事業内容
メディキット株式会社は、血管・血液分野に特化した医療機器の開発・製造・販売を行う単一事業会社である。主力製品は人工透析用留置針(ハッピーキャス)、静脈留置針(スーパーキャス)、インターベンション用シースイントロデューサー・カテーテルの3品目。
製造は連結子会社の東郷メディキット株式会社(宮崎県)およびMedikit Vietnam Co.,Ltd.(ベトナム)が担い、当社が国内外の医療機関・医療従事者向けに販売する。2026年3月期の売上高は23,781百万円。
国内市場に加え、北米を中心とした海外展開を積極化しており、海外売上は4,246百万円(前期比20.6%増)に達している。
ビジネスモデル
販売会社(メディキット株式会社)と製造会社(東郷メディキット株式会社)を分離する企業構造により、各社の役割を明確化し成長性と収益性を追求する。医療現場で繰り返し使用される消耗品(留置針・カテーテル等)を主力とするため、安定的な継続需要が収益基盤となる。
原則として自己資金で運転資金・設備投資を賄う無借金経営を維持しており、自己資本比率は87.8%に達する。
企業の強み
安全機構と圧迫止血補助弁の開発により静脈留置針の国内トップシェアを獲得。スーパーキャス5・7等の安全機構付き製品が市場に浸透し、2026年3月期の静脈留置針類売上高は8,441百万円(前期比13.9%増)と高成長を維持している。ICUメディカル社向けに月産300万本の輸出体制も構築済みである。
販売会社と製造会社を分離する企業構造で役割を明確化し、運転資金・設備投資を原則自己資金で賄う財務方針を堅持。2026年3月期末の自己資本比率は87.8%、現金及び現金同等物残高は18,652百万円に達し、外部環境の変動に対する耐性が高い財務構造を有する。
1971年創業以来、輸血・輸液用留置針の製造を起点に血管・血液分野の技術を蓄積。7部門・43名の研究開発スタッフを擁し、2026年3月期の研究開発費は299百万円(売上高比率1.3%)。
フルオートタイプ生検針「CORECUT FA」の申請や新型シース「VARIUS」の承認取得など、継続的な新製品開発実績を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期20,131百万円から2026年3月期23,781百万円へ5期連続増収。しかし営業利益は2024年3月期4,678百万円をピークに2025年3月期4,487百万円、2026年3月期4,272百万円と2期連続減益。
主因は設備投資拡大に伴う減価償却費の増加(前期1,472百万円→当期1,822百万円)であり、売上総利益率は改善傾向にあるものの販管費増が吸収。外部要因として原材料・エネルギー価格の高騰や医療機関向け診療報酬改定の影響も継続している。
営業CFは4,734百万円(前期3,562百万円)と改善し、現金残高は18,652百万円に増加。2027年3月期は売上高25,800百万円(8.5%増)、営業利益4,300百万円(0.6%増)を計画し、利益率の底打ちを見込む。
成長戦略
静脈留置針・インターベンション類の国内外拡販と新製品浸透で中計目標達成を目指す
安全機構付き留置針「スーパーキャス5・7」を中心に国内普及を継続しつつ、北米を主軸とした海外需要を取り込む。2026年3月期に13.9%増を達成し、2027年3月期計画でも12.4%増(9,486百万円)を見込む。
不整脈治療用ブレイデッドシース「AbRoad STOUT」やスティーラブルシース「AbRoad FLEX」等の高付加価値製品の販売拡大を推進。2026年3月期は4.9%増(7,495百万円)、2027年3月期計画は11.0%増(8,321百万円)を目標とする。
Bolt Medical開発の脳血管用誘導補助器具「Medilizer AGDシステム」が2025年3月に保険収載・販売開始。座学・ハンズオントレーニングを通じた医療従事者への製品理解促進を展開中。新規収益源として育成段階にある。
2029年3月期売上高29,000~32,000百万円を目標とする中期計画を推進。安全機能製品の拡販・安定供給、海外展開強化、高付加価値製品の普及を3本柱とし、グループ一体で取り組む。2026年3月期売上高23,781百万円は計画進捗の途上にある。
最終更新: 2026年7月19日

