事業内容
株式会社ポピンズは1987年創業、「働く女性を最高水準のエデュケアと介護サービスで支援します」をミッションに掲げる。ナニー・ベビーシッターサービス(ファミリーケア事業)、認可保育所・学童施設等325施設の運営(エデュケア事業)、保育士向け教育研修・調査研究(プロフェッショナル事業)の3事業を軸に、乳幼児ケアから高齢者在宅ケアまでライフステージを横断するサービスを展開。
主要顧客は共働き世帯・法人企業・自治体であり、2025年12月期の連結売上高は34,409百万円。東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
売上高の約73%を占めるエデュケア事業は、国・自治体からの施設型給付・補助金と保護者からの保育料を収益源とする安定型モデル。約24%を占めるファミリーケア事業は、時間単位の在宅ケアサービスを個人・法人向けに提供し、国や東京都の助成制度を追い風に高い利益率(セグメント利益率21.3%)を実現。
プロフェッショナル事業は自治体・企業向け研修受託で高利益率(27.2%)を確保。三事業のシナジーにより人財育成コストを共有しながら収益を多層化している。
企業の強み
2021年8月に民間企業として初めてこども家庭庁ベビーシッター割引券の指定研修認定を取得、2022年9月には東京都ベビーシッター利用支援事業の指定研修にも追加認定。自社研修修了者が即座に認定ベビーシッターとして稼働可能な体制を構築し、競合が容易に模倣できない供給力の優位性を確立している。
1999年に育児・介護サービス業界全国初のISO9001認証を取得。2016年には第1回日本サービス大賞厚生労働大臣賞を受賞。
2024年度の保育施設利用者満足度アンケートでは全施設平均98.2%が「満足」と回答。英国ノーランドカレッジ、米ハーバード大学・スタンフォード大学との提携による世界水準の教育研修体制も差別化要因となっている。
2025年12月末時点で認可保育所86施設を含む計325施設を三大都市圏および地方主要都市で運営。認可保育所・認定こども園・学童・児童館・事業所内保育所等の多形態をフルラインで展開し、自治体・企業との長期委託契約に基づく安定的な収益基盤を形成。
売上高25,303百万円(前期比5.4%増)がグループ全体の収益を下支えしている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期24,749百万円から2025期34,409百万円へ5期連続増収(年平均成長率約8.6%)。2026年12月期第1四半期売上高は9,130百万円(前年同期比6.1%増)と第1四半期として過去最高を更新した。
一方、利益面では売上原価率が前年同期72.7%から75.9%へ上昇し、売上総利益率が27.3%から24.1%へ悪化。エデュケア事業における公定価格改定率の年度間差異・処遇改善費用の前倒し計上・助成金売上の計上時期ずれ(合計約300百万円)が主因。
通期業績予想(売上高36,700百万円・営業利益1,920百万円)は変更なく、会社側は実態ベースでの進捗は想定通りとしている。
成長戦略
ベビーシッター政策追い風とシルバーケア本格拡大を軸に2030年営業利益30億円以上を目指す
東京都ベビーシッター利用支援事業等の自治体・国の利用助成制度を追い風に、既存シッターの稼働促進・採用広告への継続投資・採用拠点増設の3施策を推進。2025年4月の価格改定・シッター報酬改定後も2026年12月期第1四半期に前年同期比29.8%増を達成し、成長が継続している。
2025年6月適用の価格改定・ケアスタッフ報酬改定を経て、新規顧客獲得・家事支援・ナースケア等の高付加価値サービスが貢献。2026年12月期第1四半期に前年同期比10.6%増を達成。団塊世代の全員75歳以上化に伴う需要本格拡大を自社の採用・サービス体制強化で取り込む。
採用強化・離職抑制施策により、2026年12月期第1四半期時点で採用人数前年比31%増・離職人数13%減の効果が顕在化。認可・認証・事業所内保育所等における一時的な人財不足の解消を通じ、補助金獲得・園児増加の正常化と収益改善を図る。4月以降の業績改善への寄与が見込まれる。
経営資源の最適化を目的に、保育領域人材派遣の連結子会社ウィッシュを2026年5月1日付で売却(「その他」セグメント、売上高80百万円・営業利益6百万円)。連結業績への影響は軽微とされるが、非中核事業の整理を通じてコアセグメントへの資源集中を図る方針。
最終更新: 2026年7月17日

