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株式会社小田原機器

7314東証スタンダード輸送用機器

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株式会社小田原機器7314

事業内容

株式会社小田原機器は1979年設立(前身は1950年創業)の路線バス用運賃収受機器の専業メーカーで、東証スタンダード市場に上場。連結子会社3社(株式会社オーバルテック、ソタシステム株式会社、株式会社アズマ)を含むグループで、運賃箱・キャッシュレス決済端末・整理券発行機・精算装置等の車載・地上機器を全国5営業所と販売代理店網を通じて展開する。

主要顧客は全国の路線バス事業者で、名古屋市交通局(2025期売上高の13.3%)や名古屋ガイドウェイバス(同10.1%)等の大手公営・民営バス事業者が含まれる。システム開発事業ではETC・道路交通情報・IoT/M2M分野の公共インフラ系システム開発も手掛ける。

ビジネスモデル

運賃箱を中心とした機器販売でバス事業者との取引関係を構築し、その後カード機器・キャッシュレス決済端末・整理券発行機等の周辺機器販売へと展開する。さらに保守契約・部品販売・ソフトウェア更新等のアフターサービスで継続的な収益を確保する。

製品は「共通仕様+個別仕様」のカスタマイズ体制で効率的に提供し、バス事業者ごとの複雑な運賃収受要件に対応する。売上高の約91%を運賃収受機器事業が占める。

企業の強み

即時計数式運賃箱を1986年に業界他社に先駆けて開発し、その後も改良を重ねてキャッシュレス決済対応型RX-FCM型まで進化させた。長年の技術蓄積と製品改良の継続が、バス事業者との深い取引関係の基盤となっている。

東京・仙台・関西・西日本・九州の5営業所と販売代理店を通じた全国展開体制を持ち、名古屋市交通局・名古屋ガイドウェイバス・神奈中商事等の大手事業者を含む全国のバス事業者を顧客基盤として保有する。

ソタシステム株式会社(ETC・交通インフラ系システム開発)と株式会社アズマ(IoT/M2M・組込機器開発)を連結子会社に持ち、技術部門・グループ会社が連携した社内プロジェクト体制で新製品開発から実証実験まで一貫して対応できる体制を構築している。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期の売上高は1,220百万円(前年同四半期比37.0%減)、営業利益68百万円(同22.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益36百万円(同46.7%減)と全指標で大幅な前年割れ。前年同四半期(売上高1,938百万円)は大型案件が集中した特需期であり、その剥落が主因とみられる。

一方、売上総利益率は前年同四半期の28.5%から当四半期38.1%へ改善しており、低採算案件の減少が利益率を下支えしている。

2026年12月期第2四半期累計の業績予想は売上高2,220百万円(前年同期比48.5%減)、営業損失409百万円と大幅な赤字を見込む。通期予想は売上高6,962百万円(前期比9.3%減)、営業利益149百万円(同3.9%減)であり、下期(第3・第4四半期)に約5,000百万円超の売上高と大幅な利益回収を想定している。

路線バス業界における乗務員不足・燃料費高騰(外部要因)がバス事業者の投資余力を圧迫しており、下期の大型案件受注動向が通期達成の鍵を握る。

2026年12月期第1四半期末の自己資本比率は59.0%(前期末57.0%)と財務健全性は維持されている。一方、自己株式数が前期末3,957株から43,971株へ急増しており、自己株式取得が進んでいる。

譲渡制限付株式報酬(23,000株、払込期日2026年5月22日)の導入は従業員インセンティブ強化として評価できる。ただし、大型案件依存による業績変動リスクは構造的に解消されておらず、MRP方式導入等の収益構造改革の実効性が中長期的な評価の鍵となる。

成長戦略

ONG2030:稼ぐ力の向上・成長投資・売上成長加速の3本柱で構造改革を推進

マルチ決済端末「BOSS」等のキャッシュレス対応製品の販売拡大を推進。2026年12月期第1四半期においても需要取り込みに注力していることが経営者コメントで確認されており、既存顧客基盤への追加販売機会として機能している。

「デジタルバス停システム」「ダイヤ作成支援システム」の開発を進め、新たな価値提供に取り組む。2026年12月期第1四半期時点で開発継続中であることが確認されており、将来の製品化・販売展開に向けた布石となっている。

首都圏で予定される運賃収受機器の大型更新需要を重点施策として位置付ける。2026年12月期は下期に大型案件の納入を見込む構造となっており、通期売上高6,962百万円達成に向けた主要ドライバー。受注残高の動向が進捗確認の重要指標となる。

2026年5月22日払込予定で当社・子会社従業員230名に対し23,000株(1株1,167円、発行総額約27百万円)を発行。企業価値の持続的向上を図るインセンティブ付与と株主との価値共有を目的とする。

最終更新: 2026年7月17日