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株式会社T.S.I

7362東証グロースサービス業

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株式会社T.S.I7362

事業内容

株式会社T.S.I(Terminalcare Support Institute)は、「終末期ケアの支援機関」を社名の由来とし、特養入所待機者層をメイン顧客に据えたサービス付き高齢者向け住宅「アンジェス」を全国36棟1,210室(2025年12月末)運営する。連結子会社・株式会社北山住宅販売が設計・建築を担い、当社が運営する垂直統合モデルを採用。

訪問介護・訪問看護・居宅介護支援を一体提供し、看取り率51.2%(全国平均38.2%)を実現。京都・滋賀を中心に11都道府県へドミナント展開し、要介護2〜3程度の高齢者が厚生年金の範囲内で終末期まで生活できる料金体系を設定している。

ビジネスモデル

収益は介護居室賃料(売上の約20%)、生活支援関連収入(約24%)、介護保険関連収入(約56%)の3本柱で構成される。自社保有物件(グループ計11棟)では長期借入金で土地・建物を取得し、賃料収入で回収する不動産投資型の収益基盤を持つ。

外部オーナー物件では一括借上げ方式でテナント運営し、初期投資を抑えつつ拠点数を拡大。自社営業部隊が紹介手数料ゼロで入居者を獲得し、開設1年以上拠点の平均稼働率96.5%を維持することで収益を安定化させている。

企業の強み

開設1年以上経過拠点の平均稼働率は2023年12月末94.1%→2024年12月末96.2%→2025年12月末96.5%と年々改善。自社営業部隊がケアマネージャー・ソーシャルワーカーへ直接営業し紹介手数料ゼロで入居者を獲得する体制が、高稼働率の持続を支えている。

連結子会社・株式会社北山住宅販売が29室・50室モデルに特化した建築ノウハウを蓄積し、設計期間短縮・コスト抑制を実現。2025年12月末時点でグループ計11棟を自社保有し、土地取得から運営まで一気通貫で内製化することで外部依存リスクを排除している。

2025年12月期の看取り率は51.2%と全国平均38.2%を大幅に上回る。訪問診療医・訪問看護・介護スタッフの三者連携による在宅看取り体制と、2023年以降の訪問看護事業所併設型(医療ハイブリッド型)への移行が、医療依存度の高い入居者の受け入れ拡大を可能にしている。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期(1月〜3月)の売上高は1,370百万円(前年同四半期比+25.6%)、営業利益は13百万円と前年同四半期の営業損失43百万円から黒字転換を果たした。通期予想(売上高5,951百万円、営業利益162百万円)に対する1Q進捗率は売上高23.0%、営業利益8.0%であり、季節性を考慮しても利益面の進捗は緩やかだが、新規開設拠点の稼働率上昇に伴い下半期に向けて収益が積み上がる構造であることを踏まえると、現時点での予想修正なしは妥当と判断される。

2026年3月末の短期借入金は751百万円(前期末451百万円から300百万円増)、長期借入金(1年内返済含む)は3,083百万円に達し、自己資本比率は23.5%と低水準。後発事象として「アンジェス浜松森田町」建設のためりそな銀行から400百万円(変動金利、20年10ヶ月)の借入を決議しており、有利子負債はさらに拡大する見込み。

外部環境として金利上昇局面が続く中、支払利息は前年同四半期10百万円から15百万円へ増加しており、財務コストの上昇が利益圧迫要因として継続する点に注意が必要。

不動産事業の外部顧客向け売上高は2026年1Qに51百万円を計上(前年同四半期はゼロ)し、セグメント利益7百万円を創出した。一方、前年同四半期はセグメント損失3百万円であり、外部請負案件の有無・進捗によって四半期ごとの利益が大きく変動する構造は変わっていない。

通期予想(売上高5,951百万円、営業利益162百万円)の達成には不動産事業の請負収入計上タイミングが重要な変数となるため、四半期ごとの進捗管理が引き続き必要である。

成長戦略

訪問看護併設型サ高住の継続開設と自社保有拠点積み上げによる高収益化

2026年3月にアンジェス上溝を開設し37棟1,158室体制へ。後発事象としてアンジェス浜松森田町の建設資金400百万円の借入を決議(2026年7月初回借入予定)。新規拠点は開設後1年以内に満室到達する実績を持ち、規模拡大がストック収益の積み上げに直結する。

2023年開始の訪問看護事業が軌道に乗り、2026年3月にアンジェス上溝開設に合わせ5事業所目を開設。医療居室106室を設置した5棟での訪問看護提供により、介護保険外収入の多様化と入居者の重度化対応力を強化する。

2025年4月に解禁された特定技能外国人の訪問介護事業所受け入れを活用し、2025年より積極採用を推進。ホームヘルパーの有効求人倍率が高水準で推移する中、外国人材の定着が人件費上昇の抑制と稼働率維持に寄与する。

生産性向上を目的に開発した「CareMaster」を自社に段階的に展開するとともに、2026年2月の「東京ケアウィーク'26」出展を皮切りに外販マーケティングを開始。外販が軌道に乗れば介護事業以外の収益源として機能し、利益率改善に貢献する。

最終更新: 2026年7月17日