事業内容
株式会社壱番屋は1978年創業のカレー専門店「カレーハウスCoCo壱番屋」を中核事業とし、国内直営・FC合計1,203店舗、海外216店舗(2025年2月末時点)を展開する飲食チェーン企業。ハウス食品グループ本社株式会社の連結子会社(議決権比率51.0%)として、国内FC加盟店への食材・消耗品販売やロイヤルティ収入を主軸に収益を得る。
近年は「大黒屋」「麺屋たけ井」「前田屋」等の多業態展開をM&Aで加速させており、2025年1月には株式会社KOZOUを子会社化。国内1,264店舗・海外216店舗の計1,480店舗体制で、アジア・北米を中心にグローバル展開を推進している。
ビジネスモデル
売上構成の約60.7%をFC向け売上高(製品・商品卸売+加盟金・手数料等)が占め、自社工場で製造したカレーソース等をFC加盟店に供給することで安定的な卸売収益を確保する。直営店売上高は売上構成の約31.1%。
FC本部として加盟店の店舗経営指導も行い、WIN-WINの関係を維持。海外ではFC展開を基本とし、一部地域では連結子会社による直営運営も行う。
新業態事業(売上構成比6.6%)はM&Aを通じて拡大中。
企業の強み
国内CoCo壱番屋は直営114店・FC1,089店の計1,203店舗(2025年2月末)を展開。2013年には「世界で最も大きいカレーレストランのチェーン店」としてギネス世界記録を取得。全国47都道府県に広がる店舗網がブランド認知と食材卸売収益の安定基盤を形成している。
愛知・栃木・佐賀の3工場でカレーソース(ポークソース・ビーフソース等)やカツ類を自社製造し、FC加盟店に供給。当期の生産実績は14,701,682千円(前期比104.7%)。全工場でFSSC22000認証を取得しており、品質管理と安定供給を両立する垂直統合モデルが競合優位の源泉となっている。
2025年2月末時点で現金及び現金同等物残高は15,264百万円、リース債務含む有利子負債残高は1,508百万円と実質無借金経営を維持。設備投資・M&A・配当(当期2,551百万円支払)をすべて自己資金で賄っており、財務的な柔軟性が高い。純資産は32,600百万円。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期45,022百万円から2026期65,518百万円へ5期連続増収を達成。しかし営業利益は2025期4,926百万円をピークに2026期4,715百万円へ微減し、2027年2月期第1四半期も1,085百万円(前年同期比14.3%減)と減益が継続。
外部要因として米を始めとする食材仕入価格の上昇と物流費増加が利益を圧迫しており、売上総利益率は改善(7,828百万円→8,374百万円)しているものの販管費が6,562百万円から7,289百万円へ大幅増加したことが営業利益を押し下げた。通期予想は営業利益5,000百万円(前期比6.0%増)を維持しているが、1Q進捗率は21.7%と低水準にとどまる。
成長戦略
国内収益強化・海外加速・多業態M&Aで2030年2,100店舗・営業利益10,000百万円を目指す
VTuberコラボや限定メニュー等の販促施策で客数回復を図りつつ、客単価向上(第1四半期既存店前年同期比1.9%増)を維持。食材コスト上昇分の価格転嫁と販促効果の両立が課題。第1四半期既存店売上高は前年同期比2.5%増と予想値2.6%に対し概ね計画通り。
第1四半期に海外6店舗新規出店(連結子会社4店舗、FC2店舗)。サンディエゴ・パドレスのホームスタジアム内出店等、アメリカでの認知度向上施策を推進。ただし不採算店撤退7店舗により純増は1店舗減の217店舗。香港・イギリス・タイが好調な一方、アメリカ本土・韓国は前年割れで地域格差が拡大。
2026年3月に旧ヤム邸(スパイスカレー、5店舗)を株式取得し子会社化。第1四半期に国内子会社全体で7店舗純増(57店舗)、全店売上高前年同期比73.5%増の高成長を達成。ジンギスカン・つけ麺・もつ鍋・ラーメン・夜パフェ等の多業態でCoCo壱番屋依存からの収益分散を加速。
他社とのコラボレーション企画(第1四半期87点発売)と、2025年7月開始のAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングでの通販拡大により、第1四半期外販・EC売上高は128百万円(前年同期比35.4%増)を達成。ブランド価値の外部展開と新規収益源の育成を推進。
最終更新: 2026年7月17日

