事業内容
新家工業株式会社は1903年創業の老舗製造業で、普通鋼鋼管・ステンレス鋼鋼管・各種型鋼・精密加工品を製造・販売する鋼管関連事業を中核とする。連結売上高の約97.9%を鋼管関連が占め、国内では千葉工場・関西工場・名古屋工場等の複数拠点を持ち、大栄鋼業・アラヤ特殊金属・ステンレスパイプ工業等の連結子会社がグループ一体で製販を担う。
海外ではインドネシア現地法人PT.アラヤ スチール チューブ インドネシアが製造・販売を行う。また東京都大田区・大阪府大阪市等の複数拠点で土地・建物賃貸を行う不動産等賃貸セグメントが高利益率の安定収益源として機能している。
2025年12月に完成自転車販売事業から撤退し、鋼管・不動産を中心とした事業構造へ集約が進んでいる。
ビジネスモデル
主力の鋼管関連では自社製造(生産実績23,924百万円)と商品仕入(14,167百万円)を組み合わせ、グループ各社の販売網を通じて自動車・建築・食品・医療・造船等の多様な需要家に供給する。不動産等賃貸では旧工場跡地等を事業用定期借地権で長期賃貸し、2026年3月期に売上高692百万円・営業利益率87.1%という極めて高い収益性を実現している。
鋼管事業の変動収益と不動産の安定収益を組み合わせることで、市況変動に対する収益の耐性を確保している。
企業の強み
国内に千葉・関西・名古屋工場を持ち、大栄鋼業・アラヤ特殊金属・ステンレスパイプ工業・三宅金属等の連結子会社が製造から販売まで一体で機能する。2026年3月期に三宅金属を連結子会社化しステンレス・金属フィルター分野の製販連携を強化するなど、グループ拡充を継続している。
東京都大田区旧東京工場跡地(コーナン商事との20年事業用定期借地権)、関西工場リム工場跡地(大和ハウス工業との49年11ヶ月定期借地権)等、複数拠点の長期賃貸契約により安定収益を確保。2026年3月期の不動産等賃貸セグメントは売上高692百万円・営業利益603百万円・営業利益率87.1%を達成している。
2026年3月期末の自己資本比率57.8%、インタレスト・カバレッジ・レシオ39.9倍と財務基盤は堅固。営業キャッシュ・フローは3,402百万円と前年(2,733百万円)から増加し、現金及び預金残高は8,801百万円に達する。
有利子負債も営業CFの2.3倍程度に抑制されており、設備投資・株主還元の双方に対応できる資金余力を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は売上高40,447百万円・営業利益1,885百万円と前期からの回復途上にあったが、2027年3月期第1四半期は売上高10,868百万円(前年同期比5.6%増)、営業利益746百万円(同22.9%増)、純利益590百万円(同52.3%増)と大幅増益を達成。ステンレス製品の価格適正化・新商材拡販による収益性改善が寄与し、通期予想(増収増益)達成に向けた進捗は良好。
ただし建築関連需要の低迷や中国材流入等の外部環境リスクは残る。
成長戦略
鋼管収益基盤強化・ASEAN展開・不動産専門化で長期ビジョンを実現
半導体製造装置、データセンター、太陽光架台等エネルギー関連向けの拡販と新規販売先・新商材開拓を進め、2027年3月期第1四半期はステンレス製品の収益性改善に寄与した。
インドネシア現地法人を起点とした東南アジア市場への展開を継続し、国内需要の伸び悩みを補完する海外販路の拡大を図る。
中期経営計画2026に基づき不動産専門部署を新設し、複数拠点の賃貸収入の単価改善・資産効率向上に取り組む。2027年3月期第1四半期のセグメント利益率は87.4%と高水準を維持。
原材料・物流・人件費上昇を踏まえた販売価格の適正化、継続的な原価低減、調達先最適化を推進し、Q1営業利益は前年同期比22.9%増となった。
最終更新: 2026年8月7日

