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新家工業株式会社

7305東証スタンダード鉄鋼業

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新家工業株式会社7305

事業内容

新家工業株式会社は1903年創業の老舗製造業で、普通鋼鋼管・ステンレス鋼鋼管・各種型鋼・精密加工品を製造・販売する鋼管関連事業を中核とする。連結売上高の約97.9%を鋼管関連が占め、国内では千葉工場・関西工場・名古屋工場等の複数拠点を持ち、大栄鋼業・アラヤ特殊金属・ステンレスパイプ工業等の連結子会社がグループ一体で製販を担う。

海外ではインドネシア現地法人PT.アラヤ スチール チューブ インドネシアが製造・販売を行う。また東京都大田区・大阪府大阪市等の複数拠点で土地・建物賃貸を行う不動産等賃貸セグメントが高利益率の安定収益源として機能している。

2025年12月に完成自転車販売事業から撤退し、鋼管・不動産を中心とした事業構造へ集約が進んでいる。

ビジネスモデル

主力の鋼管関連では自社製造(生産実績23,924百万円)と商品仕入(14,167百万円)を組み合わせ、グループ各社の販売網を通じて自動車・建築・食品・医療・造船等の多様な需要家に供給する。不動産等賃貸では旧工場跡地等を事業用定期借地権で長期賃貸し、2026年3月期に売上高692百万円・営業利益率87.1%という極めて高い収益性を実現している。

鋼管事業の変動収益と不動産の安定収益を組み合わせることで、市況変動に対する収益の耐性を確保している。

企業の強み

国内に千葉・関西・名古屋工場を持ち、大栄鋼業・アラヤ特殊金属・ステンレスパイプ工業・三宅金属等の連結子会社が製造から販売まで一体で機能する。2026年3月期に三宅金属を連結子会社化しステンレス・金属フィルター分野の製販連携を強化するなど、グループ拡充を継続している。

東京都大田区旧東京工場跡地(コーナン商事との20年事業用定期借地権)、関西工場リム工場跡地(大和ハウス工業との49年11ヶ月定期借地権)等、複数拠点の長期賃貸契約により安定収益を確保。2026年3月期の不動産等賃貸セグメントは売上高692百万円・営業利益603百万円・営業利益率87.1%を達成している。

2026年3月期末の自己資本比率57.8%、インタレスト・カバレッジ・レシオ39.9倍と財務基盤は堅固。営業キャッシュ・フローは3,402百万円と前年(2,733百万円)から増加し、現金及び預金残高は8,801百万円に達する。

有利子負債も営業CFの2.3倍程度に抑制されており、設備投資・株主還元の双方に対応できる資金余力を有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高40,447百万円(前年度比5.6%減)と2期連続減収となった一方、不採算部門の見直しにより営業利益は1,885百万円(同14.9%増)、経常利益は2,306百万円(同21.0%増)と改善した。しかし親会社株主に帰属する当期純利益は1,521百万円(同28.5%減)と大幅減少しており、前年度に計上した投資有価証券売却益1,014百万円の剥落が主因。

経常利益ベースの収益改善と純利益の乖離に留意が必要。

2026年3月期の年間配当金は1株当たり320円(株式分割前)、配当性向は100.3%と純利益を上回る配当を実施した。中期経営計画2026では総還元性向100%(配当性向50%以上)を掲げており、2027年3月期予想配当は150円(分割後)・配当性向84.1%を見込む。

外部要因として鉄鋼市況の低迷が続く中、高還元方針の持続性と内部留保の充実度のバランスを継続的に確認する必要がある。

2027年3月期の連結業績予想は売上高42,000百万円(前年度比3.8%増)・営業利益2,400百万円(同27.3%増)と強気の見通しを示す。しかし市場環境として、安価な海外材の流入による国内市況悪化・建設需要の低迷・北米向け輸出環境の不透明さが継続しており、販売数量・価格の回復には不確実性が高い。

販売価格の見直しや製販連携強化の進捗が予想達成の鍵となる。

成長戦略

鋼管収益基盤強化・ASEAN展開・M&A・不動産専門化で長期ビジョン2033を実現

生産体制の再構築と採算性見直しを進め、2026年3月期は売上減少下でも営業利益率を改善。2027年3月期は市場動向を踏まえた販売価格見直し・生産性向上・材料調達見直しにより営業利益2,400百万円(前年度比27.3%増)を目指す。

2026年3月期に三宅金属株式会社の全株式を取得し連結子会社化。鋼管関連セグメントにのれん164百万円が発生。新技術・販路獲得を通じたグループ競争力強化を図る。引き続きM&A候補の情報収集・検討を継続する方針。

中期経営計画2026の成長戦略として、インドネシア現地法人を起点にASEAN市場への販路拡大を推進。国内市況悪化を補完する海外収益源の確立を目指す。現時点では連結業績への貢献は限定的。

中期経営計画2026において不動産専門部署を新設し、賃貸用不動産の収益性・資産効率改善に取り組む。2026年3月期は賃貸料値上げ等により不動産等賃貸セグメントの営業利益が前年度比14.6%増の603百万円に拡大した。

2025年12月末に完成自転車販売事業から撤退。2026年3月期の自転車関連セグメントの営業損失は17百万円(前年度は301百万円の損失)に縮小した。アフターサービス対応費用の逓減により、今後の損失負担は解消に向かう見通し。

最終更新: 2026年7月19日