事業内容
株式会社うかいは1964年創業の高級外食企業で、東京証券取引所スタンダード市場に上場。「うかい鳥山」「うかい亭」「とうふ屋うかい」「kappou ukai」など和食・洋食ディナーレストラン13店舗(2026年3月末時点)を運営するレストラン事業部と、「アトリエうかい」ブランドで洋菓子の製造・販売を行う物販事業部の2事業を主軸とする。
主要顧客は記念日・接待・インバウンド旅行者など高付加価値体験を求める層。2025年10月に箱根ガラスの森(文化事業)を事業承継し、飲食・物販に経営資源を集中する体制へ移行した。
ビジネスモデル
レストラン事業部は飲食販売収入(2026年3月期:10,762百万円)を主体とし、コース料理・サービス料を含む価格体系の見直しによる客単価上昇で収益を確保する。物販事業部は自社工房で製造した洋菓子を直営店・百貨店催事・EC等マルチチャネルで販売し、売上高1,994百万円を計上。
両事業でブランド価値を共有しながら、インバウンド需要や贈答需要を取り込む構造となっている。
企業の強み
1964年創業以来、「うかい鳥山」「うかい亭」等のハイブランド店舗を首都圏中心に展開。2026年3月期のレストラン事業部売上高は11,022百万円で前期比4.2%増を達成。
来客数が前期比95.7%と減少する中でも売上が増収となったのは、コース内容・サービス料を含む価格体系見直しによる客単価上昇が寄与したためであり、ブランド力の高さを示している。
「アトリエうかい」ブランドで直営店・百貨店催事・EC・卸販売を展開し、2026年3月期の物販事業部売上高は1,994百万円(前期比11.1%増)を達成。2024年9月のグランスタ東京出店や2025年11月の阪急うめだ長期催事出店が奏功。
さらに新工房「Cafe & Factory HACHIOJI」建設(設備投資733百万円)を進行中であり、製造キャパシティ拡大による更なる成長基盤を整備している。
自己資本比率は2022年3月期の27.2%から2026年3月期には47.9%へ大幅に改善。借入金総額も当期に391百万円減少し、財務基盤が強化されている。
純資産は5,016百万円(前期比5.2%増)に拡大。文化事業の承継対価200百万円の受領も財務改善に寄与しており、新規事業投資に耐えうる財務体力を有している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期9,815百万円を底にコロナ禍からの回復が続き、2026年3月期は13,570百万円と過去5期で最高水準。営業利益は2025年3月期の722百万円から831百万円へ回復し、2024年3月期の890百万円に近づいた。
一方、当期純利益は295百万円と低水準が続く。外部要因としてインバウンド需要の拡大が客単価・来店数を下支えしているが、人件費・原材料費の上昇が構造的なコスト圧力として利益率を抑制。
店舗閉鎖損失引当金の大幅積み増しが当期純利益を圧迫した。
成長戦略
物販拡大・新工房稼働・UKAIzm新規事業で2030年売上高14,000百万円・営業利益850百万円を目指す
建設仮勘定776,617千円を計上し、2026年初夏稼働目標で新工房を建設中。体験型工房・カフェ併設を構想し、製造能力の拡大と新たな顧客接点の創出を図る。物販事業の成長加速に向けた最重要インフラ投資。
2024年9月開業の『アトリエうかい グランスタ東京』(東京駅エキナカ)に加え、2025年11月より西日本エリアでの長期催事出店を開始。百貨店催事・EC・エキナカの多チャネル展開でブランド発信力と販売機会を拡大。
2030年3月期に売上高14,000百万円・営業利益850百万円(営業利益率6.1%)、2035年3月期に売上高16,000百万円・営業利益1,200百万円(営業利益率7.5%)を目標とする。2026年3月期営業利益831百万円は2030年目標の97.8%水準に到達。
子会社UKAIzm corporationを通じてレストラン事業とのシナジーを活かした新規事業を創出。うかいブランドの多角的な展開と新たな収益源の確立を目指す。
2025年10月に文化事業の事業承継が完了し、レストラン・物販の2事業体制に集約。経営資源をコア事業に集中させ、収益構造の再構築を図る。東京芝とうふ屋うかい閉店を含む店舗戦略の転換も進行中。
最終更新: 2026年7月19日

