特定仕入先への依存リスク
主要仕入先である株式会社日立製作所への依存度が高く、2026年3月期の連結仕入高に占める割合は51.6%に達する。特約店契約に基づく取引関係は安定しているものの、契約解除事由の発生や仕入先の特約店政策変更・事業再編、製品供給の停滞・品質欠陥・取引条件変更等が生じた場合、安定的な製品調達が困難となり事業・業績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。当社は継続的な取引関係の維持を方針としているが、リスクを完全に排除できる状況にはない。
特定業界(鉄道)への依存リスク
当社グループは鉄道事業セグメントへの依存度が高く、2026年3月期連結売上高においてJR東日本18.2%、JR西日本13.9%、JR東海13.9%と上位3社だけで約46%を占める。これらJR各社の設備投資計画の動向や鉄道業界の事業環境変化が当社グループの業績に直接的な影響を与える構造となっており、業界全体の投資抑制や政策変更が生じた場合、売上高・収益性が大きく変動するリスクがある。顧客分散が限定的であるため、特定顧客の方針転換に対する脆弱性が高い。
海外事業のカントリーリスク
当社グループは中国・フィリピン・ベトナム・インドネシア・インド等に拠点を持ちグローバル展開しているが、国際金融・景気変動・輸出規制・関税障壁等の経済的リスクや、戦争・テロ・政権交代・感染症等の政治的・社会的リスクが内在する。また、海外市場での成長機会を捉えるために収益計上見込み時期より相当前から多額の投資が必要となる場合があり、投資回収が遅延するリスクも存在する。これらのリスクは現時点で予測不可能な事象を含むため、完全な回避策を講じることが困難な状況にある。
長期請負契約の収益見積リスク
国内工事案件や海外ODA鉄道インフラ整備案件等の長期請負契約において、進捗度に基づく収益認識を採用しているため、見積原価総額・見積収益総額・契約リスク等の重要な仮定の変動が業績に直接影響する。コスト変動は当社グループのコントロールが及ばない要因によっても発生し得るほか、契約解除の可能性もあり、当初見積の見直しが必要となった場合に損失が発生するリスクがある。予測損失については損失確定時点で費用計上する方針だが、見積自体の変動リスクは排除できない。
為替変動リスク
グローバルな事業展開に伴い輸出入取引等で為替変動の影響を受けるほか、在外連結子会社の財務諸表を円貨換算する際の換算差異が連結損益に影響する。外貨建資産・負債のマッチングによりリスク軽減に努めているが、完全な回避は不可能であり、急激な為替変動が生じた場合には事業・経営成績・財政状態に影響を及ぼす可能性がある。特に中国・東南アジア・インド等の複数通貨にわたるエクスポージャーが存在する点がリスクを複雑にしている。
情報セキュリティリスク
取引先の機密情報・個人情報等を保有しており、人的・技術的過失や不正アクセスによる情報漏洩が発生した場合、責任追及・規制措置の対象となるリスクがある。また、自然災害・事故等による情報システム設備の損壊や通信回線トラブルによりシステム停止・データ消失が生じた場合、事業活動に支障が生じ取引先・社会的信頼が毀損される可能性がある。セキュリティ対策を実施しているものの、サイバー攻撃の高度化等により完全な防御は困難な状況にある。
品質問題・納期管理リスク
納入製品に規格・仕様等の品質問題が発生した場合、多額の金銭的負担や信用失墜が生じるリスクがある。また、仕入先における資材調達・生産上の予期せぬ要因や、自然災害による物流網の寸断等により納期遅延が発生した場合、得意先への損害賠償責任が生じる可能性がある。仕入先との品質協議や納期管理の徹底に努めているが、サプライチェーン上の外部要因によるリスクは完全に排除できない。
人材確保・育成リスク
グローバル化推進・持続的成長のために専門的知識を持つ優秀な人材の確保が不可欠だが、採用環境の変化により必要な人材が確保できない場合や、計画通りの教育が実施できない場合、有能な人材が流出した場合には事業・業績に影響を及ぼす可能性がある。当社グループは採用・教育研修の充実や人的資本経営への取り組み・従業員エンゲージメント向上施策を推進しているが、労働市場の競争激化により人材確保の難易度は高まっている。
法令・規制コンプライアンスリスク
国内外における法令・規制・政策・会計基準等の変更や解釈の差異に起因するコンプライアンスリスクを負っており、違反が生じた場合には罰金・社会的制裁・信用毀損・営業資格の剥奪等が発生する可能性がある。また、気候変動対応として脱炭素社会に向けた温室効果ガス削減や取扱商材の環境配慮が社会全体から求められており、適切な対応が取れない場合には取引停止・行政罰・事業機会の損失が生じるリスクがある。事業展開国・地域の多様化に伴い、適用される規制の複雑性が増している。
上場維持基準への適合リスク
2023年3月31日時点で東京証券取引所スタンダード市場の流通株式比率(上場維持基準25%以上)を充たさない状況となり、計画書を提出した経緯がある。2024年3月31日以降は全項目で要件を充たしているものの、再度流通株式比率が低下して要件を充たせなくなった場合、スタンダード市場における上場維持が困難となり株価・流動性に悪影響を及ぼす可能性がある。大株主・金融機関・事業法人等への協力要請やIR活動の強化等の取り組みを継続しているが、市場環境の変化により比率が再低下するリスクは残存する。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

