事業内容
DNホールディングス株式会社は、2021年7月に大日本コンサルタントとダイヤコンサルタントの共同株式移転により設立された持株会社。傘下の大日本ダイヤコンサルタント株式会社を中核事業会社として、土木・建築・測量・地質・地盤に関する調査・計画・設計・工事監理およびコンサルティング業務を展開する。
主要顧客は国土交通省をはじめとする官公庁で、2025年6月期の国土交通省向け売上高は12,000百万円(売上高比率32.5%)。建設コンサルタント事業と地質調査事業の2事業を柱に、防災・減災・国土強靱化、エネルギー、防衛、インフラマネジメントの各分野で社会資本整備を支援する。
東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
官公庁が発注する社会資本整備関連業務を受注し、調査・計画・設計・工事監理の各フェーズでコンサルティングサービスを提供することで売上を計上する。業務代金の回収は3月〜5月に集中する季節性があり、運転資金の一部を短期借入金で補完する。
成長投資は営業キャッシュ・フローと手許資金を基本財源とし、必要に応じて金融市場・資本市場からの調達も選択肢とする堅実な資金方針を採る。
企業の強み
「第1次国土強靱化実施中期計画」(2025年6月閣議決定)により、5か年加速化対策終了後も公共事業環境は堅調推移が見込まれる。2025年6月期の受注残高は20,067百万円(前期比101.1%)を維持しており、政策的追い風を背景とした安定的な受注基盤が確立されている。
1963年創業の大日本コンサルタントとダイヤコンサルタントの統合により、橋梁・構造設計と地質・地盤調査の両分野で高い専門性を保有。中期経営計画2026において「構造分野・地質・地盤分野を軸にマーケットリーダーとしての不動の地位を築く」と明記しており、60年超の技術蓄積が競争優位の源泉となっている。
2025年6月期の自己資本比率は60.6%と高水準を維持し、ROEは13.3%と自社目標(10%以上)を上回った。営業キャッシュ・フローは3,029百万円と前期の▲1,916百万円から大幅に改善し、純資産合計は15,498百万円に拡大。財務基盤の安定性と収益性を同時に実現している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期32,113百万円→2023期32,580百万円→2024期34,132百万円→2025期36,976百万円と4期連続増収。2026期は通期予想38,000百万円(前期比+2.8%)と増収継続を見込む。
一方、利益面では2025期に営業利益2,716百万円と大幅改善した反動もあり、2026期第3四半期累計の営業利益は2,260百万円(前年同四半期比△2.0%)と前年を下回った。外部環境として国土強靱化関連公共事業は堅調推移が続いているが、人件費を含む販管費の増加が収益性を圧迫している。
通期営業利益予想は2,500百万円(前期比△8.0%)と減益を見込んでおり、2025期の高水準からの調整局面にある。
成長戦略
国土強靱化・エネルギー・防衛の成長分野へ集中投資し、DXで生産性を向上
「エネルギー基本計画」に沿った原子力発電所及び核燃料サイクル関連施設の地質・地盤調査を成長分野と位置付け、経営資源を重点配分。地質調査事業の受注高は3,329百万円(前年同四半期比+6.4%)と増加しており、施策は進行中。
「防衛力整備計画」に基づく自衛隊施設の耐震化・老朽化対策等の計画・設計を成長分野と位置付け、建設コンサルタント事業の受注拡大を図る。建設コンサルタント事業の受注高は24,400百万円(前年同四半期比+4.1%)と増加しており、施策は進行中。
陸上・洋上風力発電、水素利活用、木質バイオマス発電、CCS等の脱炭素エネルギー関連コンサルティングと、包括管理等のインフラマネジメント事業を成長させる。売上高の増加に貢献しているが、個別の進捗数値は短信上では開示されていない。
インフラの維持管理へのAI活用、地質調査のDX等の技術開発を推進し、生産性向上と新規需要獲得を図る。中期経営計画の基本目標「DXの推進」として継続的に取り組んでいるが、具体的な定量成果は短信上では開示されていない。
最終更新: 2026年7月17日

