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キヤノン株式会社

7751東証プライム電気機器

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キヤノン株式会社7751

事業内容

キヤノンは1937年創業のカメラメーカーを起源とし、現在は連結子会社321社・持分法適用関連会社8社を擁するグローバル製造グループ。プリンティング(複合機・プリンター)、メディカル(CT・MRI等医療機器)、イメージング(カメラ・ネットワークカメラ)、インダストリアル(半導体・FPD露光装置)の4セグメントで事業を展開し、売上高の79.2%を海外が占める。

主要顧客はオフィス・印刷業・医療機関・映像クリエーター・半導体メーカーと多岐にわたり、HP Inc.が売上高の9.6%を占める最大顧客。2025年期売上高は4,624,727百万円と2期連続で過去最高を更新した。

ビジネスモデル

機器(製品)販売とメンテナンス・消耗品等のサービス収益を組み合わせたハイブリッドモデルを採用。2025年期の製品売上高は3,673,200百万円(前期比2.2%増)、サービス売上高は951,500百万円(同3.9%増)。

プリンティングでは従量課金型サービス契約、メディカルでは据付後の保守契約、インダストリアルでは長期契約による進捗度認識を活用し、安定的な収益基盤を構築。開発・生産は主に国内グループ会社が担い、販売は地域別販売会社が担う垂直統合型バリューチェーンを構築している。

企業の強み

光学技術・画像処理技術・精密加工ノウハウを全社横断で利活用する技術マネジメント体制を構築。研究開発費は339,288百万円(2025年期)に上り、プリンティング94,762百万円、イメージング112,298百万円、メディカル46,971百万円、インダストリアル32,286百万円と各事業に配分。

HP Inc.・IBM・コダック等との相互特許契約も競争優位を支える。

イメージングBUの2025年期売上高は1,054,900百万円(前期比12.5%増)。カメラはEOS R50 V・PowerShot V1等動画クリエーター向け製品が若年層需要を取り込み増収。

ネットワークカメラはAxis Communications ABを中核に新開発チップ搭載製品を投入し、前期比20.1%増の429,100百万円を達成した。

2024年期にのれん減損損失を計上し営業損失1,404億円を計上したメディカルBUが、2025年期は営業利益32,800百万円へ黒字転換。メディカル事業革新委員会主導の開発・生産・調達改革により売上原価及び営業費用が前期比22.8%減の547,800百万円に圧縮。

2025年第4四半期の減損テストでも減損なしと確認された。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期の営業利益は71,370百万円と前年同期比26.1%減と大幅に落ち込んだ。売上高が3.3%増収にもかかわらず、売上原価率が52.7%から53.8%へ悪化し、販売費及び一般管理費(+23,606百万円)・研究開発費(+5,907百万円)が大きく膨らんだことが主因である。

通期予想は営業利益456,000百万円(前期比+0.1%)と据え置かれており、下半期での挽回を前提とした計画となっているが、コスト増の持続性について慎重な見極めが求められる。

イメージングセグメントは売上高+15.9%の高成長を示す一方、営業利益は27,767百万円と前年同期比11.1%減となり、研究開発費が33.4%増加した。成長投資が先行している段階とも解釈できるが、収益化の時期が課題である。

インダストリアルセグメントは営業利益4,811百万円と前年同期比42.6%減と大幅に落ち込んでおり、AI向け半導体需要という外部要因の追い風があるにもかかわらず、売上原価率の悪化(55.9%→62.3%)が重くのしかかっている。受注動向の確認が不可欠である。

2026年12月期第1四半期に自己株式取得46,169百万円を実施し、期末自己株式数は465,175,943株(発行済株式の34.9%)に達した。配当は年間160円(配当性向40%目途)を維持する方針であり、株主還元姿勢は明確である。

一方、短期借入金及び1年以内返済長期債務が511,139百万円から700,083百万円へ大幅増加し、株主資本比率は56.9%から55.0%へ低下した。営業キャッシュフローが24,509百万円と前年同期71,942百万円から大幅に減少しており、財務的な余裕度の変化を注視する必要がある。

成長戦略

フェーズⅦで生産性革新と成長領域(メディカル・インダストリアル・イメージング)への軸足シフトを推進

グローバル優良企業グループ構想フェーズⅦのもと、生産拠点の集約・外部委託活用を推進。2026年1月より減価償却方法を定率法から定額法へ変更し、当第1四半期に減価償却費6,082百万円の削減効果を実現。一部機械装置の耐用年数変更も実施し、コスト平準化を図っている。

EOS Rシリーズミラーレスカメラの新製品投入とAxis Communications ABによるネットワークカメラ事業の拡大を両輪に推進。2026年1Q外部顧客向け売上高は245,805百万円と前年同期比16.0%増を達成。研究開発費を33.4%増加させ次世代製品への投資を加速している。

米国での新規代理店活用・中近東・南米等新興国での販売増加を推進。2026年1Q外部顧客向け売上高141,856百万円(前年同期比+3.4%)と安定成長を継続。ただし営業利益は5,215百万円と前年同期比22.2%減となっており、その他営業費用の増加(+9.3%)が課題として残る。

AI向け半導体需要を背景とした先端後工程向け露光装置・ナノインプリントリソグラフィ(NIL)技術の実用化を推進。2026年1Q資本的支出は4,815百万円と前年同期比148.5%増と大幅に投資を拡大。

一方、営業利益は4,811百万円と前年同期比42.6%減と低迷しており、投資回収フェーズへの移行が課題。

2026年12月期も年間配当160円(配当性向40%目途)を維持する方針を表明。2026年1Q中に自己株式46,169百万円を取得し、累計自己株式数は465,175,943株に達した。配当金額を下げることなく安定的かつ積極的な利益還元を継続する姿勢を明示している。

最終更新: 2026年7月17日