事業内容
株式会社かんなん丸は、1982年に大庄フランチャイジーとして創業し、埼玉県を中心に関東圏で飲食店を展開する東証スタンダード上場企業。2025年6月期末時点で、自社ブランド大衆すし酒場じんべえ太郎13店舗、大庄FC庄や10店舗・日本海庄や2店舗、VANSAN4店舗、kobanちゃん1店舗、女性専用AIパーソナルジムFURDI2店舗の計32店舗を運営。
売上高の約85.8%を埼玉県が占め、地域密着型の事業展開を特徴とする。主要顧客層はシニア層を含む地域住民で、大衆価格帯の飲食サービスを提供している。
ビジネスモデル
自社開発ブランドじんべえ太郎と大庄・VANSAN・FURDIの複数FCブランドを組み合わせた多業態運営により収益を得る。FCブランドでは売上高の3〜6%のロイヤリティを本部に支払う一方、ブランド力・ノウハウを活用して集客を図る。
不採算店舗を成長業態へ転換することで既存資産を有効活用し、設備投資効率の向上を目指す構造。販売代金の大半が現金決済のため流動性は比較的高い。
企業の強み
2018年に1号店を開業した自社ブランド大衆すし酒場じんべえ太郎は、2025年6月期に5店舗を新規開店し13店舗体制を確立。当期売上高607,059千円(前期比137.4%)と高成長を示し、来店客数構成比も前期28.9%から33.7%へ拡大。当社運営店舗において最多業態となった。
直近4年間で新規開店・改装を含む計17店舗への投資を実施。不採算・低収益店舗を成長業態へ転換し、2025年6月期の料理飲食事業セグメント利益は61,456千円(前期比203.6%増)を達成。業態転換により来店客数は前期660千人から716千人へ8.5%増加した。
売上高1,871,516千円のうち埼玉県が1,606,391千円(85.8%)を占め、地域内での認知度・顧客基盤が確立されている。1982年の創業以来40年超にわたり埼玉県で事業を継続しており、街角の一軒を方針とした地域密着型の出店戦略を堅持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期733百万円を底に回復が続き、2025期1,872百万円、2026年6月期第3四半期累計(9ヶ月)で1,424百万円(前年同期比1.4%増)と成長軌道を維持。一方、営業損失は2021期727百万円から2025期140百万円へ大幅に縮小し、2026年6月期第3四半期累計では77百万円(前年同期109百万円)とさらに改善。
外部要因として原材料価格・物流コスト・最低賃金の上昇が収益を圧迫する中、人件費管理と原価管理の改善により販管費を前年同期比1.9%削減したことが損失縮小に寄与。通期業績予想は売上高1,965百万円(前期比5.0%増)、営業損失70百万円であり、第3四半期累計時点で通期予想の進捗率は売上高72.5%と概ね計画通りに推移している。
成長戦略
じんべえ太郎の拡大と業態ポートフォリオ最適化による黒字化達成
店舗運営体制の見直し(人員配置・営業時間の最適化)と旬の食材を活用したレシピ運用の徹底により、販管費削減と原価管理の両面で改善を推進。2026年6月期第3四半期累計で販管費前年同期比1.9%減を実現し、料理飲食事業セグメント利益が86.4%増と大幅改善。
当社最多業態として13店舗体制を確立した「じんべえ太郎」の収益力向上に注力。業態転換投資が一巡したことを受け、既存店の安定稼働と収益最大化フェーズへ移行中。客単価向上施策と営業効率化を組み合わせ、料理飲食事業の利益貢献度を高める。
地域特性・立地条件に応じた業態転換を継続し、収益性の低い店舗を「じんべえ太郎」「VANSAN」等の成長業態へ転換。一部店舗では売上が大きく減少するなど立地依存リスクが残存しており、個店収益管理の精度向上が課題。
2店舗運営の「FURDI」事業は2026年6月期第3四半期累計で売上高30百万円(前年同期比7.9%減)、セグメント損失9百万円と依然赤字。前年同期(損失13百万円)比では損失幅が縮小しており、コスト管理の進展が見られるが、飲食事業との相乗効果は限定的。
最終更新: 2026年7月17日

