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株式会社大水

7538東証スタンダード卸売業

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株式会社大水7538

事業内容

株式会社大水は1939年創業、東京証券取引所スタンダード市場上場の水産物卸売会社。卸売市場法に基づき大阪・京都・神戸の中央卸売市場等を主要拠点として、水産物全般を卸売会社・量販店・食品メーカー等に販売する。

子会社5社(株式会社京都興産、丸魚食品株式会社、株式会社大分水産、株式会社別府魚市、大阪東部冷蔵株式会社)と関連会社3社で構成されるグループを形成。株式会社ニッスイの関連会社として資本・人材面での支援を受けており、市場内外の営業部門と冷蔵倉庫事業が一体となって関西圏の水産物流通を担う。

ビジネスモデル

主収益源は水産物販売事業(2026年3月期売上高105,540百万円)における仕入・販売差益。産地出荷者から水産物を調達し、市場内外の顧客へ卸売する。

市場外営業部門では海外向け冷凍魚販売や国内加工メーカー向けスリミ販売も展開。補完事業として子会社・大阪東部冷蔵が冷蔵倉庫を運営し、保管料収入(同期売上高286百万円)を得る二層構造。

企業の強み

大阪・京都・神戸の中央卸売市場に加え、大分市公設地方卸売市場にも拠点を持ち、市場内外の双方で営業展開する。2001年の京都魚市場吸収合併、2013年の大分進出、2020年の別府魚市子会社化など、段階的な拠点拡充により関西圏を中心とした広域ネットワークを構築してきた実績を持つ。

2009年に株式会社ニッスイの資本参加を受け同社の関連会社となり、役員受け入れ等の基本合意を締結。ニッスイは当社グループの水産物販売事業における主要仕入先であり、冷蔵倉庫事業においても大阪東部冷蔵の主要寄託者。親会社との取引関係が調達の安定性とリスクマネジメント体制強化に寄与している。

市場営業部門(鮮魚・塩冷の卸売)と市場外営業部門(海外向け冷凍魚・国内加工メーカー向けスリミ等)の二軸体制を持つ。2026年3月期において冷凍スリミの国内販売やサバを中心とした海外向け冷凍魚販売が順調に推移し、市場外部門が売上高増加に貢献。単一チャネル依存を回避する販売構造を実現している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の売上高は105,770百万円(前期比6.5%増)と単価高を追い風に増収を達成。営業利益も899百万円(前期比32.1%増)と改善した。

しかし親会社株主に帰属する当期純利益は730百万円(前期比38.6%減)にとどまった。前期は法人税等調整額がマイナス440百万円(税効果による利益押し上げ)であったのに対し、当期は64百万円の費用計上に転じたことが主因。

営業利益ベースの実力は改善しているが、純利益の振れ幅が大きく、投資家は税効果の影響を除いた実態把握が必要。

2027年3月期の連結業績予想は売上高106,000百万円(前期比0.2%増)、営業利益800百万円(前期比11.0%減)、当期純利益650百万円(前期比11.0%減)。外部要因として中東情勢・円安による資材・物流費上昇、海外水産需要拡大・海水温上昇による漁獲量減少が収益圧迫要因として挙げられている。

売上高営業利益率は0.9%から0.75%程度へ低下する見込みであり、コスト増を価格転嫁で吸収できるかが焦点。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローはマイナス1,064百万円と前期(マイナス1,062百万円)に続き2期連続のマイナス。前渡金1,398百万円の計上が主因であり、棚卸資産・売上債権の増加も重なった。

財務活動では短期借入金を1,050百万円増加させて資金を手当て。現金及び現金同等物の期末残高は2,558百万円と前期の3,001百万円から443百万円減少。

営業CFの慢性的なマイナスは事業モデル上の構造的課題であり、借入依存の資金繰りが続く点は注視が必要。

成長戦略

調達力強化・物流効率化・海外販売拡充を軸に水産物の価値提供企業を目指す

サバを中心とした海外向け冷凍魚の販売および国内加工メーカー向けスリミ販売が2026年3月期も好調に推移。市場外営業部門の収益貢献が拡大しており、市場内取引に依存しない収益多様化を推進している。

養殖マグロ・タイ・サーモン・天然ブリ類の取扱数量が堅調に推移。一方でカキ・ホタテ・ウニ・秋鮭は海水温上昇等の外部要因により入荷が不安定化しており、調達先の多様化・代替魚種の開拓が継続課題。

2026年3月期の冷蔵倉庫等事業は保管料収入の増加により売上高286百万円(前期比8.5%増)、セグメント利益25百万円(前期比242.1%増)と大幅改善。グループ内物流との連携強化による安定稼働が寄与しており、改善トレンドが継続している。

中長期的な企業像として水産物の価値提供を軸に据えた成長戦略を推進。2027年3月期予想では売上高106,000百万円・営業利益800百万円と保守的な見通しを示しており、コスト環境の厳しさを踏まえた慎重な計画となっている。

最終更新: 2026年7月19日