事業内容
株式会社良品計画は、1989年に西友から独立し「無印良品」ブランドを中核に事業を展開する。国内700店舗超を擁する国内事業を収益基盤とし、東アジア(中国・台湾・香港・韓国)、東南アジア・オセアニア、欧米の4セグメントで世界展開する。
商品カテゴリーは衣服・雑貨(285,294百万円)、生活雑貨(368,184百万円)、食品(104,655百万円)と幅広く、直営店での小売に加え、Café&Meal MUJIの飲食販売、MUJI HOUSEによる住宅販売、キャンプ場運営など生活全般に関わるサービスを提供する。主要顧客は日常生活の質を重視する幅広い年齢層であり、シンプルで機能的な商品を手の届く価格で提供するという価値観が国内外で支持されている。
ビジネスモデル
商品の企画開発から調達・流通加工・直営店販売までを一貫して自社グループで担う垂直統合型ビジネスモデルを採用する。カンボジア・インド・ベトナム・インドネシアに調達拠点を持つグローバル調達網を活用し、原価率の改善を継続的に推進。
2025年8月期の営業総利益率は51.4%(前期比+0.5ポイント)に達し、売上拡大に伴う販管費率の低下(42.0%、前期比▲0.4ポイント)と相まって営業利益率9.4%を実現している。
企業の強み
2025年8月期は営業収益784,629百万円(前期比+18.6%)、営業利益73,840百万円(同+31.5%)、当期純利益50,846百万円(同+22.3%)と、営業収益・各段階利益がいずれも過去最高を更新。国内・東アジア・東南アジア・欧米の全4セグメントが増収増益を達成した。
東アジア事業は営業収益222,247百万円、セグメント利益42,794百万円、利益率19.3%と全セグメント中最高水準の収益性を誇る。中国大陸でのオンライン販売伸長・原価率改善・値下げ抑制に加え、台湾・香港も増収増益を達成し、海外収益の中核を担っている。
2025年8月期の営業キャッシュフローは73,355百万円と前期(58,504百万円)から大幅増加。設備投資40,994百万円(店舗新設・改装・情報システム・物流センター)を自己資金で賄いつつ、期末現金残高135,359百万円を確保。無借金に近い財務体質で成長投資と株主還元を両立している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
営業収益は2021期452,335百万円から2025期784,629百万円へ5期連続増収。2026年8月期第3四半期累計(9ヶ月)の営業収益690,788百万円(前年同期比+16.9%)は、前期通期784,629百万円の88%に相当し、通期予想907,000百万円(+15.6%)の達成は射程圏内。
営業利益は2022・2023期に一時低迷したが、2024期以降に急回復し、2026年8月期通期予想98,000百万円は2025期73,840百万円から+32.7%の大幅増益見通し。外部要因として円安基調が海外事業の円換算収益を押し上げており、為替換算調整勘定が前期末比10,114百万円増加している。
生産体制の内製化と値下げ抑制という自社施策が利益率改善の主軸であり、構造的な収益力向上が続いている。
成長戦略
国内基盤の深化と全海外セグメントの同時成長による第二創業・世界展開
「無印良品週間」「良いね祭」「GOOD POINT WEEK」等のプロモーション施策と生産体制の内製化による原価低減・値下げ抑制を組み合わせ、国内セグメント利益を前年同期比+23.9%に拡大。EC売上はシステム障害からの回復途上にあり、完全復旧による追加的な売上貢献が期待される。
中国大陸での店舗スクラップアンドビルドにより店舗品質を向上させながら、生活雑貨・食品を中心に全部門で売上を伸長。台湾・香港・韓国も増収増益を達成し、東アジア全体のセグメント利益率は21.3%(前年同期比改善)に到達。販管費率の改善が利益成長を加速させている。
各地域での売場改善・販売計画見直しによる既存店売上の伸長と、2025年11月開店のタイ・ベトナム旗艦店の好調推移によりブランド認知度が向上。第3四半期累計の営業収益成長率は前年同期比+34.7%と全セグメント最高水準の成長を維持し、セグメント利益は+55.5%増と収益性も急改善している。
前期の事業再編・不採算店閉鎖により収益基盤を整備し、欧州・北米の既存店およびEC売上が好調に推移。2026年8月期より北米での出店を再開し、店舗網の拡大フェーズに移行。2027年8月期予定のパリ旗艦店出店に向けた準備を進めており、欧州でのブランド認知度向上が期待される。
合同会社MUJI ENERGYを新規連結子会社として追加するなど、グループ機能の拡充を継続。グローバル調達事業(その他セグメント)を通じた海外調達網の地理的拡大と品質管理の高度化により、グループ全体の原価低減と商品供給体制の安定化を推進。
コーヒー豆調達ガイドラインの制定等、責任ある調達体制の整備も進めている。
最終更新: 2026年7月17日

