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株式会社東京精密

7729東証プライム精密機器

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株式会社東京精密7729

事業内容

株式会社東京精密(コーポレートブランド:ACCRETECH)は、半導体製造工程向けのウェーハプロービングマシン・ダイシングマシン・研削装置等の加工・検査装置を製造販売する「半導体製造装置」事業と、三次元座標測定機・表面粗さ測定機等の精密測定機器を製造販売する「計測機器」事業の2セグメントを展開する。当社を中心に連結子会社27社・関連会社2社で構成され、米州・欧州・アジア各地域に販売・サービス子会社を有するグローバル体制を構築。

主要顧客は半導体メーカー・電子部品メーカー・自動車・機械部品メーカー等の製造業全般に及ぶ。2026年3月期の連結売上高は166,839百万円と既往ピークを更新した。

ビジネスモデル

当社グループは、長年培った精密測定技術・精密加工技術をコアに、半導体製造装置および計測機器を自社開発・製造し、グローバルな販売・サービス網を通じて顧客に提供する。装置販売による一時的収益に加え、消耗品供給・アフターサービス・受託評価サービス(充放電試験)等の継続的収益源も有する。

海外売上高が連結売上高の過半を占め、現地子会社による直販体制が収益基盤を支える。

企業の強み

生成AI・HPC需要拡大を背景に、HBM向けプローバおよびAIパッケージング工程向けグラインダの引き合いが底堅く推移。2026年3月期の半導体製造装置セグメント売上高は127,878百万円(前期比12.7%増)・営業利益28,404百万円(同16.8%増)と既往ピークを更新し、高付加価値プローバの出荷増が利益率改善に寄与した。

2026年3月期末の自己資本比率は76.3%(前期末比3.1ポイント増)、純資産合計192,916百万円、現金及び現金同等物残高53,052百万円。無借金に近い財務体質のもと、営業キャッシュフロー25,012百万円を継続的に創出し、設備投資・研究開発・株主還元を自己資金で賄える財務的自律性を有する。

精密測定技術と精密加工技術という共通のコア技術を両セグメントで活用し、相互シナジーを追求。研究開発費は年間12,037百万円(2026年3月期)を投じ、プロービングマシン・ダイシングマシン・三次元座標測定機等の製品改良と新型機種開発を継続。

計測機器部門でも2026年3月期に受注・売上ともに既往ピークを更新した。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高166,839百万円(前期比+10.8%)、営業利益33,738百万円(同+13.6%)と増収増益を達成した一方、当期純利益は24,739百万円と前期25,637百万円から減少。1株当たり当期純利益も610.02円と前期633.75円を下回った。

包括利益は訂正後26,749百万円(前期比+1.0%)と小幅増にとどまり、退職給付に係る調整額の訂正(△270百万円→+440百万円)が財務数値に影響した点も留意が必要。

2026年3月期実績(売上高166,839百万円・営業利益33,738百万円)と2028年3月期目標(売上高185,000百万円・営業利益45,000百万円)の乖離は、売上高で約18,000百万円、営業利益で約11,000百万円。外部要因として米中貿易摩擦・輸出規制強化・為替変動が業績の不確実性を高めており、名古屋工場の生産能力拡充が計画通り進捗するかが目標達成の鍵となる。

2026年5月18日付の決算短信訂正では、退職給付に係る資産・負債・調整額の誤りが修正され、総資産は249,917百万円から250,533百万円へ、純資産は192,205百万円から192,916百万円へ上方修正された。自己資本比率も76.2%から76.3%へ改善。

訂正の原因は退職給付会計の計算誤りとみられ、財務開示プロセスの精度向上が課題として残る。一方、訂正後の財務指標は軒並み改善しており、実態はより健全であることが確認された。

成長戦略

生成AI需要取り込みと名古屋工場建設で2028年3月期売上高185,000百万円を目指す

HBM向け検査装置およびAIパッケージング工程向け加工装置の引き合い増加を取り込み、半導体製造装置セグメントの売上高・受注高の更なる拡大を図る。2026年3月期のセグメント資産は190,102百万円(訂正後)と前期比で増加しており、投資継続中。

長期的な加工装置需要拡大に対応するため名古屋工場を建設中。生産能力の拡充により受注残の消化速度向上と納期競争力強化を目指す。2026年3月期の有形固定資産は前期比59,70百万円増加しており、設備投資が進捗していることが確認される。

自動車・機械部品の更新需要に加え、NEV向け二次電池用充放電試験システム・X線CTシステム・航空宇宙・防衛分野での新規需要獲得を推進。充放電試験受託評価サービスの拡張によりサービス収益の多様化も図る。

各種半導体デバイス・電子部品の国産化を進める中国向け需要の底堅い推移を取り込みつつ、米中貿易摩擦・輸出規制強化リスクへの対応策を講じる。規制環境の変化が業績に与える影響を最小化するための顧客・地域分散が課題。

最終更新: 2026年7月19日