事業内容
株式会社東京通信グループは2015年設立、2020年東証マザーズ上場(現グロース市場)のインターネット企業。連結子会社23社・持分法適用会社2社で構成され、①無料ゲームアプリ・画像メーカー「Picrew」等の広告収益型メディア事業、②電話占い「電話占いカリス」「SATORI電話占い」・推し活アプリ「B4ND」等の課金型プラットフォーム事業、③ファンクラブ・メタバース・投資等のその他事業を展開する。
主要顧客はスマートフォンユーザーおよびアドネットワーク経由の広告主であり、AppLovin Corporationが売上高の19.4%を占める最大取引先となっている。
ビジネスモデル
メディア事業では無料ゲームアプリ内の広告枠をアドネットワーク経由で広告主に提供し、ユーザーのクリック数等に応じた広告収益を得る。プラットフォーム事業では電話占いサービスにおける通話時間に応じた従量課金と、推し活アプリ「B4ND」の月額課金・応援アイテム販売を組み合わせた収益モデルを採用。
設備投資は16百万円と軽量で、人件費・開発費・広告宣伝費が主要コストとなる。
企業の強み
成功確率の高いゲームジャンルへの経営資源集中により、2025年12月期に2タイトルがApp Store・Google Play無料ゲームランキング1位を獲得。メディア事業のセグメント利益は363百万円(前期比82.1%増)、EBITDAは414百万円(同60.0%増)と大幅改善を達成した。
「電話占いカリス」「SATORI電話占い」「恋愛相談METHOD」を擁するプラットフォーム事業は、年間相談回数285千回を記録。セグメント利益333百万円(前期比24.8%増)、EBITDA638百万円(同10.1%増)と高いEBITDAマージンを維持し、安定的なキャッシュ創出源となっている。
2025年12月期の経常利益は665百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は230百万円となり、いずれも2015年の創業以来過去最高を更新。投資有価証券売却益529百万円の計上も寄与し、通期業績予想を計4回上方修正した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の業績は、2021期(売上高4,732百万円、営業利益465百万円)をピークに2022〜2024期は3期連続営業赤字が続いたが、2025期に売上高6,219百万円・営業利益196百万円で黒字転換し創業来最高益を更新。2026年第1四半期は売上高1,596百万円(前年同期比2.4%増)、営業利益56百万円(同0.6%増)と本業の成長は緩やか。
経常利益83百万円(同103.6%増)は投資有価証券売却益46百万円が主因。外部要因としてインターネット広告市場は2025年に前年比10.8%増と追い風が継続しているが、メディア事業セグメント利益は前年同期比4.4%減と競争環境の厳しさも示している。
成長戦略
既存3事業のオーガニック成長とファンビジネス事業の独立セグメント化による多軸成長
外部パートナーとの協創型開発モデルを推進し、開発・運用コストを効率化しながら成功確率の高いゲームジャンルに集中投資。2026年第1四半期にも複数タイトルがランキング上位を獲得しており、スマートフォンアプリ運用本数は240本を維持。
生成AIを活用した業務プロセスの高度化・効率化を推進し、運営コスト最適化とサービス品質向上を図る。「恋愛相談METHOD」は月次売上高が過去最高を更新しており、複数ブランドによる収益多様化が進展中。
量的重要性の高まりを受け2026年第1四半期より独立した報告セグメントに昇格。「B4ND」はプロモーション施策強化により主力アーティストの会員数が増加基調。6四半期連続黒字を維持しており、売上高は前年同期比27.3%増と計画を大きく上回る。
2026年3月に子会社株式取得に係る既存借入金の借換えを実施し、短期有利子負債を大幅に圧縮。現預金との差額はプラス360百万円に転換。投資の選択と集中を徹底し、主力事業の安定的なキャッシュフロー創出により財務体質の改善を継続。
最終更新: 2026年7月17日

