事業内容
株式会社小田原機器は1979年設立(前身は1950年創業)の路線バス用運賃収受機器の専業メーカーで、東証スタンダード市場に上場。連結子会社3社(株式会社オーバルテック、ソタシステム株式会社、株式会社アズマ)を含むグループで、運賃箱・キャッシュレス決済端末・整理券発行機・精算装置等の車載・地上機器を全国5営業所と販売代理店網を通じて展開する。
主要顧客は全国の路線バス事業者で、名古屋市交通局(2025期売上高の13.3%)や名古屋ガイドウェイバス(同10.1%)等の大手公営・民営バス事業者が含まれる。システム開発事業ではETC・道路交通情報・IoT/M2M分野の公共インフラ系システム開発も手掛ける。
ビジネスモデル
運賃箱を中心とした機器販売でバス事業者との取引関係を構築し、その後カード機器・キャッシュレス決済端末・整理券発行機等の周辺機器販売へと展開する。さらに保守契約・部品販売・ソフトウェア更新等のアフターサービスで継続的な収益を確保する。
製品は「共通仕様+個別仕様」のカスタマイズ体制で効率的に提供し、バス事業者ごとの複雑な運賃収受要件に対応する。売上高の約91%を運賃収受機器事業が占める。
企業の強み
即時計数式運賃箱を1986年に業界他社に先駆けて開発し、その後も改良を重ねてキャッシュレス決済対応型RX-FCM型まで進化させた。長年の技術蓄積と製品改良の継続が、バス事業者との深い取引関係の基盤となっている。
東京・仙台・関西・西日本・九州の5営業所と販売代理店を通じた全国展開体制を持ち、名古屋市交通局・名古屋ガイドウェイバス・神奈中商事等の大手事業者を含む全国のバス事業者を顧客基盤として保有する。
ソタシステム株式会社(ETC・交通インフラ系システム開発)と株式会社アズマ(IoT/M2M・組込機器開発)を連結子会社に持ち、技術部門・グループ会社が連携した社内プロジェクト体制で新製品開発から実証実験まで一貫して対応できる体制を構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2021期3,584百万円→2024期6,110百万円→2025期7,673百万円と拡大してきたが、2026年12月期は通期予想6,962百万円(前期比9.3%減)と初の減収見込み。2026年12月期第1四半期実績は売上高1,220百万円(前年同四半期比37.0%減)、営業利益68百万円(同22.6%減)、純利益36百万円(同46.7%減)。
前年同四半期の特需(売上高1,938百万円)の剥落が主因。外部要因として、路線バス業界では乗務員不足深刻化による人件費上昇・地政学的リスクによる燃料費高騰がバス事業者の投資抑制につながっている。
第2四半期累計では営業損失409百万円を予想しており、下期の大型案件納入による回収が通期業績達成の前提となっている。
成長戦略
ONG2030:稼ぐ力の向上・成長投資・売上成長加速の3本柱で構造改革を推進
マルチ決済端末「BOSS」等のキャッシュレス対応製品の販売拡大を推進。2026年12月期第1四半期においても需要取り込みに注力していることが経営者コメントで確認されており、既存顧客基盤への追加販売機会として機能している。
「デジタルバス停システム」「ダイヤ作成支援システム」の開発を進め、新たな価値提供に取り組む。2026年12月期第1四半期時点で開発継続中であることが確認されており、将来の製品化・販売展開に向けた布石となっている。
首都圏で予定される運賃収受機器の大型更新需要を重点施策として位置付ける。2026年12月期は下期に大型案件の納入を見込む構造となっており、通期売上高6,962百万円達成に向けた主要ドライバー。受注残高の動向が進捗確認の重要指標となる。
2026年5月22日払込予定で当社・子会社従業員230名に対し23,000株(1株1,167円、発行総額約27百万円)を発行。企業価値の持続的向上を図るインセンティブ付与と株主との価値共有を目的とする。
最終更新: 2026年7月17日

