事業内容
Retty株式会社は「新たな食体験を創り上げ、人生をもっとHappyに。」をビジョンに掲げ、2011年にリリースした実名型グルメプラットフォーム「Retty」を運営する。Facebookアカウント等との連携による実名性を基盤に、信頼性の高い口コミ情報と80万店超の店舗データを蓄積。
飲食店向けの集客・予約支援サービスと、広告主・データ利用企業向けの広告コンテンツサービスの2軸で事業を展開する。主要顧客は全国の飲食店(有料会員7,435件)および飲食・化粧品・旅行・不動産等の広告主企業。
2020年に東証マザーズ(現グロース市場)に上場。
ビジネスモデル
売上の約75%を占める飲食店支援サービスは、有料店舗から毎月定額を受領するサブスクリプション型を基本とし、ネット予約数に連動する従量課金を組み合わせたストック型収益。残る約25%は広告ソリューション(プロモーション掲載・飲食店獲得支援)と、蓄積データを活用した「Food Data Platform」の月額ライセンス提供で構成される。
2025年9月期の売上高は1,630百万円、営業利益は19百万円と初の通期黒字を達成した。
企業の強み
2011年のサービス開始以来、実名ユーザーによる口コミ・閲覧ログ・フォロー・「いいね」等のアクションデータを継続蓄積。80万店に及ぶ店舗データと写真・口コミデータは「Food Data Platform」として飲食業以外の化粧品・旅行・不動産等の業界にも提供され、多角的な収益源となっている。
2023年9月期からオフィス縮小移転・外注費見直し・採用費削減等の固定費圧縮を断行。2025年9月期の販売費及び一般管理費は1,123百万円(前事業年度比5.4%減)となり、売上高1,630百万円(前事業年度比4.4%増)との組み合わせで営業利益19百万円の通期黒字を初めて実現した。
2025年9月期のネット予約人数は前事業年度比+22%増加。従量課金売上の拡大が飲食店支援サービス全体の売上増(前事業年度比+3.4%)を牽引した。設備投資109百万円をシステム開発(ソフトウェア資産)に集中投下し、予約利便性向上への戦略的投資を継続している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期1,938百万円をピークに減少が続き、2026年9月期中間期は794百万円(前年同期比6.2%減)。お店会員数の減少(7,435件→6,892件)とARPU上昇の抑制が主因。
一方、売上原価・販管費の削減が奏功し、営業利益は20百万円(前年同期比9.2%増)と黒字を維持。中間純利益は減損損失7百万円の計上により7百万円(同47.2%減)にとどまった。
通期予想は売上高1,603百万円・営業利益47百万円・当期純利益124百万円で、純利益の大幅増は後発事象として計上予定の投資有価証券売却益(92百万円)による。外食支出回復・インバウンド需要増という外部環境の追い風はあるものの、飲食店の原材料コスト上昇・人手不足という逆風も残存し、会員数の純増転換が収益回復の鍵を握る。
成長戦略
直販強化・コスト規律・財務基盤安定化の三位一体で黒字の持続・拡大を目指す
解約率の高い特定代理店の整理がほぼ完了し、当該代理店の売上比率は0.5%程度まで低下。直販組織体制の強化と営業生産性の改善により、直販チャネルでの新規参画増加の兆しが見え始めている。2026年9月期は収益性強化を目指す。
人件費の前年同期比微減という筋肉質な体制を維持しつつ、AIの実装と業務プロセスの抜本的削減による工数圧縮に着手。オペレーションの自動化・効率化により、売上拡大に伴う利益率向上が効きやすい体質への転換を進める。
りそな銀行とのコミットメントライン契約(300百万円)締結、東日本銀行からの長期借入(80百万円・7年・無担保無保証)実行、非上場有価証券売却(譲渡対価92百万円)により手元流動性を確保。機動的かつ安定的な資金調達手段を整備した。
当事業年度より「広告コンテンツ」から「統合ソリューション」へ名称変更。2026年9月期中間期の統合ソリューション売上は162百万円。ナショナルクライアント向けの広告・コンテンツ提供を通じ、飲食店支援サービスと並ぶ収益柱としての強化を図る。
最終更新: 2026年7月17日

