事業内容
株式会社ヤマノホールディングスは、1909年創業の歴史を持つ東証スタンダード上場の持株会社。美容室・ネイルサロン運営(美容事業)、全国展開の呉服和装品・宝飾品専門店(和装宝飾事業)、訪問・催事販売(ライフプラス事業)を「コアバリューセグメント」として安定収益基盤を形成。
一方、学習塾経営(教育事業)、古着買取・販売(リユース事業)、写真スタジオ経営(フォト事業)を「ニューバリューセグメント」として成長領域に位置づけ、事業承継型M&Aを通じて事業領域を継続的に拡張している。子会社10社を含むグループ全体で売上高14,724百万円規模の生活関連サービス複合企業体を形成している。
ビジネスモデル
コアバリューセグメント(売上高12,479百万円)が和装宝飾・美容・ライフプラス事業を通じて安定的なキャッシュフローを創出し、ニューバリューセグメント(売上高2,244百万円)の成長投資を下支えする構造。後継者不足等の課題を抱える企業を対象とした友好的な事業承継型M&Aを実行し、グループのPMI支援体制(経営管理・財務・人財・営業運営)を活用して収益貢献へつなげる再現性ある成長モデルを採用している。
企業の強み
2020年以降、マンツーマンアカデミー、東京ガイダンス、OLD FLIP、灯学舎、薬師スタジオ、ニューヨークジョーエクスチェンジ、アークネットと複数の事業承継型M&Aを実行。グループ入り後のPMI(経営管理・財務・人財・営業支援)体制を整備しており、薬師スタジオ・ニューヨークジョーエクスチェンジは「概ね計画どおり」と開示されるなど、再現性ある統合プロセスを構築している。
不採算店舗閉鎖・営業資源再配置・価格改定・新販売管理システム導入等の構造改革を推進した結果、2026年3月期コアバリューセグメント利益は450百万円(前期比170.9%増)を達成。美容事業の利益大幅改善、ライフプラス事業の黒字回復など、複数事業で同時に収益構造改善が進展した実績を持つ。
1909年創業以来100年超の事業運営を通じて蓄積した顧客ネットワークと、全国展開の呉服和装品専門店(株式会社すずのきを含む)・宝飾品専門店チェーン・美容室・訪問販売網を保有。着付教室運営や展示販売会を通じた既存顧客との長期関係維持の仕組みも有しており、コアバリューセグメントの安定収益基盤を支えている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期13,176百万円→2026期14,724百万円と緩やかな増収基調。営業利益は2024期101百万円まで落ち込んだ後、構造改革効果とM&A寄与により2025期256百万円→2026期412百万円と急回復し、5期中最高水準に達した。
当期純利益も207百万円と2023期174百万円を上回る。ただし2027年3月期は一過性利益の剥落とのれん償却費増加により営業利益312百万円への減益を会社は予想しており、外部環境としてインバウンド需要拡大・雇用所得改善が消費を下支えする一方、物価上昇・地政学リスクが先行き不透明感を残している。
成長戦略
事業承継型M&Aによる教育・リユース・フォト事業拡大とコアバリュー収益安定化の両立
アークネット株式会社(東京都内7教室)のグループ入りにより首都圏教育基盤を拡充。2027年3月期から通年寄与が見込まれ、教室運営ノウハウ共有とドミナント展開を通じて教育事業全体の収益力向上を図る。
薬師スタジオ(フォト)・ニューヨークジョーエクスチェンジ(リユース)は2026年3月期に部分寄与。2027年3月期は両社の通年寄与に加え、EC拡充・BtoB販売先開拓・SNS活用による販売チャネル多様化で収益貢献拡大を目指す。
和装宝飾事業は新販売管理システム定着・粗利管理強化、美容事業は価格改定・FC店舗増加・仕入コントロール強化、ライフプラス事業は黒字回復後の販路拡大施策継続により、安定的な利益創出とキャッシュフロー創出力の向上を図る。
ニューバリューセグメントを中心に既存事業との親和性・収益性・安定性を総合的に見極めながら案件を慎重に選別。案件選定精度とPMI実効性の向上を通じて成功確率を高め、グループ全体の事業ポートフォリオ強化につなげる。
最終更新: 2026年7月19日

