東京計器株式会社 logo

東京計器株式会社

7721・東証プライム・精密機器

東京計器株式会社 logo
東京計器株式会社7721

船舶港湾機器事業

新造船需要と保守サービスを両輪とする舶用機器の製造・販売・修理事業

期間今期前期増減率
売上高7,693百万円6,265百万円↑
営業利益1,036百万円672百万円↑
営業利益率13.5%10.7%↑
受注高9,022百万円7,215百万円↑
受注残高8,639百万円7,309百万円↑

事業詳細

船舶港湾機器の製造・販売・修理を中核とし、東京計器本体が舶用機器の製造・販売を担う。国内・海外の新造船市場向け機器販売と高水準の保守サービス需要を収益基盤とする。2027年3月期中間期は国内外の新造船向け機器需要が好調に推移したことに加え、保守サービス需要も前期に引き続き高水準で推移し、大幅な増収増益を達成した。

直近の概況

新造船需要と保守サービスが牽引し、増収率22.8%・増益率54.3%の大幅伸長

2027年3月期中間期は、国内外の新造船向け機器の需要が好調に推移したことに加え、前期に引き続き保守サービスの需要が高水準で推移したことから、売上高は前年同期比+22.8%の7,693百万円となった。売上高増加や為替の円安基調推移により、営業利益は前年同期比+54.3%の1,036百万円と大幅増益を達成した。受注高はアジア市場を中心に新造船向け販売が好調であったことから前年同期比+25.1%の9,022百万円、受注残高は前期末比+18.2%の8,639百万円となり、将来売上の可視性が一段と向上した。これを受け、会社は通期連結業績予想を上方修正した。

主要プロダクト

product
舶用機器(新造船向け)

国内外の新造船向け機器需要が好調に推移しており、中間期売上高の増加を牽引する主力製品群。

service
保守サービス・サービス部品

前期に引き続き保守サービスの需要が高水準で推移しており、新造船向け販売と並ぶ安定収益源となっている。

service
舶用無線通信サービス

船舶向け通信関連サービスを提供。

product
舶用機器・部品販売(中国向け)

アジア市場を中心とした海外展開の一環として中国向け販売を展開。

成長ドライバー

  • 新造船向け機器需要の好調な推移(アジア市場を中心とした海外販売の伸長)
  • 保守サービス需要の高水準継続による安定収益
  • 受注残高の積み上がり(中間期末8,639百万円、前期末比+18.2%)
  • 受注高の大幅増加(9,022百万円、前年同期比+25.1%)による将来売上の可視性向上
  • 為替の円安効果による増益への寄与

リスク

  • 為替変動リスク(海外売上比率の高さによる円安恩恵の反転リスク)
  • 造船市場の需要変動リスク
  • 原材料・部品価格の上昇による原価率悪化リスク
  • 中東情勢等の地政学リスクによる原材料・エネルギー価格の高止まり
  • 中国の輸出規制長期化による部品調達コスト上昇リスク

油空圧機器事業

建設・工作機械向け油空圧機器を製造・販売する収益基盤セグメント

期間今期前期増減率
売上高(中間期累計)5,620百万円5,587百万円↑
営業利益(中間期累計)115百万円△10百万円↑
受注高(中間期累計)6,184百万円5,748百万円↑
受注残高(中間期末)4,125百万円3,551百万円↑

事業詳細

油空圧機器及び油圧応用装置の製造・販売・修理を行うセグメント。東京計器本体に加え、東京計器パワーシステム㈱、関連会社TOKIMEC KOREA POWER CONTROL CO., LTD.等が事業を担う。建設機械・工作機械・プラスチック加工機械市場を主要顧客とし、国内外に販売網を持つ。動的再構成プロセッサ(DAPDNA)を活用したエッジAIシステムの研究開発も推進中。2027年3月期中間期はプラスチック加工機械市場が堅調に推移し売上高は前年同期並みを維持、高付加価値製品の販売増加と販売価格適正化による原価率改善で営業利益は大幅増益となった。

