事業内容
株式会社ダイイチは1958年に北海道帯広市で創業し、帯広・旭川・札幌の3ブロックで食料品主体のスーパーマーケット26店舗を展開する地域密着型小売企業。東証スタンダード・札証上場。
イトーヨーカ堂との資本業務提携(2013年締結)を活用し、商品共同調達・セブンプレミアム拡販・物流インフラ共有等で競争力を維持。移動スーパー「とくし丸」20台を運営し、買い物困難者への食料品配送も手掛けるなど、地域インフラとしての役割も担う。
主要顧客は北海道在住の一般消費者であり、日常の食生活を支える生活必需品小売業として位置づけられる。
ビジネスモデル
商品仕入(合計43,943百万円、2025年9月期)を行い、青果・水産・畜産・惣菜・デイリー・一般食品等を店頭販売することで売上高58,571百万円を計上。売上総利益率25.3%、営業利益率2.2%の薄利多売構造。
イトーヨーカ堂との提携によるセブンプレミアム商品の拡販や共同調達でコスト競争力を補完。テナント賃貸等の付帯業務も収益源の一部を構成する。
企業の強み
2013年締結のイトーヨーカ堂との資本業務提携により、セブンプレミアム商品の拡販(2025年9月期売上高で前期比120%)、商品・資材の共同調達によるコスト削減、物流・インフラの相互活用を実現。顧客の節約志向・簡単便利ニーズへの対応力を強化している。
帯広(10店舗・売上高22,736百万円)、旭川(7店舗・売上高14,266百万円)、札幌(9店舗・売上高21,566百万円)の3ブロックに集中出店するドミナント戦略を採用。中期経営計画で掲げた「札幌地区200億円体制」を2025年9月期に実現した。
2025年9月期末の自己資本比率は63.0%、純資産17,214百万円。現金及び現金同等物残高は7,011百万円を維持。長期借入金残高は41百万円と極めて低水準であり、貸出コミットメント3,000百万円も確保。財務健全性は業界内でも高い水準にある。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期44,015百万円から2025期58,571百万円まで拡大基調が続く。2025期は新規出店費用の増加等で営業利益が1,309百万円と5年ぶり低水準に落ち込んだが、2026年9月期中間期は新規出店費用の剥落と在庫管理・ロス削減の徹底により、営業利益1,013百万円(前年同期比31.7%増)・経常利益995百万円(同30.5%増)・中間純利益675百万円(同21.9%増)と大幅回復。
外部要因として飲食料品価格の上昇が売上高を押し上げている。通期予想は売上高61,500百万円(前期比5.0%増)・営業利益1,680百万円(同28.4%増)で変更なし。
成長戦略
新規出店店舗の体質強化と既存店活性化で増収増益を継続する
すすきの店(2023年11月)・稲田店(2024年9月)・千歳店(2024年11月)がいずれも2桁の売上高伸長を継続。2025年3月オープンのアリオ札幌店は開業当初から全店1位の売上高を争う好調推移。新規出店店舗の早期黒字化が利益率改善に直結する。
即食商品の拡充・適正量目・適正価格の追求、セブンプレミアム商品の販促強化を継続。全社挙げての在庫管理・ロス削減により売上総利益率が前年同期比0.3ポイント改善(25.8%)、販管費比率も0.4ポイント改善(23.5%)を実現。
中期経営計画に基づく新規出店計画を継続推進。特に札幌ブロックでの出店が売上高成長を牽引しており、2026年9月期中間期の札幌ブロック売上高は前年同期比20.7%増と高成長を実現。
2025年12月の恵庭市との協定締結により全8市町との災害時物資支援協定が完了。フードドライブ活動は2026年3月末時点で15カ店に拡大し、開始から約3,600点・約740kgの飲食料品を地域社会福祉協議会等へ提供。帯広農業高校との商品開発連携も継続。
人件費・各種経費の増加が続く中、人財確保・育成強化とジェンダーレス推進を重点項目として取り組む。店舗収益性の改善・業務改善推進・災害対策強化も並行して推進し、持続的な利益成長の基盤を整備する。
最終更新: 2026年7月17日

