事業内容
株式会社アイスコは、関東・東海エリアを中心に冷凍食品・アイスクリームの卸売を行うフローズン事業(売上高の約88%)と、神奈川県内で「スーパー生鮮館TAIGA」を7店舗展開するスーパーマーケット事業(同約12%)の2事業を運営する。フローズン事業では主にドラッグストア・食品スーパー等の小売店を顧客とし、15拠点の物流センター・営業所・サテライトと約400台の配送トラックを活用した独自の物流網を構築。
2021年に東京証券取引所スタンダード市場へ上場し、「ICECO VISION 2030」のもと収益力強化と事業拡大を推進している。
ビジネスモデル
フローズン事業では、商品をバックヤードに置くだけの「ドロップ納品」ではなく、配送員が売り場への陳列・発注代行まで担う「フルメンテナンスサービス」を有償で提供し、小売業の人手不足解消という付加価値を対価として収受する。配送の約9割を自社社員が担うことでサービス品質を維持。
スーパーマーケット事業では、早朝市場での当日仕入れ・当日販売による鮮度訴求で大手との差別化を図り、小売収益を得る。
企業の強み
配送員が売り場への陳列・発注代行まで行う「フルメンテナンスサービス」を有償で提供し、ドラッグストア等の少人数運営店舗の人手不足を補う。配送の約9割を自社社員が担い、サービス品質の教育を徹底することで、競合他社が短期間で模倣困難な顧客密着型の卸売モデルを確立している。
関東・東海エリアに15拠点の物流センター・営業所・サテライトと約400台の配送トラックを保有する自社物流網を構築。2025年4月に横浜営業所を新設し関東エリアの配送効率を向上させたほか、2026年12月稼働予定の関東マザー物流センター(冷凍立体自動倉庫導入計画)により物流集約と生産性向上を図る。
第74期の販売実績において、クリエイトエス・ディー(21.7%)、ドン・キホーテグループ(18.7%)、コスモス薬品(14.9%)、スギホールディングス(12.8%)の上位4社合計で売上高の68.1%を占める。主要ドラッグストアチェーンとの継続的な取引関係が売上の安定基盤となっており、第74期も各社との取引は堅調に推移した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期42,265百万円から2026期57,716百万円へ5期連続増収。営業利益は2023期117百万円を底に回復し、2026期は782百万円(営業利益率1.4%)と過去5期で最高水準を更新した。
ただし当期純利益は減損損失217百万円・固定資産売却損16百万円の特別損失計上により374百万円(前期481百万円)に減少。外部要因として円安基調継続による物流コスト・原材料価格の高止まりが粗利率を圧迫する一方、ドラッグストア業態の出店継続が売上増加を牽引した。
2027年3月期は関東マザー物流センター稼働に伴う費用増で営業・経常利益は一時的減益予想だが、当期純利益は特別損失消滅により488百万円(前期比30.8%増)を見込む。
成長戦略
物流自動化・関東エリア拡大・新規事業育成の三本柱で持続的成長を目指す
2025年9月に建設着手し、2026年12月稼働予定。関東エリアの供給能力を抜本的に強化し、フローズン事業の中長期的な売上拡大基盤を整備する。稼働初期は減価償却費増加等で一時的な費用増となるが、物流集約による効率化効果の発現が期待される。
2025年4月に横浜営業所を稼働し、関東エリアの売上増加対応と配送効率向上に取り組んだ。フローズン事業の2026年3月期売上高は50,568百万円(前期比6.0%増)と堅調に推移し、配送効率改善が販管費増加率の抑制に寄与した。
新規事業として冷凍食品専門店を展開。2025年9月に調布PARCO内に4号店を開店し、事業拡大に向けた展開を継続している。フローズン事業の卸売ノウハウを活かした小売事業として収益化を目指す。
収益性が継続的に低調なTAIGA藤が丘店について2026年3月期に減損損失217百万円を計上し資産価値を適正化。一方、2026年夏以降にスーパー生鮮館TAIGA荏子田店の出店を予定し、強みを活かせる立地でのドミナント戦略を強化する。
最終更新: 2026年7月19日