直近の概況

プラスチック加工機械市場の堅調推移と原価率改善で大幅増益

建設機械市場向け販売は減少したものの、プラスチック加工機械市場が堅調に推移したことにより売上高は5,620百万円と前年同期比0.6%増となり、前年同期並みを維持した。営業利益は高付加価値製品の販売増加や販売価格の適正化による原価率改善等により115百万円(前年同期は△10百万円の損失)と黒字転換・大幅増益を達成した。受注高・受注残高ともに前年同期比で増加しており、需要環境は改善傾向にある。

主要プロダクト

product
油空圧機器

建設機械市場及び工作機械市場向けに油空圧機器を製造・販売。当中間期は建設機械市場向け販売は減少したが、プラスチック加工機械市場の堅調推移により全体の売上は前年同期並みを維持した。

product
油圧応用装置

油圧技術を活用した応用装置の製造・販売・修理を行う。建設・工作機械市場向けの周辺製品として収益基盤を構成。

platform
動的再構成プロセッサ(DAPDNA)応用エッジAIシステム

動的再構成プロセッサ(DAPDNA)を活用したエッジAIシステムの研究開発を継続推進中。既存の油空圧機器事業とは異なる新規事業領域の開拓を目指す取り組み。

成長ドライバー

  • 国内工作機械市場の堅調な需要継続
  • プラスチック加工機械市場の堅調推移による下支え
  • 建設機械市場の回復基調による需要拡大
  • アジア圏を中心とした海外市場での需要増加
  • 販売価格の適正化および生産性向上による収益性改善
  • 高付加価値製品の販売強化による原価率改善
  • 動的再構成プロセッサ(DAPDNA)を活用したエッジAIシステムによる新事業領域の開拓

リスク

  • 建設機械市場向け販売の減少継続による売上下押し圧力
  • 建設機械・工作機械市場の景気感応度が高く、マクロ環境悪化時に業績が急変しやすい
  • 原材料・部品価格の上昇による収益圧迫
  • 中国経済の低迷や米国関税政策の影響による海外需要の減退リスク
  • 中国のレアアース輸出管理強化による部品調達コスト上昇リスク
  • 油圧応用装置の納入減少に伴う製品構成悪化と原価率上昇リスク

流体機器事業

官需・消火設備向け流体計測機器を手掛ける安定収益セグメント

期間今期前期増減率
売上高1,734百万円1,753百万円—
営業利益(△損失)△195百万円△157百万円↓
受注高3,280百万円2,960百万円↑
受注残高3,843百万円3,124百万円(前年同期)/2,297百万円(前期末)↑

事業詳細

流体機器の製造・販売・修理を行うセグメント。官需市場(水道・ガス等)向け超音波流量計および立体駐車場向け消火設備機器が主力製品。国内市場を主体とした収益基盤を持つが、事業特性上販売が第4四半期に集中するため、中間期は季節的に営業損失となる傾向がある。2027年3月期中間期は消火設備市場における大型案件の消失が継続したものの官需市場は堅調に推移し、売上高は前年同期並みを維持した。

直近の概況

大型案件消失も官需堅調で増収同水準、販管費増で営業損失拡大

2027年3月期中間期の売上高は1,734百万円(前年同期比△1.1%)となり、消火設備市場で前年同期にあった大型案件がなかったものの、官需市場が堅調に推移したことで前年同期並みの水準を維持した。一方、販売費及び一般管理費の増加により営業損失は195百万円(前年同期は157百万円の損失)と拡大した。受注高は3,280百万円(前年同期比+10.8%)、受注残高は3,843百万円(前期末比+67.3%、前年同期比+23.0%)と大幅に増加しており、下期以降の売上積み上げ余地が拡大している。

主要プロダクト

product
超音波流量計

官需市場向けに安定した需要があり、当中間期も堅調に推移し売上高を下支えした。

product
消火設備機器

前年同期にあった大型案件が当中間期は無く、消火設備市場の売上は前年を下回る要因となった。

成長ドライバー

  • 官需市場(水道・ガス等)の安定的な需要継続
  • 受注残高の大幅な増加(前期末比+67.3%、前年同期比+23.0%)による下期以降の売上積み上げ余地
  • 民需市場・海外市場向け新製品の販売拡大
  • 立体駐車場向け消火設備機器市場の中長期的な需要

