事業内容
理研計器株式会社は1938年にガス検定器の製造・販売を開始して以来、「人々が安心して働ける環境づくり」を経営理念に掲げ、産業用ガス検知警報機器の専業メーカーとして発展してきた。定置型・可搬型ガス検知警報機器を主力製品とし、半導体・石油化学・ガス・船舶など幅広い産業向けに製品を供給する。
国内では直販・サービス網を整備し、海外では米国(RKI Instruments)・シンガポール・ドイツ・台湾・中国に連結子会社を持つグローバル体制を構築。製品販売に加えアフターメンテナンスサービスも展開し、2026年3月期の売上高は55,212百万円に達する。
東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
ガス検知警報機器の開発・製造から販売・保守まで一貫した価値提供体制を構築する。製品販売による初期収益に加え、設置後のアフターメンテナンスサービスがストック型収益として積み上がる構造を持つ。
国内外の子会社・販売拠点を通じた直販体制により、顧客との長期的な関係を維持。研究開発費は売上高比5.0%(2,733百万円)を継続投入し、センサ技術・製品競争力を維持する。
企業の強み
半導体工場向け定置型ガス検知部GD-81Dシリーズ等の新製品開発を継続し、2成分同時検知や省スペース設計など現場ニーズに対応した製品を投入。2026年3月期の定置型ガス検知警報機器売上高は33,616百万円(前期比7.8%増)と安定成長を維持しており、半導体業界向けで確立した顧客基盤と製品認証の蓄積が参入障壁を形成している。
主力機種GX-3Rシリーズは北米の幅広い業界への販売を拡大し、2026年3月期の可搬型ガス検知警報機器売上高は20,238百万円(前期比22.6%増)と高成長を実現。米国子会社RKI Instruments(2022年7月に持分比率100%化)を通じた直販体制が現地顧客との関係構築を支え、受注残高は9,328百万円(前期末比102.3%増)と次期業績への積み上げ効果も大きい。
2026年3月期末の自己資本比率は84.5%(前期83.5%)と5期連続で上昇。キャッシュ・フロー対有利子負債比率は0.3年、インタレスト・カバレッジ・レシオは149.6倍と財務健全性は極めて高い。
営業活動によるキャッシュ・フローは111,260百万円規模の利益を背景に111億円超を確保し、設備投資・株主還元・研究開発を自己資金で賄える収益体質を持つ。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期37,364百万円→2026年3月期55,212百万円と5期で47.8%増加。営業利益は2023年3月期11,551百万円をピークに2期連続減益となったが、2026年3月期は12,425百万円と過去最高を更新した。
外部要因として生成AI・データセンター向け半導体投資の拡大が定置型需要を押し上げ、北米市場での可搬型GX-3Rシリーズの販売拡大も寄与。営業キャッシュ・フローは11,126百万円(前期6,295百万円)と大幅改善し、受注残高18,426百万円(前期末比5,250百万円増)が次期業績を下支えする。
成長戦略
半導体・北米市場でのシェア拡大と先端検知技術開発・海外体制強化の三本柱
海外半導体業界で主流の多点テープ式ガス検知警報機器の開発を推進し、海外半導体市場でのシェア拡大を目指す。生成AI・データセンター向け需要拡大という市場環境を追い風に、製品性能向上と生産体制強化により安定供給体制を構築する。
主力機種GX-3Rシリーズが北米の幅広い業界に売上を伸ばし、2026年3月期の可搬型売上高は20,238百万円(前期比22.6%増)を達成。受注残高が9,328百万円と倍増超となっており、次期以降の売上積み上げ効果が期待される。
当期に理研計器(上海)進出口有限公司を新設し連結子会社は8社体制に拡大。RIKEN KEIKI ASIA PACIFIC PTE.LTD.の社名変更等、海外拠点の機能強化を推進。海外売上比率は44.0%から47.3%に拡大しており、グローバル展開が着実に進捗している。
ガスの可視化技術等の先端検知技術開発を推進し、市場ニーズを踏まえた競争力の維持・向上を図る。研究開発費は2,733百万円(売上高比約5.0%)を継続投資しており、脱炭素社会実現・地球温暖化防止向けソリューション提供にも展開する。
人件費および原材料費の高騰に対し、生産性向上に加え適切な価格改定を実施することで収益性を確保する方針。2027年3月期予想では売上高60,000百万円・営業利益12,700百万円を見込み、コスト管理と成長投資の両立を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

