動回復の起点となり得る。

2025年12月のカーネギーメロン大学との戦略的MOU締結は全米社会実装加速の布石として評価できるが、収益貢献の時期は不透明。

2026年3月末時点の現金及び現金同等物は8,991百万円(前期比2,166百万円増)、親会社所有者帰属持分比率80.7%と財務基盤は堅固であり、継続企業の前提に関する注記も該当なし。一方、「未確定な要素が多く業績予想を数値で示すことが困難」として2027年3月期の業績予想を非開示としており、投資家が収益化シナリオを定量的に検証できない状況が続く。

外部要因として、為替変動(在外営業活動体の換算差額が84百万円のプラス寄与)や非上場株式の公正価値変動が損益に大きく影響する構造的な不確実性も残る。

成長戦略

グローバル医療機器承認・保険収載の拡大とAPAC大型案件積み上げによる収益化加速

2024年12月にPERKESOと東南アジア最大級の「国立神経ロボット・サイバニクス・リハビリテーションセンター」への大型導入契約を締結し、2025年8月にHAL50セット65台の設置を完了。PERKESOによる新センター建設が正式発表され、次期導入についての協議が進行中。

タイ保健省傘下老年医学研究所とのASEAN共同推進合意(2026年1月)も追加。

G-BA(ドイツ連邦共同委員会)が脊髄損傷に対する公的医療保険適用を前提とした臨床試験の実施を決定。治験実施施設の選定が完了し、治験開始の準備が進行中。保険収載実現によりEMEA売上の回復・拡大が期待される。

2025年1月にHAL®下肢タイプ小型モデル(身長100〜150cm対応)の医療機器承認を取得。脊髄損傷への適応拡大申請を当局と協議中。HAL®腰タイプのパーキンソン病向け治験準備も進行中。診療報酬増点(2022年度改定以降)による保険診療の普及も継続。

2025年12月にカーネギーメロン大学と戦略的MOUを締結し、AI・ロボットを含むサイバニクス分野での研究・教育連携および既存・新規製品の全米社会実装加速を目指す。ピッツバーグの医療・ヘルスケアエコシステムとの協働準備も進行中。

小型ホルター心電計Cyvis M100が2024年11月に医療機器認証を取得し、予防・早期発見領域への事業拡大を開始。HAL腰タイプ新型モデルLB06は2026年2月より販売開始(軽量・スリム化)。清掃ロボットCL02は工場内搬送ロボットへの用途拡張も実施。

2024年11月のJICA向けHALシリーズ受注・キーウ医療施設への導入完了に続き、2025年10月に経済産業省「ウクライナ復興支援・中東欧諸国等連携強化事業」、2025年12月にUNIDO「ウクライナのためのグリーン産業復興プロジェクト」にそれぞれ採択。

最終更新: 2026年7月19日