事業内容
第一興商は1976年に業務用カラオケ事業を開始し、現在は当社及び子会社38社で構成されるグループ企業。主力の業務用カラオケ事業では「DAM」ブランドの機器販売・賃貸と通信カラオケコンテンツ提供を全国展開し、直営カラオケ「ビッグエコー」(521店舗)・飲食店舗(167店舗)を運営するカラオケ・飲食店舗事業、日本クラウン・徳間ジャパン等を擁する音楽ソフト事業、「ザ・パーク」ブランドのパーキング事業(約4,400施設・51,000車室)を加えた4セグメントで構成される。
主要顧客はカラオケボックス・ナイト市場の事業者、介護施設等のエルダー市場、および一般消費者に及ぶ。
ビジネスモデル
業務用カラオケでは機器賃貸料と通信カラオケ情報提供料を毎月定額で回収するストック型収益が安定キャッシュフローの基盤となる。直営カラオケ・飲食店舗は現金売上が大半を占め、メーカー直営の強みを活かして最新機種を即時導入し集客力を高める。
パーキング事業はM&Aを含む施設拡大で規模を追求しつつ不採算施設の整理で収益率を向上させる。各セグメントが相互補完しながら売上高162,950百万円(2026年3月期)を創出している。
企業の強み
業務用カラオケ市場において高い市場占有率を有し、国内販売子会社25社・小売事業所36拠点・卸売営業所9拠点の全国網を構築。2026年3月期の業務用カラオケセグメント売上高は65,278百万円、営業利益率18.3%を維持しており、競合が短期間で模倣困難な流通インフラと顧客基盤を保有する。
「ビッグエコー」521店舗をメーカー直営で運営することで、新フラッグシップ「LIVE DAM WAO!」を発売直後に全店導入し既存店カラオケ売上前期比4%増を実現。機器開発・コンテンツ制作・店舗運営を一体化した垂直統合モデルが競合との差別化要因となっている。
機器賃貸・情報提供収入は毎月定額回収のストック型収益であり、2026年3月期の営業活動によるキャッシュフローは25,096百万円。現金及び現金同等物期末残高は48,475百万円に達し、設備投資・M&A・株主還元を自己資金で賄える財務基盤を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高はコロナ禍からの回復を経て2022年3月期94,787百万円から2026年3月期162,950百万円へ5期で71.9%増加し、過去最高を更新した。一方、営業利益は2024年3月期の18,601百万円をピークに2025年3月期17,945百万円、2026年3月期17,917百万円と2期連続で減益。
新フラッグシップ機投入に伴うプロモーション費用増・人件費増・本社移転費用が販管費を押し上げた。外部環境として雇用・所得環境の改善がカラオケ需要の緩やかな回復を支えているが、物価上昇や海外経済減速による先行き不透明感が残る。
営業CFは25,096百万円と安定的に創出されており、財務基盤(自己資本比率56.1%、現金及び現金同等物48,475百万円)は健全。
成長戦略
DAMブランド強化・ビッグエコー高付加価値化・パーキング事業拡大の三本柱で持続成長
2025年4月発売の新フラッグシップモデルの機能・コンテンツ訴求を通じてカラオケボックス市場・ナイト市場への浸透を促進し、DAM1台あたり収益の向上と旧機種からの入替え加速を図る。当期は卸売を中心とした商品販売売上増加により業務用カラオケセグメントが前期比4.8%増収・2.1%増益を達成した。
介護施設等への訪問営業・オンラインコンサート実施を通じてエルダー市場専用機「FREE DAM LIFE」の拡販を推進。健康寿命の延伸・介護施設職員の業務負荷軽減という社会課題解決への貢献を訴求することで、成長市場であるエルダー市場でのDAM稼働台数増加を図る。
リプレイスを含む人口集積地への出店を継続し、メーカー直営店としてカラオケ機器・音響・美観の設備充実と顧客満足度向上を図る。当期はM&Aによるカラオケ16店舗取得を含む積極出店を実施し、既存店売上高はカラオケ前期比4%増・飲食同2%増と堅調に推移した。
M&Aを含む新規施設開拓を継続し、2026年3月期末の約4,400施設・51,000車室からさらなる事業規模拡大を図る。不採算施設の改善・整理を通じた収益力向上も並行して推進。当期は前期比13.9%増収・18.5%増益を達成し、新たな収益の柱として確立しつつある。
2026年2月に3か所に分散していた本社機能を1か所へ集約完了。部門間コミュニケーションの活性化による生産性向上と新たなイノベーション創出を通じて企業価値向上を目指す。当期は本社移転費用が販管費増加要因となったが、次期以降はコスト効率化効果の発現が期待される。
最終更新: 2026年7月19日

