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東京計器株式会社

7721東証プライム精密機器

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東京計器株式会社7721

事業内容

東京計器は1896年創業の老舗精密機器メーカーで、計測・認識・制御技術を事業の核とする。主要セグメントは防衛・通信機器(売上高の約42%)、船舶港湾機器(約22%)、油空圧機器(約19%)、流体機器(約9%)、その他(約7%)の5事業で構成される。

主要顧客は防衛省・海上保安庁等の官公庁、造船会社、建設・工作機械メーカー、水道・ガス事業者等と多岐にわたる。国内外に9子会社・2関連会社を擁し、ベトナム・中国・韓国・米国に生産・販売拠点を持つ。

東証プライム上場。

ビジネスモデル

主力の防衛・通信機器事業は官公庁からの受注生産が中心で、受注残高(2026年3月末59,875百万円)が将来売上の可視性を担保する。船舶港湾機器事業では新造船向け機器販売に加え、保守サービス・修理が安定収益源となる。

流体機器事業は官需市場向け超音波流量計等の継続的な更新需要を取り込む。各事業で製品販売と保守・修理サービスを組み合わせることで収益の安定性を高めている。

企業の強み

2026年3月末の防衛・通信機器事業の受注残高は43,235百万円と高水準を維持しており、同事業の年間売上高26,015百万円の約1.7年分に相当する。航空機搭載機器・艦艇搭載機器を中心に受注が積み上がっており、中期的な売上の確実性が高い。

防衛・通信、船舶港湾、油空圧、流体、その他の5事業を擁し、2026年3月期は全セグメントで増収を達成した。官需・民需・国内外にわたる顧客基盤の分散により、特定市場の変動リスクを緩和する構造を持つ。自己資本比率53.7%と健全な財務基盤も維持している。

マイクロ波技術、ジャイロ技術、超音波技術、油圧技術、信号処理・画像処理技術等の複数のコア技術を保有し、防衛装備庁との「MEMS-半球共振ジャイロスコープ/慣性航法技術」研究請負契約を受託するなど、高度な技術力を実績で示している。2026年3月期の研究開発費は2,883百万円。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の防衛・通信機器事業の受注高は26,004百万円と前期比23.5%減少し、受注残高も43,235百万円とほぼ横ばい(前期比△0.0%)にとどまった。2027年3月期の同事業売上高予想は31,100百万円(+19.5%)と高い成長を見込むが、受注残高の積み上がりが鈍化している点は中期的な成長持続性に関する注視点である。

防衛予算の拡大という外部要因が継続する前提での予想であり、政策変更リスクには留意が必要。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは△160百万円と2期連続のマイナスで、棚卸資産の増加(△3,202百万円)が主因。固定資産取得支出4,646百万円を加えたフリーキャッシュ・フローは△5,314百万円。

短期借入金は13,495百万円(前期末比+3,078百万円)に増加し、支払利息も185百万円(前期135百万円)に拡大。受注残高消化に伴う棚卸資産の回転改善が財務健全性回復の鍵となる。

2027年3月期の会社予想は売上高68,300百万円(+11.6%)、営業利益6,400百万円(+19.4%)と5期連続増収・4期連続増益を見込む。ただし、本社移転に伴う減価償却費の増加が人件費増とともにコスト増要因として明示されており、「その他の事業」の営業利益は前期比25.5%減の510百万円を予想。

防衛・通信機器事業(予想営業利益3,500百万円、+49.3%)の大幅増益が全体を牽引する構図であり、同事業の進捗が通期業績達成の最重要変数となる。

成長戦略

「東京計器ビジョン2030」のもと防衛・グローバルニッチトップ事業の拡大と経営基盤強化を推進

防衛予算拡大を背景に航空機・艦艇搭載機器の増産体制を整備。2027年3月期にMEMS-半球共振ジャイロスコープ研究等の大型案件納入を予定し、売上高31,100百万円・営業利益3,500百万円(+49.3%)を目指す。防衛事業の増産に伴う試験装置等の生産設備増強も実施済み。

メトロウェザー㈱への出資・業務提携による防衛市場向けドップラー・ライダーの開発・量産化、㈱ロジック・アンド・デザインへの出資による画像鮮明化×AIカメラ技術の融合製品開発、油空圧機器事業でのDAPDNAを活用したエッジAIシステム研究開発を推進中。

全社基幹システム更新を含むDXを推進し、業務プロセス改善とビジネスモデル変革を図る。本社移転により持続的な事業拡大に対応する環境整備と従業員エンゲージメント強化を実施。人的資本強化として売上高増加に伴う人員増強と教育充実を継続。

安定的な累進配当を方針とし、2026年3月期は1株当たり40円(前期35円から増配)、2027年3月期は48円(さらに8円増配)を予定。配当性向は16.4%(2026年3月期)と低水準を維持しつつ、成長投資と株主還元のバランスを図る。

最終更新: 2026年7月19日