事業内容
朝日インテックは1976年設立、極細ステンレスロープの販売から出発し、現在は血管内治療に使用される低侵襲治療製品(ガイドワイヤー・カテーテル)の開発・製造・販売を主体とする研究開発型医療機器メーカーである。連結子会社18社を含むグループで、世界121の国と地域へ製品を供給。
主力のメディカル事業(売上高の約90%)に加え、医療・産業機器向け部材を提供するデバイス事業を展開する。タイ・ベトナム・フィリピンの海外工場で素材から完成品までの一貫生産体制を構築し、米国・欧州主要国では直接販売体制を整備している。
ビジネスモデル
伸線・ワイヤーフォーミング・コーティング・トルクの4つのコアテクノロジーを基盤に、素材から完成品までの一貫生産体制を海外工場で構築。国内は直接販売、海外は米国・仏・独・伊で直接販売、その他地域は代理店経由で病院等へ販売する。
メディカル事業のセグメント利益率は31.0%(2025年6月期)と高水準を維持。研究開発費は売上高比率約10%を継続投下し、技術優位性を持続的に強化している。
企業の強み
国内初の心筋梗塞治療用PCIガイドワイヤーを1992年に製品化して以来、CTO病変対応製品など難易度の高い治療領域でも製品群を拡充。2025年6月期のメディカル事業売上高は107,779百万円(前年同期比12.7%増)と全地域でシェアを継続拡大しており、世界121カ国への供給実績がその地位を裏付ける。
タイ・ベトナム・フィリピンの3海外工場で素材から完成品までの一貫生産体制を確立。量産品は原則として海外工場に生産移管し、国内は研究開発・試作に特化することで生産性を向上。2025年6月期の売上総利益率は67.7%、メディカル事業セグメント利益率は31.0%と高水準を達成している。
伸線・ワイヤーフォーミング・コーティング・トルクの4技術を核に、医療機器と産業機器の技術循環を実現。2025年6月期の研究開発費は12,248百万円(売上高比約10.2%)。
末梢血管治療用「CROSSLEAD」シリーズや脳血管治療用「CHIKAI Nexus 014」など新製品を継続投入し、非循環器領域への展開を加速している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期61,507百万円から2025期120,025百万円へ5期で約2倍に拡大。2026年6月期第3四半期累計(9ヶ月)で既に108,366百万円(前年同期比+18.0%)を計上し、通期予想141,142百万円(前期比+17.6%)に向け高進捗。
営業利益は37,414百万円(同+45.5%)と加速度的に拡大し、売上総利益率の上昇(生産性改善)と販管費の相対的抑制が寄与。純利益は前期の減損損失(9,300百万円)剥落により204.2%増と急回復。
外部要因として、ユーロ・タイバーツ高(前年同期比それぞれ+9.7%、+7.9%)が海外売上の円換算額を押し上げた。ニッタモールド社の連結子会社化もデバイス事業の成長を加速させている。
成長戦略
「Building the Future 2030」で2030年売上高180,000百万円・営業利益率28%を目指す
PCIガイドワイヤー・貫通カテーテルを中心とした循環器領域の全地域シェア拡大に加え、末梢・腹部血管系製品(非循環器)の全地域展開を推進。2026年6月期第3四半期累計でメディカル事業売上高94,766百万円(前年同期比+14.6%)を達成し、計画は順調に進捗。
米国での販売強化を目的とした営業関係費用を積極投下しつつ、欧州主要国(仏・独・伊)での直接販売化を段階的に推進。代理店マージンの内製化により中長期的な利益率改善を図る。当期は販管費増加(39,374百万円、前年同期比+7.7%)を伴いながらも営業利益率34.5%を達成。
ニッタモールド株式会社およびNITTA M&T(THAILAND)CO.,LTD.の連結子会社化(2025年7月~)により、医療部材・産業部材ともに売上高が急拡大。デバイス事業外部顧客売上高13,600百万円(前年同期比+49.5%)、セグメント利益7,274百万円(同+88.6%)と顕著な効果を発揮。
タイ・ベトナム・フィリピン等の海外工場での一貫生産体制を維持・強化し、生産性改善を継続。2026年6月期第3四半期累計の売上原価率は29.1%(前年同期32.2%から改善)と着実に低下しており、スケールメリットの発現が確認できる。
最終更新: 2026年7月17日