リスク

  • 消火設備市場における大型案件の有無により四半期業績が大きく変動
  • 事業特性上、販売が第4四半期に集中し、中間期は構造的に営業損失となる傾向
  • 官需市場の予算動向・入札環境の変化による需要変動
  • 販売費及び一般管理費の増加による収益圧迫
  • 国内市場依存度が高く、海外売上比率が低いため為替メリットが限定的

防衛・通信機器事業

防衛予算拡大を追い風とする東京計器の主力セグメント

期間今期前期増減率
売上高8,685百万円(2027年3月期中間期)9,383百万円(2026年3月期中間期)↓
営業損失△66百万円(2027年3月期中間期)318百万円(2026年3月期中間期)↓
受注高8,755百万円(2027年3月期中間期)11,141百万円(2026年3月期中間期)↓
受注残高43,305百万円(2026年9月末)45,003百万円(2025年9月末)↓

事業詳細

防衛関連機器(航空機搭載機器・艦艇搭載機器等)、海上交通システム関連機器、通信機器およびセンサー機器の製造・販売・修理を行う。主要顧客は防衛省で、防衛予算の継続的拡大を背景に受注残高が高水準を維持。2027年3月期中間期は通信機器事業の宇宙関連製品販売増により増収となった一方、防衛事業は前年同期の案件前倒しの反動と販売の第4四半期集中強化により減収、営業損失を計上した。子会社の東京計器アビエーション㈱が航空機・艦艇関連機器の修理・販売を担う。

直近の概況

通信機器は増収も防衛事業は反動減で営業損失を計上

2027年3月期中間期は、通信機器事業で宇宙関連製品の販売増加により増収となった一方、防衛事業は前年同期にあった案件の前倒しの反動に加え、今期は例年以上に販売が第4四半期に集中する見込みであることから減収となり、セグメント全体では前年同期比7.4%減収の8,685百万円。売上減少と研究開発費の増加により営業利益は前年同期の318百万円の黒字から66百万円の営業損失に転じた。受注残高は43,305百万円と前期末(43,235百万円)比ほぼ横ばいだが、前年同期(45,003百万円)比では3.8%減少した。なお、事業特性上、販売が第4四半期に集中するため中間期は営業損失となる傾向にある。

主要プロダクト

product
航空機搭載機器

防衛省向けに供給される航空機搭載機器。防衛予算拡大を背景に受注が継続している。

product
艦艇搭載機器

艦艇に搭載される防衛関連機器で、防衛予算拡大の恩恵を受ける主力製品群。

product
宇宙関連機器・移動体衛星通信用アンテナスタビライザー

移動体衛星通信用アンテナスタビライザー等の宇宙関連製品で、当中間期は販売増が増収に寄与した。

product
MEMS-半球共振ジャイロスコープ/慣性航法技術

防衛装備庁との研究契約に基づく新技術開発で、将来の新製品化が期待される。

service
防衛関連機器の修理・保守サービス

子会社東京計器アビエーション㈱が航空機・艦艇関連機器の修理・販売を担当。

成長ドライバー

  • 防衛予算の継続的拡大を背景とした航空機搭載機器・艦艇搭載機器の受注・納入増加
  • 受注残高43,305百万円(2026年9月末)の高水準維持による将来売上の可視性
  • 通信機器事業における移動体衛星通信用アンテナスタビライザー等の宇宙関連機器の販売拡大
  • 防衛装備庁との「MEMS-半球共振ジャイロスコープ/慣性航法技術の研究」による新技術・新製品開発
  • 防衛事業の増産に伴う生産設備増強による生産能力拡大

