事業内容
株式会社安楽亭は1978年設立の東証スタンダード上場の外食企業。「安楽亭」「七輪房」ブランドの郊外型焼肉レストランを中核に、2020年に子会社化したアークミール(ステーキのどん・しゃぶしゃぶどん亭・フォルクス)を加え、3セグメントで多業態展開する。
2026年3月期末の総店舗数は直営・暖簾・FC合計で294店舗(安楽亭・七輪房業態152店舗、アークミール業態134店舗、その他業態8店舗)。主要顧客は郊外ファミリー層・ビジネス宴会需要で、関東圏を中心に展開。
ベトナムでの海外事業も継続している。
ビジネスモデル
売上高の大半は直営店舗での飲食提供収入。アークミール業態がグループ売上の約64%を占める主力セグメントで、安楽亭・七輪房業態が約35%を担う。
不採算店舗の閉店・業態転換(焼肉→ステーキ・しゃぶしゃぶ)を通じた収益構造の最適化を継続的に実施。設備投資資金は内部資金と借入・割賦を組み合わせて調達し、営業キャッシュフローを主要な資金源泉としている。
企業の強み
アークミール業態は2026年3月期売上高19,606百万円(前期比5.6%増)、セグメント利益1,554百万円(前期比13.3%増)を達成。セグメント利益率は約7.9%と安楽亭・七輪房業態(約2.6%)を大幅に上回り、グループ収益の中核を担う。
業態転換による店舗数拡大と積極的な設備投資(1,276百万円)が成長を支えている。
2026年3月期に安楽亭(焼肉)4店舗をフォルクス(ステーキ)およびしゃぶしゃぶどん亭へ業態転換し、不採算店舗11店舗を閉店。既存の店舗資産・立地を活用しながら収益性の高いアークミール業態へシフトする構造転換を継続的に実行しており、グループ内での資産再配分能力を有する。
2026年3月期の営業活動によるキャッシュフローは1,971百万円(前期比51.6%増)。税金等調整前当期純利益1,322百万円に加え、減価償却費847百万円が安定的なキャッシュ創出に寄与。期末現金及び現金同等物は7,987百万円と潤沢な手元流動性を確保している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期23,479百万円→2023期28,567百万円→2024期30,261百万円→2025期30,353百万円→2026期30,790百万円と、コロナ禍からの回復後は横ばい圏で推移。営業利益は2024期1,464百万円をピークに2025期1,460百万円、2026期1,440百万円と微減傾向。
外部要因として、原材料価格・エネルギーコスト・人件費の高騰が販管費を押し上げ(2026期販管費17,631百万円、前期比0.97%増)、物価上昇による消費者の節約志向が客数に影響している。2027期予想は売上高30,348百万円(前期比1.4%減)、営業利益1,303百万円(同9.5%減)と減収減益を見込む。
成長戦略
業態転換・DX推進・付加価値メニュー拡充によるグループ既存店活性化とアークミール業態の拡大
収益性の低い安楽亭業態店舗をフォルクス・しゃぶしゃぶどん亭へ転換し、グループ内資源を高収益業態へシフト。2026年3月期に4店舗転換・2店舗新規出店を実施。有形固定資産及び無形固定資産の増加額はアークミール業態で1,326百万円(前期663百万円の約2倍)と積極投資を継続。
テーブルオーダータブレットや配膳ロボット(しゃぶしゃぶどん亭)の各業態店舗への導入を推進し、深刻な人手不足環境下でのオペレーション効率化と顧客利便性向上を両立。2027年3月期はDX・AI活用による業務生産性向上をさらに加速する方針を表明。
「肉の日キャンペーン」「&焼肉シリーズ」「ごはん・スープおかわり無料」等の日常来店促進施策と、松阪牛等ブランド和牛の店舗限定販売・季節フェア等の付加価値訴求を並行展開。消費者の節約志向と体験価値需要の双方を取り込む商品戦略を継続。
2026年3月期に不採算店舗を中心に11店舗を閉店し、グループ全体の収益性改善を図った。既存店舗のリニューアル改装も計画的に実施。2027年3月期も引き続き店舗ポートフォリオの最適化を継続する方針。
明確な目的感を持った組織構築と多様な人材の確保・育成を進めるため、人的投資を計画的に継続する方針を表明。外食業界の深刻な人手不足に対応しつつ、サービス品質の維持・向上を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

