株式会社ブイ・テクノロジー logo

株式会社ブイ・テクノロジー

7717東証プライム精密機器

株式会社ブイ・テクノロジー logo
株式会社ブイ・テクノロジー7717

事業内容

株式会社ブイ・テクノロジーは1997年設立、東証プライム上場の電子デバイス製造装置メーカーである。FPD装置事業(LCD・OLED向け製造・検査装置、OLED用蒸着マスク等部材)と半導体・フォトマスク装置事業(アドバンストパッケージ向けDI露光装置、O/S検査装置、フォトマスク検査・測定装置、ウェハ検査装置等)を主力とし、国内外の電子デバイスメーカーを主要顧客とする。

当社、子会社22社、関連会社4社で構成されるグループ体制のもと、中国・韓国・台湾等アジアを中心にグローバルに事業を展開している。

ビジネスモデル

製品の製造は国内外の協力会社への委託(ファブレス)を基本方針とし、自社はYRPイノベーションセンターを研究開発・生産拠点として活用する。FPD装置事業で安定収益基盤を維持しつつ、成長性の高い半導体・フォトマスク装置事業の売上構成比拡大によるプロダクトミックス改善で全社収益率の向上を図る。

M&Aで獲得したグループ各社の技術・顧客基盤を統合し、トータルソリューションを提供することで付加価値を高める。

企業の強み

FPD装置事業は2026年3月期に売上高31,964百万円、営業利益3,220百万円を計上し、高採算案件の増加により前期比で大幅増益を達成した。中国現地拠点を活用した受注・生産体制を構築しており、大型パネル向けカラーフィルター露光装置等で高シェアを維持している。

子会社LE-TECHNOLOGYのDI露光装置「LAMBDI」が半導体・オブ・ザ・イヤー2025製造装置部門優秀賞を受賞し、密着配線幅1μm・配線ピッチ2.5μmのインターポーザ製造に世界で初めて対応した装置を市場投入した実績を持つ。O/S検査・ウェハ検査等と組み合わせたグループ一体のソリューション提供体制を構築している。

2022年8月に開設したYRPイノベーションセンター(神奈川県横須賀市)は、半導体関連装置の生産拠点と研究開発機能を一体化した自社拠点である。2026年3月期の研究開発費は2,258百万円を投じており、光学・荷電粒子ビーム・超高真空等の基幹要素技術開発を継続している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期はFPD装置事業の営業利益が3,220百万円(前期912百万円)と約3.5倍に急拡大し、連結営業利益を106.9%増の3,768百万円へ押し上げた。一方、半導体・フォトマスク装置事業は売上高が31.5%増収にもかかわらず営業利益が654百万円(前期1,242百万円)と大幅減益となっており、一部装置の設置時期延伸が影響した。

2027年3月期予想では営業利益5,500百万円(前期比45.9%増)を掲げるが、半導体事業の収益性回復が達成の鍵を握る。

2026年3月期の持分法による投資損失は737百万円(前期309百万円)と倍増しており、経常利益を3,474百万円に押し下げる要因となった。また、FPD装置事業の主要顧客は中国パネルメーカーとみられ、地政学リスクや対中輸出規制の強化が顕在化した場合の業績影響は大きい。

外部要因として中国の設備投資動向・規制環境の変化が最大のダウンサイドリスクであり、中国現地生産体制の構築等の対応策の進捗を継続的に注視する必要がある。

2027年3月期の連結業績予想は売上高60,000百万円(前期比13.2%増)、営業利益5,500百万円(同45.9%増)と高い成長を見込む。しかし2026年3月期においても半導体・FPD両事業で一部装置の設置時期が当初予定から延伸し、計画未達となった経緯がある。

受注型ビジネスの特性上、顧客都合による納入時期の変動が業績の四半期間ブレを生じさせやすく、通期予想の達成確度を見極めるうえで受注残高の消化状況と納入スケジュールの進捗確認が重要となる。

成長戦略

半導体・FPD両事業でのパッケージ戦略深化とM&A・現地生産による事業基盤強化

大型パネル向けを中心に市況が堅調に推移する中、FPD装置・検査装置・OLED用蒸着マスク等の部材を一体提供するパッケージ戦略を深化させる。対中輸出規制リスクへの対応として中国現地生産体制の構築を推進し、地政学リスクの軽減を図る。

AI関連半導体需要の拡大を背景に、Direct Imaging・O/S検査等のアドバンストパッケージ分野向け新製品の受注拡大を推進。子会社ジャパンクリエイトとのシナジーによる顧客基盤拡大とYRPイノベーションセンターを活用した研究開発・生産体制の強化を継続する。

2026年3月期に広播電子工業株式会社を新規連結(子会社株式取得支出571百万円)する一方、Lumiotec株式会社・株式会社フラスクを連結除外し、不採算事業の整理と成長領域への資源集中を図る。M&A・設備投資・研究開発投資への内部留保充実を基本方針とする。

2026年3月期・2027年3月期ともに年間配当金1株当たり80.00円を維持する方針。配当性向は2026年3月期32.9%(前期95.2%から正常化)。自己株式取得の取組強化・配当増額等に積極的に取り組む方針を表明しており、株主還元の充実を図る。

最終更新: 2026年7月19日