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株式会社東京衡機

7719東証スタンダード精密機器

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株式会社東京衡機7719

事業内容

株式会社東京衡機は1923年創業の東証スタンダード上場企業。子会社の㈱東京衡機試験機を通じた試験機事業(売上高の約82%)と、㈱東京衡機エンジニアリングによるゆるみ止め製品のエンジニアリング事業(ファブレス)の二本柱で構成される。

試験機事業では鉄鋼・自動車・重工業・官公庁向けにオーダーメイド試験機を製造販売するほか、ZwickRoell SE社製品の輸入販売・保守サービスも手掛ける。エンジニアリング事業は高速道路・橋梁・エネルギー設備向けゆるみ止めナット・スプリングを開発・販売する。

2025年3月には㈱先端力学シミュレーション研究所を子会社化し、CAE解析・AIソリューションを軸とした「デジタル事業」を新たな第三の柱として立ち上げた。

ビジネスモデル

試験機事業では自社工場(相模原・豊橋)でのオーダーメイド製造と標準品販売に加え、ZwickRoell SE社製品の輸入販売・持分法関連会社㈱ZR東京衡機サービスを通じた保守・校正サービスで安定的な継続収益を確保する。エンジニアリング事業は製造を外部委託するファブレス形態で、知的財産権を保有しながら社会インフラ向け締結部材を販売する。

2026年2月期の連結売上高は4,473百万円、試験機事業の営業利益は649百万円に達した。

企業の強み

2025年2月期末の試験機事業受注残高は3,576百万円(前年同期比32.4%増)、受注高は3,993百万円(同14.8%増)と過去最高水準に達した。鉄鋼・自動車・重工業向けオーダーメイド試験機の引き合いが好調で、2026年2月期の売上高4,473百万円への増収を牽引した。

世界的試験機メーカーZwickRoell SE社との業務提携により輸入販売・アフターサービスを展開。2024年1月には㈱ZR東京衡機サービスの株式51%を㈱ツビックローエルへ譲渡し持分法適用関連会社化することで、同社製品の日本市場でのアフターサービス充実と戦略的連携を深化させた。

創業100年超の試験機製造技術を背景に、鉄鋼・自動車・重工業・官公庁・大学等の研究開発・法規制対応需要を幅広く取り込む。景気変動に対して耐性の高い安定需要構造を持ち、2026年2月期の試験機事業営業利益は649百万円、営業利益率は約17.6%に達した。

エンヴァリスの着眼点

2027年2月期Q1(2026年3月〜5月)の売上高は1,227百万円(前年同期比+47.2%)、営業利益141百万円(同+431.0%)、親会社株主帰属純利益57百万円(同+599.4%)と全指標で前年同期を大幅に上回った。主因はASTOM R&D社の連結効果(デジタル事業売上高282百万円・営業利益118百万円が新規寄与)であり、前年同期は同社の損益が連結損益計算書に含まれていなかった点に留意が必要。

試験機事業単体でも売上高+27.2%・営業利益+40.0%と実力ベースでの成長が確認できる。

エンジニアリング事業のQ1売上高は72百万円(前年同期比▲45.8%)、営業損失9百万円(前年同期は営業利益18百万円)と大幅悪化。一部主要顧客の設備投資計画変更が直撃した形で、引き合いは増加しているとするものの足元の受注・販売は芳しくない。

通期予想(2027年2月期)における同事業の業績回復シナリオの実現可能性は現時点で不透明であり、グループ全体の業績予想(売上高5,392百万円・営業利益336百万円)達成に向けたリスク要因として注視が必要。

重要な後発事象として、2026年4月22日開催の臨時取締役会においてコンプライアンスに関する内部通報事案(人事対応および再発防止策の適切性に関するもの)について外部有識者を含む調査委員会の設置が決議され、2026年6月15日に委員が選定されたことが開示された。調査の範囲・結論・業績への影響は現時点で不明であり、ガバナンスリスクとして投資家は継続的にモニタリングする必要がある。

過去にもエンジニアリング事業での不祥事が業績に影響した経緯があり、再発リスクへの警戒は怠れない。

成長戦略

試験機×CAE・AIデジタル融合とエンジニアリング再建を軸とした中期3ヵ年計画の実行

ASTOM R&D社を通じCAE解析・AI代理モデル・デジタルツイン技術を高度化し、試験機の実測データと仮想データを融合したソリューションを自動車・半導体・EV・ドローン・金属積層造形領域に展開。2027年2月期デジタル事業計画は売上高850百万円・営業利益47百万円。

Q1は売上高が計画を下回ったが原価・販管費抑制により営業利益は計画超過。

相模原工場・豊橋工場の連携強化による生産性向上と原価低減を推進。ZwickRoell SE社との連携深化によるストック型メンテナンス収益の拡充も継続。Q1で売上高884百万円・営業利益174百万円(前年同期比+40.0%)を達成し、施策の効果が数値に表れている。

主要顧客の設備投資計画変更の影響を受けQ1は営業損失9百万円に転落。社会インフラ(高速道路・橋梁・電力設備)向けゆるみ止め製品・電力ばねの新規販売ルート開拓と市場シェア拡大、収益性重視の受注方針転換、新製造委託先開拓による原価低減を継続推進中。

引き合いは増加傾向とするが、足元の受注・販売回復は遅れている。

2026年4月22日の臨時取締役会でコンプライアンスに関する内部通報事案(人事対応・再発防止策の適切性)について外部有識者を含む調査委員会を設置。2026年6月15日に委員選定完了。調査結果の公表と再発防止策の実施が企業価値向上に向けた重要課題。

最終更新: 2026年7月17日