リスク

  • 防衛省への売上集中リスク(セグメント売上高の大部分が防衛省向けであり、政策変更・予算削減の影響を直接受ける)
  • 防衛予算の政策変更・削減による受注減少リスク
  • 事業特性上、販売が第4四半期に集中するため、中間期は恒常的に営業損失となる収益の季節偏在リスク(当期は例年以上に集中度が高まる見込み)
  • 長納期・受注生産型ビジネスモデルに起因する製品構成変動による原価率悪化リスク
  • 防衛事業の増産に伴う生産体制・人員体制の逼迫リスク
  • 中国の輸出規制長期化や電子部品の価格高騰等による部材調達コスト上昇リスク
  • 前年同期の案件前倒しの反動による受注高・売上高の減少リスク

その他の事業

検査機器・鉄道機器・情報処理等を束ねる多角的な補完セグメント

期間今期前期増減率
売上高1,551百万円(2027年3月期中間期)1,437百万円(2026年3月期中間期)↑
営業利益(△損失)△193百万円(2027年3月期中間期)△61百万円(2026年3月期中間期)↓
受注高3,047百万円(2027年3月期中間期)2,853百万円(2026年3月期中間期)↑
受注残高4,970百万円(2026年9月末)3,472百万円(2026年3月末)↑

事業詳細

報告セグメントに含まれない事業群で構成され、印刷物等の検査機器製造・販売、鉄道用測定機器の製造・販売および軌道検測業務請負、舶用・油圧機器部品の海外販売、荷造・梱包等、情報処理・ソフトウェア開発・ファクタリング業を展開する。グループ内の物流・IT基盤を担いつつ、鉄道機器事業と検査機器事業が外部収益の主要ドライバーとなっている。2027年3月期中間期は鉄道機器事業が順調に推移し増収となったが、検査機器事業の売上減少や連結子会社の本社移転費用負担増により営業損失は拡大した。

直近の概況

鉄道機器事業の伸長で増収も、検査機器不振と本社移転費用で営業損失拡大

2027年3月期中間期は鉄道機器事業が順調に推移したことから売上高は前年同期比+7.9%の1,551百万円となった。一方、営業利益は検査機器事業における売上高の減少、及びその他の連結子会社における本社移転に伴う費用負担の増加等の影響により、営業損失が前年同期の△61百万円から△193百万円へと拡大した。受注残高は前期末比+43.1%の4,970百万円と大幅に積み上がっており、鉄道機器事業を中心とした先行需要の強さがうかがえる。

主要プロダクト

product
超音波レール探傷車

鉄道インフラの維持管理に用いられる主力製品。受注動向が鉄道機器事業の業績を左右する。

product
慣性式軌道検測装置

軌道検査の省力化ニーズに対応する製品ラインアップの一つ。

product
印刷物等検査機器

検査機器事業の主力製品であり、需要動向がセグメント業績に影響を与える。

service
情報処理・ソフトウェア開発サービス

グループのDX推進を支える基盤サービス。

service
舶用・油圧機器部品の海外販売・荷造梱包・保険代理サービス

荷造・梱包業、保険代理業等、グループ全体のオペレーションを支える機能を提供。

成長ドライバー

  • 受注残高の大幅増加(2026年9月末4,970百万円、前期末比+43.1%)による将来売上の積み上がり
  • 鉄道機器事業の順調な推移による増収継続
  • 慣性式軌道検測装置など製品ラインアップ拡充による軌道検査省力化需要の取り込み
  • グループ全体のDX推進に伴う情報処理・ソフトウェア開発需要の継続
  • 鉄道インフラ維持・更新需要を背景とした軌道検測業務の中長期的な需要

リスク

  • 検査機器事業の売上減少が継続しており、事業の下振れリスクが顕在化
  • 連結子会社の本社移転費用等、一時的コスト負担による収益変動リスク
  • 鉄道機器事業への収益依存度が高く、超音波レール探傷車等の受注台数変動により業績が大きく左右されるリスク
  • 公共投資動向や鉄道会社の設備投資計画に業績が左右されるリスク
  • セグメント内に複数の小規模事業が混在しており、事業ポートフォリオ管理の複雑性
  • 原材料価格の上昇による原価率悪化リスク

最終更新: 2026年11月6日