事業内容
株式会社大水は1939年創業、東京証券取引所スタンダード市場上場の水産物卸売会社。卸売市場法に基づき大阪・京都・神戸の中央卸売市場等を主要拠点として、水産物全般を卸売会社・量販店・食品メーカー等に販売する。
子会社5社(株式会社京都興産、丸魚食品株式会社、株式会社大分水産、株式会社別府魚市、大阪東部冷蔵株式会社)と関連会社3社で構成されるグループを形成。株式会社ニッスイの関連会社として資本・人材面での支援を受けており、市場内外の営業部門と冷蔵倉庫事業が一体となって関西圏の水産物流通を担う。
ビジネスモデル
主収益源は水産物販売事業(2026年3月期売上高105,540百万円)における仕入・販売差益。産地出荷者から水産物を調達し、市場内外の顧客へ卸売する。
市場外営業部門では海外向け冷凍魚販売や国内加工メーカー向けスリミ販売も展開。補完事業として子会社・大阪東部冷蔵が冷蔵倉庫を運営し、保管料収入(同期売上高286百万円)を得る二層構造。
企業の強み
大阪・京都・神戸の中央卸売市場に加え、大分市公設地方卸売市場にも拠点を持ち、市場内外の双方で営業展開する。2001年の京都魚市場吸収合併、2013年の大分進出、2020年の別府魚市子会社化など、段階的な拠点拡充により関西圏を中心とした広域ネットワークを構築してきた実績を持つ。
2009年に株式会社ニッスイの資本参加を受け同社の関連会社となり、役員受け入れ等の基本合意を締結。ニッスイは当社グループの水産物販売事業における主要仕入先であり、冷蔵倉庫事業においても大阪東部冷蔵の主要寄託者。親会社との取引関係が調達の安定性とリスクマネジメント体制強化に寄与している。
市場営業部門(鮮魚・塩冷の卸売)と市場外営業部門(海外向け冷凍魚・国内加工メーカー向けスリミ等)の二軸体制を持つ。2026年3月期において冷凍スリミの国内販売やサバを中心とした海外向け冷凍魚販売が順調に推移し、市場外部門が売上高増加に貢献。単一チャネル依存を回避する販売構造を実現している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期の88,788百万円から2026年3月期の105,770百万円へ拡大基調。外部要因として継続的な円安基調を背景とした輸入水産物の価格上昇(単価高)が売上高を下支えした。
営業利益は2024年3月期の830百万円をピークに2025年3月期に680百万円へ落ち込んだ後、2026年3月期は899百万円に回復。ただし当期純利益は前期の税効果(法人税等調整額マイナス440百万円)の剥落により730百万円と前期比38.6%減。
2027年3月期予想は営業利益800百万円・当期純利益650百万円と再び減益見通しであり、人件費・物流費等の固定費増加とコスト転嫁の綱引きが続く。
成長戦略
調達力強化・物流効率化・海外販売拡充を軸に水産物の価値提供企業を目指す
サバを中心とした海外向け冷凍魚の販売および国内加工メーカー向けスリミ販売が2026年3月期も好調に推移。市場外営業部門の収益貢献が拡大しており、市場内取引に依存しない収益多様化を推進している。
養殖マグロ・タイ・サーモン・天然ブリ類の取扱数量が堅調に推移。一方でカキ・ホタテ・ウニ・秋鮭は海水温上昇等の外部要因により入荷が不安定化しており、調達先の多様化・代替魚種の開拓が継続課題。
2026年3月期の冷蔵倉庫等事業は保管料収入の増加により売上高286百万円(前期比8.5%増)、セグメント利益25百万円(前期比242.1%増)と大幅改善。グループ内物流との連携強化による安定稼働が寄与しており、改善トレンドが継続している。
中長期的な企業像として水産物の価値提供を軸に据えた成長戦略を推進。2027年3月期予想では売上高106,000百万円・営業利益800百万円と保守的な見通しを示しており、コスト環境の厳しさを踏まえた慎重な計画となっている。
最終更新: 2026年7月19日

