事業内容
株式会社ミツバは1946年創業の自動車電装部品メーカーで、ワイパーシステム・スターターモーター・ファンモーター・パワーウインドウモーターを主力製品とする輸送用機器関連事業を中核に、情報サービス事業(システムインテグレーション・ソフトウエア開発)および電気工事等のその他事業を展開する。子会社41社・関連会社4社を含むグループ全体の売上高は348,599百万円(2026年3月期)。
主要顧客は本田技研工業をはじめとする国内外の自動車・二輪メーカーで、インド・インドネシア・ブラジル・欧州・北米など世界30か国以上に生産・販売拠点を持つグローバル企業集団である。東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
輸送用機器関連事業(売上高の約92%)では、モーター技術・制御技術・機構技術を融合した電装部品を自動車・二輪メーカーに継続供給することで安定的な売上を確保する。情報サービス事業(約7%)では、地方自治体・製造業・公共機関向けにシステムインテグレーションおよびソフトウエア開発を提供し、高い利益率(セグメント利益率約11.6%)を実現している。
設備投資・研究開発費(16,484百万円)を継続投下し、製品競争力を維持する製造業型モデルである。
企業の強み
インド(ミツバ・インディア・プライベート・リミテッド)、インドネシア(ピーティー・ミツバ・インドネシア)、ベトナム、ブラジルなど主要二輪市場に現地生産拠点を保有。インド市場では2027年度以降に燃料ポンプおよびACGスターターで大幅なシェア拡大を計画しており、現地開発拠点の設立によりQCD競争力を強化している。
当社は研究開発費16,484百万円(うち輸送用機器関連事業16,361百万円)を投下し、モーター技術・制御技術・機構技術の融合によるトップランナー商品開発を推進。レアアースフリーモーター、フラットワイパーブレード、電動パワーステアリングモーター等の量産準備が完了しており、自社設備・金型開発力を活かした生産技術力も競争優位の源泉となっている。
両毛システムズを中核とする情報サービス事業は2026年3月期に売上高25,735百万円(前期比14.4%増)、セグメント利益2,996百万円(前期比38.3%増)を達成。地方自治体システム標準化・DX投資・Windows11更新需要を取り込み、セグメント利益率は約11.6%と輸送用機器関連事業(約6.3%)を大幅に上回る高収益セグメントとして機能している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期286,482百万円から2024期344,154百万円まで急拡大後、2025期349,353百万円・2026期348,599百万円と横ばい圏で推移。営業利益は2026期に23,908百万円(前期比14.2%増)と改善し、売上高営業利益率は6.9%(前期6.0%)に向上した。
外部要因として米国関税政策を見越した駆け込み需要・中国政府の買い替え補助政策が市場を下支えした一方、中国四輪事業の不振は継続。中国子会社2社の減損損失5,681百万円が特別損失を押し上げ、親会社株主帰属純利益は11,820百万円(前期比0.4%減)にとどまった。
2027年3月期は売上高340,000百万円(前期比2.5%減)・営業利益19,000百万円(同20.5%減)と会社側は大幅な減益を予想しており、米国関税政策の本格的な影響が懸念される。
成長戦略
中期経営計画(2023〜2027年度)に基づくモビリティ進化対応・経営基盤強化・財務健全化の三本柱
モーター・制御・機構技術の融合により電動化に伴う新規モーター需要を取り込む。アジア・南米二輪市場での事業基盤を活かしつつ、四輪向け電動化製品の開発・量産体制を整備し、成長ポートフォリオへのリソースシフトを推進する。
地方自治体システム標準化・DX需要を取り込み情報サービス事業を高成長させる。2026年5月に中部電力と共同で両毛システムズへの公開買付けを開始し、完了後の議決権比率80%取得により事業基盤を大幅に強化する計画。
短期借入金をシンジケートローンによる長期借入金へ借り換えることで財務構造を安定化。自己資本比率は2025年3月期28.7%から2026年3月期34.4%へ改善し、財務健全化の進捗が確認された。2031年3月期までに連結配当性向30%水準の達成を目指す。
2025年4月1日付で連結子会社タツミを株式交換により完全子会社化。新株572,207株の発行および自己株式579,553株の割当交付により実施。グループ内の生産・開発連携を深化させ、輸送用機器関連事業の競争力強化を図る。
最終更新: 2026年7月19日

